スキル鑑定ってか鑑定って強いイメージがあるよね
「おう! 今帰ったか!」
俺とラルとチカさんはだだっ広い校庭のような広場と原始的な小屋がある部隊の訓練所まで戻ってきた。
奥の方からジェラルさんが俺らの方に来た。
「ただ今帰ったっす!」
ラルが門番と同じように敬礼をする。
「今帰りました」
「あ、なんだかお久しぶりです」
別に一日たったわけでもないんだけど……濃い体験だったからなぁ。
「おう! どうだ、強くなったか?」
「自分はわかんないっすけど、カミシロ先輩はつよかったっすよ!」
「お前が先輩呼びか! ならさっきの爆発もカミシロのだろ!」
ジェラルさんが”はっはっは!”と笑ってるけど……よくわかるなぁってかやっぱりここまで音が届いたのか。
「やっぱりここまで聞こえてました?」
「ああ! ただ微かにだがな! それに町の様子が少し騒がしかったからな」
「そうだったんですか……」
だからあの時九尾はあんな反応を……あんな爆発が起こるものを町中で使われたらって考えるたらね。
あんなに怒るのも納得できるなぁ。
「それにしてもラルが他の種族のやつを認めるとはな! そうだ! レベルはどうなった?」
「レベルは今3です。 それでスキルを……」
「そうか! スキルをとったか!」
俺が言う前に言われてしまった。
「ならあそこ、更衣室でスキルの確認でもして来い! それとラルとチカ! お前らも戦いに加われ! ついでに今の強さを見てやる!」
「了解っす! それじゃあまた後でっす!」
ラルは奥の……よく見るとフィルっぽいのがいる方に走っていった。
大きく手を振っているようだったので俺も手を振った。
「私もですか……わかりました」
チカさんは嫌そうな素振りを見せるがジェラルさんが気づくことはなかった。
ハァっと一度ため息をついてからラルたちのところに歩いていくのだった。
「カミシロ! あそこの小屋を壊さない程度に試していいからな!」
そう言い残してジェラルさんはみんなのところに行ってしまった。
そして数十秒後にはアンガー・ウルフの時よりも激しい戦闘をしていた。
近くにいただけで飛ばされそうっていう光景はこれのことなんだろうなぁ。
俺はいったい何秒死なないであそこに居られるんだろうなぁ。
……さて、俺はスキルの確認でもするか。
俺は一人更衣室に入った。
さて、俺の新しいスキルは……
俺はステータスボードを開いてスキルを確認する。
神代 優
レベル・3
HP・59 MP・32 SP・35 BP・0%
スキル
演奏技術レベル・1 空間作成レベル・1 スキル鑑定レベル・1
スキルポイント
3
か。
まず今までにないのがスキルのレベル表示がされてるな。
しかしギター歴13年でレベル1なのか。
悔しくないけど……悔しくないけどね。
俺がそんなことを思っても誰も何か言葉を返してくれない……って当たり前か。
まぁレベルが表示されるようになった理由は、このスキル鑑定のおかげなんだろうな。
だってスキル関係ってこれぐらいしか思い当たらないしね。
そう思って何気なくスキル鑑定をタップしてみる。
スキル鑑定
ステータスボードにスキルレベルを表示する。自分または他人のスキルを調べることができる。精度はレベルによる。
任意のスキルを発動させる時の補助、任意で解除可能YES/NO
と説明のようなものが出てきた。
YES/NOのところはNOが光っていた。
なるほど……あれば便利だなって感じのスキルだな。まぁ安いスキルだったからこんなもんかな。
せっかくだからスキルの補助、やってみるか。
俺はYES/NOのYESを押してみることにした。
さて、何が起こるのかな?
…………YESの部分が光っているのだが。なにかが起きたわけではなかった。
まぁこんなもんかな。ちょっとなにかあるって期待してたけどね。
さて次だな。
そう思って俺はスキル一覧に戻り今度は空間作成をタップする。
空間作成
四次元空間を作成する。広さはレベルとMPに依存する。最小でMP30を消費する。
へー、ギターとか持ち運ぶのに便利かな? 早速作ってみるか。
ってどうやって作るんだ? ……とりあえず名前を言えばいいのか? いやハズイな……
「……空間作成」
俺はボソッと名前を口にする。
――空間作成を使用しますか?
――YES/NO
「だれ?」
誰かが話しかけてきたような? ただ周りに人影はなかったし気配みたいなのはなかった。
ただ頭の中に変な違和感があった。
――空間作成を使用しますか?
――YES/NO
まただ……ってこれが補助ってやつか?
「じゃあYESで」
――了解しました。
すると俺の目の前に透明な渦のようなものができた。
そしてぽっかりと空間にきれいな穴が開いた。
――作成終了しました。
はー……これを俺がつくったのかぁ……全然実感ないけど。
とりあえず……スキル鑑定って便利だな。
ペグのざっくりギター講座!
今回はコードについて!
皆さんもよくFコードで挫折しやすいとかって聞いたことありませんか?
このコードというのはギターだけに限らずピアノなどにも使われています。
コードというのは3音……例としてFコードはファとラとドの3音で成り立っています。
長々と説明してますがようは一種の音符のようなものです。
作中にもボチボチ出てくるのでこれを機に調べてくれると嬉しいです!
今回はこれでおしまい!