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しらない町についたけどやっぱり大荷物の人が人混みにいると睨むよね

早速、神代は死にかけました。

「こっちだよー」


 フィルについていくことどれぐらいの時間が経ったのだろう。


 多分30分ぐらいなんだろうけど。時計がないから正確な時間がわからないな。


 スマホで時間を見ようにもポケットに入っていないしさ。どこかで落としたのかもしれないけど……買ったばっかりなんだよなぁ。


「ちょっとまって」


 フィルと九尾に会ったところは背が高い木などが少なく日の光が入ってきて登山の初心者コースのように比較的に歩きやすかったんだけど。


 フィルが「こっちのほうが近道!」と自信満々に木々が生い茂る……まあ誰かが歩いた痕跡が見つからないようなところを歩いていた。


 道がくねくねとしているせいで前に前に進んでいるのか後ろに進んでいるのかわからなくなるほどだった。


 それに背負っているギターが枝に引っかかったりと……色々散々な目にあっている。


 まぁさっきの九尾の方が酷かったけどね。


「ほら! 見えてきたよ!」


 フィルのほうを見てみると、まるで漫画などで出てくる洞窟の出口のように日の光が見えた。


「うわ……きれいだなぁ」


 フィルの隣に立つとそこには山の中にまるで中世のヨーロッパのようなレンガの建物が並ぶ町が現れた。

 

 町の周りには外壁のようなものがあり、そのおかげか周りの山々と町の境界線のようになっていて、なんだか外壁の中が別世界のように見えた。


 規模もなかなか大きいし……なにより遠くから見ていても活気があると一目でわかるほどだった。


「でしょ! だから早くいこ」


 フィルは町までの急な坂を下り始める。


 これは……転んだら一大事になりそうだな。


 俺はフィルの後ろについていきながらゆっくりと下っていくのだった。




 「とーちゃく!」


 俺は転ばないようにとにかくゆっくり下った。そのおかげで転ぶことなく安全に降りることができた。


「しかし……思ったよりでかいね」


 遠目で見ているとミニチュアハウスのようにもみえたのだが……いざ近づいてみると中々の大きさだった。


「おい! そこのもの……ってフィル様ですか」


 俺が外壁を見上げていると屈強とは言わずもそこそこの体格をした男がでてきた。


「門番さん、今日もおつかれー」


「はい、お疲れ様です……っとそちらの方は?」


 門番が俺のことを指さししてフィルに問う。


「この人はカミシロ、最近噂の異界の旅人だよ」


「へぇー……確かに珍しい恰好してますしね」


 門番は俺ことを食い入るように見ている。


 まぁ確かに門番の恰好は布をちょっと加工してるだけというか。新しいファッションといえばそうなるのかもしれないが、一般的な洋服とは少し違っていた。


 言ってしまえばちょっと安っぽい感じの服だった。


「えっと、俺って入れます?」


「ええ、大丈夫ですよ。 フィル様が連れてきたのなら安心ですからね」


 だいぶフィルは信頼されているみたいだな。それに”様”つけされているし。


「じゃあカミシロ! いこ!」


 そういってフィルは重さに慣れてきたのか。それともテンションがあがってなのか、エフェクターボードをぶんぶん振り始めた。


 あぁ終わったかも……


 俺はエフェクターボードの中身がぐちゃぐちゃになったのを想像してちょっと憂鬱な気分になりながら町のなかへと入っていくのだった。


「おきおつけて!」


 そんな俺の気分とは裏腹にビシッと立って敬礼をしている門番をみたら、なんだかでかいライブの楽屋いりみたいだと思って少し憂鬱感が晴れた。


 ただちゃんとお気をつけてって言えてないのが残念なところだが。



「さーて……どおしよっかな」


 歩いているうちにテンションが落ち着いたのか。それとも人がいるからなのか振り回すのをやめてくれた。


 歩いている人は様々で門番と同じような布をちょこっと加工しただけの人。


 あとはゲームとかで出てきそうな鎧とか剣とかを背負っている人とか……。


 まるで映画の中に入り込んだみたいだった。


 そんな恰好をした人ばかりだが中はとても活気づいていた。まだ入ってから少ししか見ていないが露店などがちらほらあったりするせいかお祭りのような楽しい雰囲気が漂っていた。


 ただ、人間っぽい人の姿しか見ていない。


 例えばフィルのように動物の耳……俗に言うケモミミの人達。


 その他には鱗みたいなのが見えていたりと人間っぽい人しかいなかった。


「とりあえず……おなかも減ったしさ! お気に入りのお店でもいい?」


「ん? いいけど……お金は大丈夫なの?」


 ……さすがの俺でもここが日本ではないことはわかる。だってさっき子狐が人間になったり、とがった氷を出現させては操ってきたりと……まぁ外国でもないだろうけど。


「大丈夫大丈夫! まかせて」


 そういってフィルはまっすぐ走りだしてしまった。


 ただすごい人混みなのですぐ見失いそう……


 俺はフィルを見失わないように人混みをかき分けながら一生懸命フィルの後についていった。




「ここだよ!」


 俺は黙ってフィルのことを追いかける。途中人混みがすごく俺の機材をうっとおしく感じたのか何人も舌打ちをされたけど……別になれてるれどやっぱり悲しいなぁ。


「ここ? って酒場じゃない?」


 看板の文字はあいにく読めなかったがビールのジョッキのような形をしてるし……フィルって見た目は未成年みたいだし。


 それに入口の所には『仕込み中です』と言わんばかりの看板がぶらさがってるし。


「ロペさーん! お邪魔しまーす!」


 俺の考えなど無視するかのようにフィルはお店の中へ入っていく。


 中はテーブルの席が三個と直線のカウンターという感じだ。


 カウンターの奥は暗くてよく見えなかった。


 扉を開けるとチリンチリンと鈴の音が聞こえたのと同時に言い争いの声が聞こえてきた。


「まったく……緊急の会議があると聞いていたのに……さぼりの口実で私を呼ばないでもらえますか?」


「いいじゃねぇか。どうせ今部隊のやつらもいないから暇だしよ!」


「私は傭兵ギルドの資料をまとめなければいけないのですが」


 中には客が二人しかいなっかった。一人は身長が小さいがひげが濃いおっさん……それに斧を持っているので山賊という言葉がぴったりな人。


 それと座っていてもわかるすらっとしたスタイルの女性、眼鏡などが似合いそうだ。それと肌が黒かった。日焼けなどではなく……まるで夜のような暗さを持っていた。


「フィル様。いらっしゃいませ。」


 店内は薄暗くてよく見えなかったが奥のカウンター越しにも夜のような暗さをもつ高身長の男性がいた。


「おー! フィル嬢か!」


「あれ? 今日は母様と出かけるって言ってませんでしたっけ?」


「うん! もう終わったよ!」


 どうやらフィルにはなじみの店のようだけど……本当に映画とかでみるようなレトロ雰囲気があるお店だな。


「そうなんですか。……それと隣の男性は?」


「あっと、こんにちは」


 俺はとりあえず挨拶をしておく。


 まぁ挨拶は大切だよな。


「お! ついにフィル嬢についに男ができたのか! そりゃめでてえな! ほらそっちのあんちゃんもこっちにきな! 俺がおごったる!」


「ちょっとジェラルさん!? いきなりそんなこと……フィルちゃん、ごめんね?」


 どうやら山賊っぽい人は完全に勘違いしてるってか……たしかにフィルはかわいいとは思うが。


 ってか口調がもう山賊感強いな。


「ジェラルおじさん! カミシロとはそういうのじゃないし……まだ母様はそう言うのは早いって言ってるし……」


 フィルは恥ずかしそうに弁解している。


「そうですよ。 俺たちさっき会ったばかりですよ」


「なんだ! てっきりフィル嬢がマラン様に男ができたって言ったからあんな壮大なスキルを使ったと思ったんだがな! ほら話きいてやるからこっちきな! おいマスター! ヴィラとフィル嬢のいつもの頼む!」


 山賊感の強い人が手招きをして俺のことを呼ぶ。


 しかし、ヴィラってなんだろう。


「ならご一緒させてもらいますね」


「おう! 話が分かるな!」


 俺は山賊っぽい人がいる席の近くに座った。


 ってか我ながら山賊っぽいってだいぶ失礼だよな。


「まだ開店時間じゃないんですけどね……」


 カウンターの向こうでマスターと呼ばれる人がそうつぶやいたように聞こえた。

さて! 今回はペグについて!


そうです! 僕のペンネームでもあるペグです!


これについては写真で見て欲しいのですが……簡単に説明しますとギターのチューニングをする所……ようは音をあわせるところです!


ギターのヘッド……先っぽの方に銀や金の出っ張りが6個(ものによっては7個などもありますが)のやつです!


まぁこれに関しては写真を見るとわかりやすいです!


もし宜しければ調べてみてください!

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