心理テスト
「デッデン!今あなたは遊園地にいて、やりたいアトラクションがあります。それは次のうちどれですか?一、メリーゴーランド。二、ジェットコースター。三、お化け屋敷。四、観覧車」
朱音さんはニタっとした笑みを向けながら司会口調で質問してきた。
「え?突然なに?」
僕は突然のフリに驚きながら朱音さんに質問仕返した。
「心理テストだよ。知らないの?今クラスの女の子の中で流行っててやった事無いの見つけから龍ちゃんとやってみようと思って」
朱音さんは某グーグル先生で調べたのかスマホの画面に映し出された心理テストのページを見せながら言った。
「へぇーそうなんだ。でやりたいアトラクションだよね?」
僕は顎に手を当てながら自分が遊園地に行くのを想像した。
「やっぱり怖いお化け屋敷とかジェットコースターは苦手だから観覧車でも乗ろうかな」
僕はそう呟くと想像で作られた観覧車の方に歩を進めた。はずなのだが進まない。
「え〜。折角遊園地来たんだからジェットコースター乗ろうよ」
僕の服の裾を引っ張りながら朱音さんがたまに見せる子供っぽいトーンで言った。
「え?何で僕の空想の世界に朱音さんがいるの?」
僕は目を大きく見開きながら驚きをあらわにした。
「何でって龍ちゃんが私のこと考えてるからでしょ」
朱音さんはいつものニタっとした笑み浮かべながら想像の中でも僕をからかってきた。やばい!自分の頭の中でも朱音さんにからかわれるなんて!
「龍ちゃんどうしたの?急に顔赤らめて」
朱音さんは現実でもニタっとしたような笑みを浮かべながら聞いてきた。
「別に何でもないよ!」
僕は朱音さんの事想像してた恥ずかしさとか嘘をついてしまった罪悪感とかで目を朱音さんから逸らした。
「ふーん、なら良いけど。で何にするか決まった?」
「あぁ、ニのジェットコースター」
僕は想像してた事を思い出し少し顔を赤らめながら言った。
「意外!龍ちゃん怖がりだからジェットコースターとか無理そうなのに」
「別に怖がりじゃないから!それより朱音さんは何にしたの?」
僕はこのまま話を続けていたらやばいと思い、話を朱音さんの方に切り替えた。
「私はねー、四の観覧車」
「朱音さんこそ意外だよ。別に観覧車嫌いって訳じゃ無さそうだけど、ジェットコースターとかお化け屋敷の方が好きそうなのに」
僕は素直に驚愕の声を漏らした。
「実際そうなんだけど。龍ちゃんは観覧車が好きそうだなって思って」
「それって……いやそれより早く答え合わせしよう!気になるし!」
僕はだんだんと顔が火照ってるのを感じたので再び話を切り替える事にした。
「えっーとねー。この心理テストはあなたの好きな性格のタイプが分かります。ニのジェットコースターを選んだあなた。あなたはスリルを求めています。そんなあなたには自分をリードしてくれてる人、良くからかってくる人ぐらいの方が丁度いいかもしれません」
朱音さんは音読を終えるとニヤついた目でこちらを見ている。
「ちがっ!僕は別にからかって欲しい訳じゃないし、こんなの所詮心理テストだからね!」
僕は誤解を取り払うために早口で言ったが、相変わらず朱音さんはニヤついた目でこちらを向いている。
「朱音さんはの教えてよ」
僕は弁明を諦め、最後の足掻きとして話を朱音さんに切り替えた。
「えーっと、四の観覧車を選んだあなた。あなたは己を受け止めてくれる包容力を求めています。そんなあなたには皆に優しい子がおススメです。だって私たち相思相愛だね」
朱音さんはニタっとした笑みでこちらに微笑んできた。
「そ、そうだね」
「龍ちゃん顔赤いよ。どうしたの?」
朱音さんはニタっとした笑みを浮かべ下から顔をのぞいてきた。
「別に赤くないよ!」
今度から先に心理テストの答え、リサーチしとこう!