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部隊の皆さん全員集合

酒場についたよ!

 俺とフィルは武器屋さんを出てロペさんの酒場へと向かった。


 あたりは少しずつ日が落ちてきていたが幸い誰かに喧嘩を売られることなどはなく安全に帰ってくることができた。


「特に喧嘩とか売られなくてよかったな」


「う、うん!」


 ただ少しフィルがよそよそしい感じがするのを除けば何事もないんだけどな。


 うーん。やっぱり同じ剣を持ってるってなにか特別な意味でもあったのかな。俺って二十八歳だし前世(まえ)だったら警察沙汰だろうなぁ。


 ただここでその意味を聞くのも申し訳ないしなぁ。


 後でこっそりロペさんに聞くか。








「あ、ロペさんが珍しく営業してる」


 俺達はロペさんの酒場の前までついた。


「珍しいんだ」


「普段はモンスターを倒して生活してるみたいだよ。お店は趣味なんだってさ」


 フィルはそう言いながらロペさんの酒場の中に入る。


 いつもなら目を合わせて喋るのだがさっきから一度も合わせることはなかった。


「へぇそうなんだ……ロペさん今帰りましたー」


「おや。フィル様、カミシロ様。ちょうどいいところに」


 店の中にはロペさんのほかにジェラルさんとチカさんとラルのお馴染み……ってか懐かしいな。


 その他に知らない人たちが十人ほどいた。


「おう! カミシロ! フィル嬢も! ちょっと来てくれ」


「なんですか?」


 俺はジェラルさんの近くに行く。


「よし! これでやっと話ができるな!」


「? 何のことですか?」


 まったく話が見えてこないな。


「おう! 聖王軍がここ、コルスの町に攻めてくるんだよ!」


「そうっすよカミシロ先輩!」


 ……そういえば観測者が戦うことになるって言ってたな。


「でも、俺がいても無力ですよ」


 実際強いスキルは持ってないしな。


「マスターから聞いたぞ! お前あの魔装使えるようになったんだろう? それに嘘つき(ライアー)も継承したんだろ?」


「いやいや……どっちもまだ中途半端ですよ」


「いやカミシロさん。ワイバーンを倒したんだからもう使えてますよ」


「それにな、この町は戦えるやつが少ないのに相手は百を超える敵数なんだよ。だから少しでも戦力が欲しくてな」


 そうか……確かにこの町って意外と小さいしなぁ。


 てか百人が攻めてくるのかぁ……怖いな。


「そういうわけでカミシロ先輩、手を貸してくれないっすか」


 うーん、死にたくないけどな。


 周りから期待の目を向けられてるしなぁ。


「てか味方の人数はどのくらいですか?」


「多分傭兵の奴らを合わせても……五十集まればいい方だな」


 約五十人対百人以上か……結構負け確じゃないかなぁ。


「カミシロはどうするの?」


 本当は戦いたくないけど。


 ここを出ていったら本当に宿無しになるしな。


 それにロペさん達にもお世話になってるし……手伝うか。


「まぁ、出来ることをします」


「そうか! ありがとな!」


 ジェラルさんはそう言って俺の背中をバンバン叩いてくる。


 今ってこういう人がいなくなってるよなぁ。


「それで俺は何をすればいいですか?」


「えっとな。お前は雑貨街の方を守って貰おうか」


 雑貨街って言うとリペさんがいたあのきらびやかな所かな。


「武器屋街は傭兵達に頼む手筈になってるしな。ただあいつらは気性が荒いからいつもいる武器屋街と飲食街にしか当てられないからな」


 そうか……確かに治安とか悪いイメージあったしな。雑貨街で何をしでかすか分からないから大変なんだな。


「その他に私達と傭兵で敵の親玉を倒したりしなければならないので……あまり町の守りに人員を割けないのですよ」


 チカさんがそう付け足した。


 そうなのか……確かにこういう戦闘ゲームでも総大将みたいなやつがいたしな。


「と、言う訳でな。奴らも近くに来ていて後三日ぐらいで軍が到着するだろうな」


「ほんとにやばいっすよね」


 やばいんだろうけど……なんでそんな悠長に構えているんだろうな。


「というわけで俺ら部隊の一部とマスターことロペさんは明日から敵の視察などを兼ねて出かけなきゃ行けないんだ」


 ロペさんも行くのか。……そうすると俺の家ってか居場所はどうしようか。


「あぁ、カミシロ様。この酒場は自由に使って構わないですよ」


「あ、なら良かったです」


「と、言うわけだ。今から傭兵ギルドにこのことを伝えなきゃ行けないからな。これからが大変なんだよ」


 ジェラルさんは凄い疲れたように言っている。


「こういうことは隊長がやらなければいけませんからね」


 普段はチカさんがやっているんだろうな。


「さて……そろそろ視察部隊は出るか」


 ジェラルさんはそう言って立ち上がった。


「分かりました」


 チカさんやロペさん。そして周りの知らない数人が店の出口へと向かった。


 残った人達はフィルとラル。そして知らない二人が残った。


「そうだ! 今回の雑貨街防衛の隊長はソルってそこのやつに任せてるからな! みんなで仲良くやってくれよ!」


 そう言ってジェラルさん達は店から出ていってしまった。


 いや……これから戦争? みたいだけどノリが軽過ぎない?


「さて……僕がこの隊の隊長のソルって言うんだ。まぁ武器は小刀とかで奇襲を得意としてるんだ」


 ジェラルさん達が店から出ていったらソルさんが自己紹介を始めた。


 見た目は背が小さく男の子みたいなのだが肌がとてつもなく白いというか、血の気を感じられないな。


「そうそう、ちなみに種族は吸血鬼ってなるんだ。よろしく、カミシロさん? で合ってるっけ?」


「はい、神代です。よろしくお願いします」


 俺とソルさんは握手を交わした。


 吸血鬼だから肌が白いのかな? 漫画とかの知識も馬鹿に出来ないな。


「……私はメルって言います。……基本的に魔法で援護したりします。……種族は悪魔系です」


 メルという女の子は武器屋さんと同じように頭から角が生えていた。


 どちらも見た目が幼く見える。


「自分のことは覚えてるっすよね? それでも改めて! ラルっすよ! 前衛で攻撃して行くっす!」


「大丈夫だよ、ちゃんと覚えてるよ。そうだね……俺は神代 優って言うんだ。まぁ神代って呼んでくれ。で、武器はギターっていう魔装なんだ。よろしくね」


 こんな感じでいいのだろうか?


 まぁギターは武器じゃないけどね。


「ちなみにカミシロは異界の旅人だから知らないこと多いからソルさんもよろしくね」


 フィルが俺の情報を付け足してくれた。


「分かりました。それではカミシロさん。その魔装を見てみたいのですが」


「分かりました」


 俺は地下室に置いてあるギターとアンプとエフェクターを取りに行った。

よし!


次から復活のペグざくだ!


みんなはアンプとか覚えてる?


音を出す機会だと覚えてくれればいいよ

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