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夢の中と筋肉痛

神代はロペさんの家で1泊。

『調子はどう?』


……俺が目を覚ます? とロペさんの地下の部屋ではなく、太陽の光が差し込む木々に囲まれた神秘的な場所にいた。


そして最も太陽の光が最も当たる切り株に白い髪の少女が座っていた。


「君は……」


俺が前世(むこう)で死ぬ前に……声だけ聞いたけど、確かこんな声の人だったな。


女の声なのだが……大人のような子供のようなという感じの。


 ただ見た目は少女だな。美少女という言葉が当てはまるような。


『随分と面白いことになりそうね』


「たしか……観測者だっけ?」


『覚えててくれたのね』


すると観測者は少し嬉しそうな顔になる。


「なぁ、ひとつ聞いていいか?」


『なに?』


「……なんでチートスキルを俺本人じゃなくてギターとかにつけたんだ?」


……まぁこういう経験があるわけじゃないから普通がわかんないけど、大体は本人が強くなるとかじゃないのか?


『てちが……いや面白そうだったから』


「……」


『まぁ実際面白いし、それに……ないよりマシでしょ』


まぁそうなんだけどな。


『でも可哀想だから一つ便利なスキルをあげるね』


 観測者は手のひらに白い光を作り出した。


 そしてそれを俺に向かって飛ばした。


「これは?」


『それは帰ってからのお楽しみにしておいて。


 それでね……なんで私があなたをここに呼んだのか』


「……なにか理由でも?」


『えぇ、実はね。私たち……今賭け事をしてるの』


すると観測者の顔が真剣なものになる。


「?……だれと?」


『この世界の神話の創造主は知ってる?』


神話……確かチカさんが話していたな。


創造主が世界作って戦争が始まったって話か。


「一応聞いたよ」


『なら話が早いわ。私はその創造主と魔王軍と聖王軍のどっちが勝つかの賭け事をしてるの。ちなみに私は魔王軍よ』


……随分と悪趣味? になるよな。


『それで……随分と前からやってたんだけどなかなか決まらなくてね。あなた達を呼んだのよ』


「……つまり、戦争しろってことか?」


『いや、そこは任せるわ。別に強制じゃないし。ただ向こうは本気だから一応教えとこうとね』


……もし賭け事なら面白半分で能力決めない方が良かったんじゃないか?


まぁ戦争は好きじゃないからなぁ。それに一度魔法が飛び交う戦いは見てみたいけど。


「そういえば……人間側にも転生者がいるって聞いたけど」


『あれは私の遊……実験よ』


ちょくちょく本音が漏れるな。この人。


「それで? なんでこんなことを伝えに来たんだ? もしかして近くにいるとかか?」


『えぇ、今あなたのいる町に恐らく進軍してくるわ』


……マランさんが聖王軍に怪しい動きがって言ってたからな。


「それで? やっぱり戦えと?」


『いや、ただこのままだと町にいたいんだったら戦うことになるよ。でも今より強くならないとまた死んじゃうね』


観測者は真剣な表情から笑顔になる。


「そうか……わざわざありがとう」


すると観測者は驚いたような顔になる。


『あなたは私を嫌ってると思ったから……まさか感謝の言葉が出るとはね』


「別にそこまで嫌ってないぞ」


『そう……そろそろあなたの意識を返さないとね。いつか生身でここに来れたら……面白いね』


観測者は笑う。


「そうだね。いつか……行けたらいくよ」


俺は冗談半分に答える。


『じゃあダメ元で待ってるわ。……それじゃ今後も観測者(わたし)を楽しませてね』


俺は糸が切れるようにプツンと意識が落ちた。





「カミシローおきてー」


 フィルの声が聞こえる。


……ここは? さっきの森の中じゃないな。


 俺は目を開けると……俺がフィルに覆いかぶさっていた。


「あ、ごめん」


 俺はすぐにフィルからどいた。


 俺は寝相が悪いといろんな人に言われてたけど……なんか申し訳ないな。



 ロペさんとかに見られてなければいいんだけど。







「ねえカミシロ?」


 フィルは俺にしか聞こえないぐらいの小声で話しかけてくる。


「どうした?」


「寝言……すごかったよ」


「まじか」


「うん……攻めてくるとか、観測者とか……」


 観測者……ってことは会話が漏れている? のかな。


「なんか……いろいろごめんな」


「ううん。なんだか話を聞いてるみたいでおもしろかったよ。それじゃあ、おやすみ……」


 そういうとフィルは寝息をたてながら寝てしまった。


「あぁおやすみ」


 俺は目を閉じて……寝ることにした。







 うーん……なんだか寝ずらいな……


「カミシロ様、フィル様朝ですよ。起きてください」


 目を開けると地下は灯りがついていた。


 そして先程のやり返しなのかフィルが俺の上に乗っていた。


 俺はフィルの頭をポンポンと叩いた。


「おーいフィル、どいてくれ」


「あ、カミシロおはよー」


「朝ごはんはできてますから、今日はちょっと出かけますよ」


「はーい……て……カミシロ……ごめんね」


 フィルは少し顔を赤くしてすぐに俺から離れる。


「……いや、気にしないで」


 こういう時ってなんて言えば正解なんだろうな。


「さぁあったかいうちに早く食べてください」


 俺は朝食があるテーブルに向かおうとした。


「うっ!」


 か、体が……全身が痛い!


「どうしました?」


「か、体が……」


 なんだ……原因不明の何かに襲われる不安が凄い。


「もしかして、昨日身体能力向上系スキルを使いましたか?」


「あっ! チカさんがカミシロに上昇(グランド)を二つかけてたよ」


「なるほど……カミシロ様、ただの筋肉痛ですね」


 ま、マジか……筋肉痛が一日遅れて来るって、おじいさんみたいじゃん。


 若干ショックだな。


「えーと……これを飲めば痛みが和らぎますよ」


 ロペさんは戸棚から緑色の……青汁のような色をした飲み物が入った瓶を渡してくれた。


「の、飲むものですか?」


「もちろんです」


 あんまり得意じゃないんだけどな。


 まぁグダグダ言ってないで一気にいくか。


 俺は緑のドリンクを一気に口に流し込んだ。


「ちょっとしたら効果が出ると思うので、しばらくベットで横になっていてください」


 なんか……情けないなぁ。

今日も今日とてペグのギター講座ー!


そろそろネタが尽きてきましたね……


(やっぱり軽い気持ちでやるんじゃなかったなぁ)


まぁ今日はちょっとお休みで……


そろそろネタを分けて欲しいなぁ。

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