久々に私が斬れないと戦いますね
ロペさん張り切ってます!
「何故、守護者がここに……」
私は今、山のようにでかい生物と対峙している。
やつは聖王から離れず、王都にしかいないはずなのですが……一体どういうことでしょうか?
「ア、アア」
守護者は1つの町のようにデカい手を私に向かって振り下ろした。
「瞬間移動」
手に潰される寸前のところで私は瞬間移動を使い、守護者の頭上にと移動した。
「ついに喋れなくなりましたか? ……償いの爪」
守護者の頭を切り裂く……はずであったが、私の爪が弾き返された。
「相変わらず頑丈ですね」
「アア、ア」
大きな図体には似合わない速さで私の事を掴もうとする。
「……瞬間移動」
守護者の手は何も掴むことは出来なかった。
「さて……分身はさっきの攻撃で全滅ですか。全力で相手をしないとですね……嘘つきの番人」
私の手がまた、剣の形に変化する。
「さて、あなたと戦ったのは百年前ですね……この老体でどこまでやれるでしょうかね」
「アアア、ア」
まぁ恐らく、この守護者も敵のスキルによるものなのでしょうがね。
「さて……守護者と番人、どちらが強いでしょうかね」
私は守護者に向かって走っていく。
「アア、ア!」
守護者もやる気になったのか手のひらを叩きつける攻撃ではなく連続で拳で殴ってくる。
その速さは山のような図体から想像できない速さであった。
「確かに速いですが……やはり偽物ですね」
一撃一撃は確かに素早い……が、百年前に比べると止まったようだった。
「さて……偽物なら斬れるでしょうか?」
私は守護者の中部に向かってジャンプした。
そして剣に変わった手で腹を貫こうとする。
しかし、剣は刺さることはなく弾き返されてしまった。
「偽物の癖に硬いですね」
「アアア、ア!」
守護者が私の事を両手で挟もうとする。
「……瞬間移動」
当たる直前に私は守護者の頭上に瞬間移動する。
「これならどうでしょうか……嘘つきの爪」
私の両手から大きな爪が三個生えてくる。
頭を狙って切り裂くが……守護者にはまるでダメージがないようだった。
「これは……長くなりそうですね」
私は守護者の頭上に瞬間移動する。
そして守護者の攻撃から避けるためにまた瞬間移動をする。
隙を見て切りつける。
ずっとその繰り返しだった。
「本当に……硬いですね」
流石にMPの方が限界を迎えそうですね。
久々に暴れすぎたのでしょうか。
「ア……アア」
「この音は?」
町の方から激しいが……なんだか心が踊る音が流れ始めた。
「これは……カミシロ様の魔装ですか」
守護者の様子が明らかにおかしかった。
「これなら……勝てそうですね」
私は守護者の事を絶え間なく斬りつける。
しかし、守護者は私の事を見ることはなかった。
ずっと音がなっている町の方をジッと見ていた。
「ア……アアアア!!」
突然叫び始めたと思ったら町へと走り始めた。
「突然叫んだと思ったら……これはまずいですね」
恐らく守護者は町にいるカミシロ様の所に向かったのでしょう。
「さて……何とかして止めなければマラン様が悲しみますね。……瞬間移動」