天野家とゲーム
「《Gift seed》二本と《GATE》二機で合計54500です。」
「ほい。」
「60000円お預かりします。 5500円お返しします。」
「ありがとう。」
日曜の朝俺は朝一で七海と火乃香姉のゲームを買いに来ていた。
昨日雨が降るとか思ったけど今日は雲ひとつない晴天だ。
カウンターのお姉さんはとてもいい営業スマイルで俺を店の外へ送り出す。朝からあの笑顔を見れたのは幸運だ。
それがたとえ営業スマイルだとしても。
だが俺の財布の中身は空っぽになってしまった。
また頑張って貯めないとな。
外に出るとクラスメイトの山口と竹田がベンチに座って喋ってるのが目に入った。
日曜の朝から出かけてるなんて、ひまなんだろーな。
「おい、あれ見たかよ。」
「あれって《世界樹》の動画だろ?イベントのハイライト」
「ああ、イシュタルってプレイヤーあれ進藤さんに似てない?」
「ああ、それ俺も思った。イシュタルが進藤さんだとしたら、もう1人のローズって一体誰なんだよ」
「もしかして進藤さんの彼氏とか?」
「やめてくれ考えたくもない」
進藤さん!! 身バレしてるよ身バレ!!
あとローズが俺だとはわからないんだ。
やっぱ髪を切ってないからかな?
俺はそのまま家に帰るとゲームやる気満々の火乃香姉と七海が出迎えてくれた。
「楽、早くゲームしよ。」
「楽兄設定よろしく」
「はいはい」
俺は買ってきた《GATE》の初期設定をし。
《Gift seed》をセットする。
ここまでは一度やった設定なので前回よりも短時間で終えることができた。
七海と火乃香姉を呼びにいくと2人してテレビをゴロゴロしながら見ている。
「火乃香姉。七海、準備終わったよ」
「遅いもうちょっと早くしてよね」
「七海の言う通り。流石に準備に20分もかけてちゃダメでしょ」
「意外に準備めんどくさいんだよ!」
「それじゃ《Gift seed》してくるから」
「楽兄あとは頼んだ。」
「はあ!? まさか家事全部やれとか言わないよな!?」
「そのまさか」
「おうのー。俺の休日が………でも最近《Gift seed》ばっかりしてて試験勉強全くしてなかったし勉強するいい機会かもな。」
そう俺の学校の期末テストが迫っているのだ。
テスト二週間前に差し掛かっているため課題を頑張らないといけないのだ。
中2の一学期期末テストこれはしっかりやって通知表を潤さないと火乃香姉になんて言われるかわかったもんじゃない。
中間テストの時はテストの点が低くて火乃香姉から怒られたものだ。
「さて、勉強頑張りますか」
あっ。家事もしとかないと。家事って言っても風呂洗いと洗い物をしとくだけなんだけど。
だってそれ以外はわからないからな。
そして火乃香姉と七海がゲームを終了してリビングに戻ってきたのは夜の11時になってからだった。
戻ってきたときに、「飯早く」と言われた時は怒りそうになった。
怒らなかったけど。
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