お昼
「龍ちゃん昼ごはん簡単なのでいい?」
朱音さんは明るいロングの髪をゴムで結びながら問いかけてきた。
「う、うん」
ただ髪を結わえただけなのに朱音さんの色気が普段の二倍以上になるなんてやはりホームの力は強いな。
「じゃそうめんにしちゃうね」
朱音さんはそう言うといつもお母さんのお手伝いでもしてるのか手際良く料理を進めあっという間に完成した料理を持ってきた。
「おあがりよ!」
なんか危ないなそれ。一部のファンにものすごく怒られそうだし僕のおはだけ何て需要無さすぎでしょ!僕が内心ツッコミ入れていると朱音さんが怪訝そうな顔を浮かべている。
「「いただきます!」」
しっかりと食べ物に感謝し僕たちはそうめんに手をつけた。
「どう?」
「普通においしいよ」
僕は料理はからっきしなので技術的な事は何も言えず、何か雑な返答になってしまった。
「え〜普通ってやだな」
「普通が一番だよ」
「そんな事言うなら将来ご飯作ってあげないよ〜」
帰ってきたら机には冷えってきたコンビニ弁当、それをニタっとした笑みを浮かべながら僕に渡す朱音さん。容易に想像出来てしまう。疲れているのにコンビニ飯は嫌だな。ってそこじゃない前提がおかしいじゃないか。
「将来一緒にいるかなんて分からないじゃん……」
僕は赤面してどもりながら何とか朱音さんに反発する事が出来た。
「龍ちゃんが私を離さなければずっと一緒だよ。それでそうめんおいしい?」
朱音さんは頬杖をかきながらニタっとした笑みを浮かべている。
「う、うん。」
僕はこれ以上戦ったらもっとボコボコにされると察し戦略的撤退をした。
「よかった。じゃとりあえずご飯は終わったから後はお風呂とわ・た・しだね」
「それ本気だったの!?」
僕は顔から湯気を出しながら聞いた。
「冗談よ」
朱音さんはどこからどこまでが本気かわかりません。