夜になるとテンションが少しだけ上がるよね
ロペさんの家で寝泊まりすることに
俺はロペさんとヴィーノをチョビチョビ飲みながら話していた。
ロぺさんの冒険の話とか聞いたけど……凄い面白かったなぁ。
喋り方も含めてなんだかためになったなぁ。
俺がそんなことを考えているとフィルがシャワールームと思われる場所から出てきた。
フィルの体からは湯気が立ち上っている。
「先、入っていいですよ。私の寝間着はカミシロ様の身長に合うと思いますよ」
「あぁ、それじゃ先に」
俺はそう言って木でできたクローゼットを開ける。
すると大人用のバスローブのような服が何枚もあった。
……何だか失礼だけど成金の家みたいだな。
「あ、ロペさんがヴィーノ飲んでる! 珍しいね」
「ええ、飲み友になりたくてね」
「ロペさんに友達って……あんまりいない?」
なんだろう……気まずくはないんだけどな。なんだかな。
「そうですね……もう友と呼べる人は少ないかもしれないですね」
「ふーん」
……なんだか重い、空気が重くなってるような。
とりあえずシャワー……水浴び部屋と呼んでたっけな? 俺はそこに着替えとタオルをもって逃げるように中に入った。
中に入ってみると……天井にキャンプなどで使うような貯水タンクがあった。
貯水タンクからホースのようなものが出ていて……原始的なシャワーのようだった。
ただフィルも使うからかホースが地上に届くほど長かった。
ちなみに……石鹸や浴槽などはなかったが原始的なシャワーの横にトイレのような穴があった。
なんだか外国やホテルなどの一体になっているやつみたいだ。
とりあえず俺は服を脱いでシャワーを浴びてみる。
すると……なかなか適温なシャワーだった。
熱くもなく冷たくもなくみたいな。
ただ貯水タンクなので浴びすぎないように注意しながら俺は早めにシャワー替わりのホースを栓でとめ、タオルで体をふいた。
そしてバスローブを身にまとって水浴び部屋からでた。
「あがりましたー」
俺は水浴び部屋から先程まで着ていた服とタオルを持って出た。
そして、部屋の入口の手前に置いてあるカゴの中に服とタオルを入れる。
恐らく洗濯物入れみたいなものなんだろうけどな……洗濯のやり方が気になるな。
「なら次は私が」
ロペさんはそう言ってヴィーノが入ったグラスを置き立ち上がった。
グラスを置いた机の上には本のようなものと高そうな羽根ペンと黒のインクがあった。
「なにか書いてたんですか?」
「ええ、ここに腰をおちつけてから日記を書くようになったんですよ」
そう言いながらバスローブとタオルを取って水浴び場所の中に入った。
「なぁフィル」
「? なに?」
フィルはベットの上でロペさんの図鑑を見ていた。
「そこに書いてある文字って読めるのか?」
「うん。ロペさんの字綺麗だし」
「……あー、いや違うよ。俺ってここの文字とは違う文字を使ってたから」
するとフィルは驚いたような顔になる。
「へー! 違う文字なんだ! 見てみたいな!」
「いいよ。今度紙とか何かに書いて見せるから」
「あ、ねぇあの歌、教えてよ」
フィルはベットからおりて本棚近くに立てかけてたギターの近くによる。
うーん。まぁ文字はロペさんに教えてもらうとしよう。
「わかった。ならそうだね……」
俺は椅子をベットの近くに持ってくる。
まぁ歌に詳しい訳じゃないけど……音程ぐらいなら教えられるだろう。
「ならギターを持ってきてもらえる? それとその四角い黒い箱」
「はーい」
フィルは元気な声で返事をして、ギターとアンプを持ってきてもらう。
そう言えば……電池はいつまで持つんだろうな。
「ありがとう。ちょっと待っててね」
俺はケースからギターとアンプを取り出す。
―—波動を使用しますか?
―—YES/NO
もちろんNOだ。
そしてシールドでギターとアンプを接続した。
―—音量増加を使用しますか?
―—YES/NO
まぁこれもNOでも使えたし。
そして俺はアンプの音量を小さめに設定して弦に挟んでおいたピックをとる。
そういえばこのピック、ボロボロにならないな。
それに……チューニングもぜんぜん狂わないし。
随分と優秀になったというか。まぁ考えても仕方が無いし良くなるに越したことはないけど。
「なら……なんの曲がいい?」
「昼に聞いたやつ! あれが1番好き」
昼のやつか。あれが1番とは嬉しいな。
「分かった、ならまずは……」
フィル……なかなか上手いってか練習のすればうちヴォーカルより上に行くんじゃないか?
「おや? なにか音がすると思えば?」
水浴び場所からロペさんが出てくる。
「今練習してたんですよ」
「とても難しいけど面白いよ!」
フィルが純粋な笑顔でロペさんにいう。
……こういうのを見ると教えて良かったと思うよ。
「今度、2人でやってくださいよ」
「ほんとうですか? フィルがよかったらやりたいですね」
練習するんだったら……なにか目標があった方が良いしな。
「いいね! やろう!」
「さて、盛り上がったところ悪いですが……そろそろ寝ましょうか」
体感では……随分と早いな。
「分かりました」
「はーい」
俺はギターとアンプをケースの中にしまって本棚の近くに立てかけた。
……そういえば。
「さてそれでは」
俺がギターを立てかけてベットの近くによるとロペさんが指パッチンをする。
すると明るかった部屋の電気が消えた。
「それではおやすみなさい。それとカミシロ様……万が一があったら……マラン様が」
「……俺をなんだと思ってるんですか?」
「じゃあ二人とも! おやすみなさい!」
ちなみに枕も2つしか無かったので俺は枕無しで寝ることになった。
まぁ寝床があるだけありがたいな。
俺は……昼からの疲れもあったからかすぐに寝てしまった。
ペグのざっくりギター講座ー!
さてさて今回はボリュームコントロールについて。
本当は作中にこの表現使うか迷ったんですがね。
さて……ギターのボディについている回るでっぱりのやつです。
僕のは数字がついていたりするんですよ。
これでギターの音の大きさをいじれるんですよ。
詳しくは画像をどうぞ。
さて今回のペグざくこれにてー!