天野楽と家族
次回から第二章に入るため今日は一話のみとさせていただきます。一章約20話ぐらいで進めていければと思っています。それか40話にしようかと
ゲームを終えた俺は、壁にかけてある時計を見る、
時刻は7時39分。我が家では夕食前だ。
ゲーム内では5時間もプレイしてたのに、現実では2時間も経っていない。不思議だ。
ゲーム内でと現実で何か違和感があるが、それはやはり能力値があるかどうかなのだろうか?
「おい、楽飯の時間だよー。」
「分かってるよ、火乃香ねーちゃん。」
そう言って俺は自分の部屋を出てリビングに向かう。
俺の家では長女、火乃香。次女の七海そして俺の3人で暮らしている。
姉の火乃香は俺の2つ上の高校1年生。
七海は俺の1個下の妹で中学1年生だ。
親は俺が小学校の時に亡くなってそのあとは、おばあちゃん達に世話になった。
そのおばあちゃん達も一昨年に亡くなった。
そして残された俺たちは親と住んでたこの街に去年戻ってきたのだ。
今日の夕食はラーメンだ。家庭用の極々一般的な。
俺は豚骨ラーメン。火乃香姉は味噌ラーメン。七海は醤油ラーメンだ。家族みんな味の好みが違うので作るのはめんどくさい。飯を作る人はは日ごとに違うが今日は七海だ。
食べ始めて数分が経つと火乃香姉が話をはじめる。
「楽、あんたいい加減髪切りなさいよ。顔はお父さんに似てカッコいいんだから、髪切ったら絶対モテるよ。」
「楽兄の好きにさせたらいいんじゃん」
俺の父はイケメンでスタイルもよく憧れる人やファンがいたらしい。そして俺は今更ながら現実の俺は髪を伸ばしてることを思い出した。初めてゲームをした日イシュタルに連れられ髪を切ってそのままゲームを楽しんでいたため現実では髪を切ってないことを忘れていたのだ。
そしてこれがゲームと現実の違いでもあることに気がついた。
「好きにさせたらって七海の言う通りだけどさ〜」
「火乃香姉今日の《世界樹》の配信みた?みたならそんなこと言わないはずだよ」
「おい七海! 《世界樹》って」
「《世界樹》? 七海がそう言うなら……」
そう言って火乃香姉はスマホを弄り出す。
「楽兄は黙ってて。 自分一人でゲーム楽しんで…その罰。」
「あれは委員長が……」
「えっ!! これってまさか……」
《世界樹》で何かを調べ終えた火乃香姉はご飯の途中なのに立ち上がると俺の前髪を上げ、俺の顔とスマホの画面と見比べている。
「そっ。楽兄。 どっから手に入れたかは知らないけど《Gift seed》手に入れて楽しーく遊んでるの。しかも今回イベント1位の話題沸騰中の時の人」
「七海。 楽が、楽が髪の毛切ってる。」
「火乃香姉にはイベント1位とかどうでもいいのね。 そ。楽兄が髪切ってるから私も分かったわけ。これで最近毎日のように早く家に帰ってきてるか分かったってのよ。 家族に黙って1人でゲームを楽しんでる楽兄には私の分の《Gift seed》買っとくことを命ずる」
「そりゃねーだろ。俺パソコン買いたいんだけど。」
「買ってくるのは明日。わかった?」
「わかったよ。」
「楽。私の分も!!」
「「え!! 火乃香姉も!?」」
今までゲームなんか一度もしなかった火乃香姉がゲームするとか明日は雨か?
「なんで七海と楽が持ってて私が持ってちゃダメなのよ。 仲間外れは嫌よ?」
「わかったよ。明日朝イチで買ってくる。」
火乃香姉がここまで言うのは珍しいから俺も金を出そうではないか。
「頼んだ。我が弟よ!」
「頼んだ。我が兄よ!」
俺小遣いこれに使ったら残り200円ぐらいしか残んないんだけどな〜。ま、俺1人ゲームしてたのも悪いししょうがない。
またお金貯めないとな〜




