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花の魔術師と忍者

◆イベント不参加者、敗退者会場


「第五スクリーンやべーぞ! あれってスライムが出てくる平原に現れた桜とおんなじやつだよな!」


「ああ、まさか本当にプレイヤーだったとは、この魔法を使ってるのは誰なんだ?」


「おい、そっちもやばいかも知んないがこっちの第二スクリーンも充分やばいぞ! 忍者だよ忍者!」


「忍者?」


「ああ、忍者だ。しかも遠距離の鬼って言われるほどの腕を持ってるシュートと組んでやがる。」


「こりゃトップ10とかの話じゃないだろ」


「それな」


イベントが開始されて10分も経つ頃には、

忍者と言われるものと桜にやられたというプレイヤーが数多く敗退者会場に転移させられていた。


「なんだよあの桜! 触れた瞬間死んだぞ。」


「こっちは忍者にやられた。忍者を攻撃しようとしたらどっからか矢が飛んできてヘッドショットされてた奴もいた。」


「今回のイベント俺たちが勝てる確率なんてはなからなかったんじゃねーの?」


「それな!」


「マジそれな」


「あの二人組チートだろ」



◆イベントステージ森


今の森は始まった頃と同じような静かな場所ではなく至るところから爆発音や金属のぶつかり合う音が聞こえるような騒がしい場所へと変貌を遂げていた。

最初に打った散り桜がやはり良かったようで、

花びらに当たった人がどんどん死んでいく。

だが、それを避けてこちらに向かってくる人も大勢いる。


「イシュタルそっち行ったよ!」


「わかりました。任せてください。」


「俺の槍は全てを打ち抜……うわっ!」


「俺の筋肉の力を見よ! はあーー!! ぺぶし。」


イシュタルはこの前のゴブリンと戦った時のように、ダンスでも踊るように華麗にプレイヤーの首を刎ねている。さっきの散り桜で目立ってしまったようで、

どんどんプレイヤーが集まってきている。そのせいで、近距離戦闘のできない俺に代わってイシュタルがプレイヤーの相手をしているのだが、流石にスタミナがなくなってきたようだ。


「イシュタルあれいくぞ!」


「わかりました。」


イシュタルは後ろに飛び俺のそばに来る。

こうなればこれを使うしかない。


「植物魔法 植物狂花!」


すると植物達は一斉に成長を始める。

周りのプレイヤーの体力を吸い取って成長しているのだ。今の俺の魔力量だとまだこの魔法を5回は打てる。


「なんだ……こ……れ!?」



そう言い残し周りのプレイヤーの撃退に成功する俺たち。すると空中にラオンが出てきた。


《ラオンだよ〜。う〜ん。かなり強いプレイヤーがいるようだね。 今ダントツで一位に君臨してるのは、ローズとイシュタルのペア、その次にシュートとしのびんのペアだね。 急遽ではあるんだけど、この二ペアを倒せばこの子たちの持ってるポイント全部あげちゃうよ。 上位二ペアの人たちはせいぜい頑張って襲撃を防いでね〜》



俺とイシュタルダントツのトップだと聞いてイシュタルの方を見るとイシュタルもこっちをみており、嬉しさのあまりここで、ハイタッチをしてしまった。


おれたち俺はハイタッチをした後、ここでしたらスクリーンに映されていることを思い出し顔を右に逸らした。

その瞬間、俺の頬のそばを一本の矢が通り過ぎた。


「くっそ。 外した。すまない、しのびん。」


「しょうがないね。うんうんしょうがない。 この私しのびんが代わりにやってあげる。  あなた達には悪いけどあんたらのポイント全部もらうね。」



そう言って黒装束のやつは俺に向かって高速で攻撃を仕掛けてくる。俺は躱せないだろうがこういう時は、彼女がいるから大丈夫だ。


「本当に私たちを倒すつもりですか?」


さっきまで黒鉄の剣を持っていた彼女だが、今は大盾を持っている。


「えっ。なんで?あんたさっきまで剣持ってたじゃん。盾なんかどっから出したの?!」


「あなたに教える義理はありま、せん!!」


黒装束のしのびんと呼ばれた人の攻撃を防いだイシュタルだが、今度は上空から矢の雨が降ってくる。


「どうやって武器を変えたかは知らないが、ここでは私たちの方が有利だ。 俺の見えない狙撃としのびんの高速攻撃、貴様に防げ………」


「どうしたのよシュート!!」


「シュート?………あっ。まさかとは思うけど、委員長?」


「えっ!? そうなのローズ?!」


「俺をその名前で呼ぶということは、やはりお前はクラスメイトの誰か、フレンド登録してるクラスメイトはみな脱落している。つまりフレンド登録をしていないクラスメイトといえば、あの二人だけ」


マジかクラスメイトの奴らみんな倒されてんのかよ。

もしかしたら俺らが倒したかもしんない。

すまんな、みんな。


「どういうことよ! シュートさん!早くやっちゃって下さいよ!」



「俺は相手が誰だと分かっても手加減は出来んぞ?」


「委員長からもらったゲームで委員長と戦うとは思ってもなかった。」


「そうですね。 でも私たちも加減できるほど上手くないので全力で行きますよ」


「しん!?げふんげふん。イシュタルと一緒だと?くそ〜羨ましい。」


「知らんがな。心の声漏れとるぞ! もう行くからな!シュート!!」



【松瀬共矢から読者の皆様へのお願い】

『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。


感想もお待ちしております。


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