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エフェクターにもなにかスキルが……

マランさんと出会いました

 先程までのバーのような静かさが嘘のように騒がしくなった。


「おいマスター! 今日もいつもの頼むわ!」


「あ、じゃあ自分も同じのでお願いするっす!」


 店の中にはジェラルさんとラル、チカさんとフィルの四人が入ってきただけなのに……


「なら私もいつもの!」


「私はヴィーノでお願いします」


 ……ヴィーノってなんだ? また新しいのが出てきたな。


「かしこまりました。……カミシロ様、マラン様から魔力を通さなければ使ってもいいと言っていましたし。


 もしよければまた聞かせてくれませんか?」


 ロペさんはカウンターの奥からギターのことを見ていた。


「あー! いいな! 俺も聞きたいぞ!」


「なんかあるんすか?」


 そういえばラルにこれは楽器って言ってなかったもんな。


「わかりました。 ちょっとまっててくださいね」


 俺はギターをケースから取り出した。


 ――波動(アンダーレイション)を使用しますか?


 ――YES/NO


 頭の中……かな? 周りはこの声に反応してないし。


 ……なら直接言葉にしなくてもいいのかな。


 NOで。


 ――了解しました。


 ギターは禍々しいオーラを放つことはなく。いつも通りだった。


 よかったよ。ってか暴発しないように出来るんだったらだいぶ優秀だよな。


 さて今回はエフェクターもちゃんと使おう。


 俺はエフェクターボードを開けた。


「カミシロ? それって黒い箱のやつだよね。なにに使うの?」


 フィルが俺に近づいてエフェクターについて質問してくる。


「えーと、これは音を変える道具でね……なんて言ったらいいんだろうな」


 フィルは珍しいものを……まぁ前世(むこう)でも知らないってか詳しくない人の方が多いだろうし。


 それにこっちにはギターすらないんだもんな。


「まぁ大切なものなんだ」


 ざっくり説明するのを通り越して……もはや雑としか言い様がない感じになってしまった。


「へー」


 フィルはずっとエフェクターを見ていた。


 さてアンプでも取り出すか。


 俺はケースからアンプを取り出した。


 ――音量増加(エクスパンクション)を使用しますか?


 ――YES/NO


 ……また知らない単語。いやスキルか。


 まぁ今はNOだね。次は無いってマランさんに言われたばっかりだし。


 ――了解しました。


 ってかこれアンプのだよな? 一応これも魔装に入るのか?


 まぁいいや。とりあえずシールドでギターをエフェクターに接続して……


とりあえずバラード系の曲にする予定だし……使うのはオーバードライブとブーストとディレイでいいかな。


 ――ディレイを使用しますか?


 ――YES/NO


 ――オーバードライブを使用しますか?


 ――YES/NO


 ――ブーストを使用しますか?


 ――YES/NO


 なんかいっぱいスキルの使用? なのかな。めっちゃ多いんだけど……


 でもエフェクターには電源が入ってる証として赤いランプがついてるしな。


 とりあえず、NOだな。


 ――了解しました。


 NOって言っても赤いランプは消えてないし……やっぱりなんかあるんだろうな。


「カミシロ、この赤く光ってるのは?」


 フィルが俺に質問してくる。


 まぁ街灯が松明だしな。電気とか知らないんだろうな。


 ま、子供に質問されるのは……偉い人ってか大御所になった気分になるからテンションが上がるなぁ。


 ってなに思ってんだろうな。


「えーと、なんて言えばいいんだ? 電気……ちっちゃな松明みたいな?」


 電気ってかこういう灯りを知らない人に教えるの難しすぎない?


「ふーん」


 ちなみに他のラルとチカさんを含めた大人たちは……知らないうちに料理などが来て飲み会のような盛り上がり方をしている。


 ”ジャァァン”


 試しに弾いてみる。


 ちゃんとエフェクターはかかっていてディレイのやまびこのような跳ね返ってくる音。


 オーバードライブの柔らかい音。


 そしてそれを補助するようにブーストがしっかり働いている。


 ……ちゃんとエフェクターは働いてるみたいだな。ってことはやっぱりこれにも能力はありそうだな。


「お! やっとか!」


 ジェラルさんの一声で他の人たちが一斉に俺のことをみる。


 そしてさっきまで騒がしかったのが一気に静かになった。


「それじゃあ……そうだな。”またいつか”」


 俺は曲名を言った後にギターを弾き始めた。








 これは初めてのバンドのバンドメンバーの一人、ベースの奴が作ったやつだ。


 結局ドラムが練習に来なくなって解散したんだよな。


 もう会うことは……できないんだろうけど、いつか会えるといいな。


 そうだった、これってドラムに送った曲だから完成してないんだよな。


 いつかもう一度って意味で。


 結構いい歌詞だしそれぞれのパートもいいとおもうんだよな。


 バンドで演奏……またいつかしたいな。








 

 ギターの演奏が終わる。


 ギター一本だからしんみりとした感じになっちゃうんだよな。


 まぁ夜だし静かな雰囲気だったし……こっちの方がいい気がしたしな。


「なんか……すげぇな」


「カミシロ先輩……こんなことできるんすね」


 二人は感極まったような顔をしている。


 チカさんやロペさんやフィルなども何か思うような顔をしているが……。


 なんだか変な空気になったな。


「私は昼間よりこっちのほうがいいと思います」


「たしかにな。なんか音が……なんて言えばいいのかわかんねぇけど」


「昼と違うんすか?」


 そういえば昼はエフェクターをかけてなかったもんな。


「どうせなら昼のもやります?」


「いい案ですね。しかし、カギを閉めといて正解でした。」


 そういえば昼間はめちゃくちゃ人がいたけど。もしかして外で聞いてるとか?


「鍵開けたらどうなりますか?」


「……店に入りきらないほどいますよ」


 窓も閉め切ってるのによくわかるな。


 気配ってやつなのかもな。


「おいマスター! どうせだからあけるぞ」


 ジェラルさんが扉の鍵を開けた。


「あ、遅かったですか」


 すると扉からあふれるほどの人が入ってきた。


 ……これは、テンション上がるな。まじで。

さてさて!

本日のペグのざっくりギター講座は……オーバードライブです!


さて作中に出てきてなにこれ?って思った人いるでしょう。


まぁ実際作者もよく分からず使ってるんですけどね。


さて、ざっくり説明しますと……ギターの音に変化をかけるものです!


これは歪みせる系統に入ります!


ちなみに読み方はゆがみではなく”ひずみ”です!


これはテストにでますよ!


ひずみについては……長くなるんで次話に回します!


まぁざっくり言うとギターの音を変えてくれると覚えてください……てか後書きに書けるほどの量ではないのでもし良ければ調べてみてください!


以上!投げやりなペグのざっくりギター講座でした!

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