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ロペさん

武器屋で武器を買ったらゴロツキに囲まれたカミシロ!

絶体絶命だ!

「おいおいこいつビビってるぜ!」


「よく見りゃこいつ、魔王部隊とつるんでいた奴じゃねぇか」


 ゴロツキ達が俺のことを指でさしながら笑ってくる。


 普段だったら……まぁそもそも絡まれる機会なんてそうそうないんだけどね。


 相手にせずに逃げるのだが……通行人たちが集まってきてしまって逃げ出すにも逃げ出せなくなってしまった。


「ちょっと勘弁してもらえませんか……」


 こういう時俺自身になんか能力があればいいんだけどな。


 ラルと戦った時に思ったけど……軽いいじめだと思うよ。


「うーんそうだな……金貨十枚で勘弁してやるよ」


「おら! 構えろよ!」


 喧嘩腰ってかやる気じゃん……こんなに血気盛んなやつ……いるにはいたけどさ。


 フィルに頼るのも……よくないよな。ちらっと見たらうずうずしているように見えたけども。


 子供……ましては女の子に頼るのはだめだよな。


 構え方もわからないけど……やっぱりやだな。


 俺は買ったばかりのメイスを構える……とりあえず重りがある方を相手に向ける。


 構え方があっていればいいんだけど。






「おや? カミシロ様? こんな所で会うなんて奇遇ですね」


 俺がメイスを構えた時人混みから聞いたことのある声がした。


 人混みをかき分けて出てきたのは……昼に行った酒場のロペさんがいた。


「なんだてめぇ! 邪魔すんな!」


「ぶっ殺すぞ」


 あぁありがたい……って強いイメージないけど。


「口が悪いですね」


 ロペさんはゴロツキ達にそう言ったとたん、姿が見えなくなった。


 と思ったらゴロツキ達の背後に立っていた。


「遅いですよ」


 言い終わるのと同時にゴロツキ達は白目をむいて倒れた。


 ロペさんの手は手刀のような形をしていたので……おそらく首を”トンッ”とするやつだろう。……かっこいいな。


「はい、みなさん。これで店じまいですよ」


 ロペさんが手を”パンパン”と叩いたら野次馬たちは波が引くようにいなくなった。


 ……めっちゃイケメンだなぁ。


「なんだーロペさんがやるんだったら私がやりたかったな」


「フィル様はもっと女の子らしくした方がいいですよ。それとカミシロさん、今日お店の方に来れますか?」


「俺ですか……多分ってかわかんないですけど」


 俺の家ってかこれから夜はどうしようか。ジェラルさんのところにいってから決める予定なんだけどな。


「そうですか。来れたら来てください。カミシロ様に会いたがってる方がいるので」


「? わかりました」


 俺に会いたい人って誰だろうか。


「それでは、また」


 そう言ってロペさんはどこかに行ってしまった。


「んーとりあえず一回戻ろうか」


「そうだね」


 俺とフィルはジェラルさんのいた訓練所に戻るのだった。




「おう! 帰ったか! って随分面白いもん買ってきたな!」


 あの後は特にいちゃもんなどつける輩に絡まれることなくサクサク帰ってこれた。


 ただフィルに町の紹介をしてもらいながら帰っていたのであたりはすっかり日が落ちて真っ暗だった。


 ただ街灯代わりに松明? ただ炎が偽物みたいだけど……これもスキルなのかな?


 そんな松明もどきがあったのでまだ足元は見えるのだが……前世(あっち)に比べるとだいぶ暗かった。


「斧よりこっちの方があの魔装に近いとおもってさ!」


「そうかぁ? 俺は斧だと思ったけどな!」


 俺の魔装……いやギターの形状について議論が始まった。


 俺は斧派だけど……せっかくメイスを買ったのにそんなこと言うのも悪いので俺は黙って見守っていた。


「あっカミシロさん、おかえりなさい。……そう言えばロペさんが呼んでましたよ。 魔装を持ってきてくれって言ってました」


「ギターのことですね。それと俺一人でって言ってました?」


 なんだ、絶対に来れるようにしていたのか。


「いえ、特に言ってなかったと思いますよ。私達も後で行くかもしれません」


 そうか、ならフィルと行こうかな。


「いやー! やっぱりあれは斧だろ!」


「いや! メイスだね!」


 2人はギターの形状についてどんどんヒートアップしていった。


  ……あー、多分途中で割り込んじゃダメなやつなんだろうな。


「なら1人でいってきます」


「……そうですね。ああなると2人は長いですし」


「やっぱりですか。……では」


  俺はそう言って更衣室にギターを取りに行った。







「あっカミシロ先輩!」


 中ではラルが着替えをしていた。


 脱いでいる服は俺と戦った時よりボロボロになっていた。


 あの後激しい戦闘をしたと言うことが人目で分かるほどだった。


「おー、ラル。おつかれさま」


「おつかれっす!」


 しかし……ラルってめっちゃいい体してるな。


 細身っぽいかと思ったらめっちゃ引き締まってるしな。


 まぁ惚れないけど実際俺が女だったら惚れてるな。


「どうしたんすか?」


「あーいや、なんでもない」


 どうやら見つめていたようだ。


 意外と自分でも気付かないな。


「なぁそう言えばここの部隊? って3人だけなのか?」


「いや、そんなことないっすよ。今は遠征中なんすよ。隊長と副隊長はこの町に何かあった時のために残んなきゃいけないんすけどね」


 ラルが得意そうに答える。


 きっとモンスターを倒した帰り道もこのぐらいスラスラと昔の話について言いたかったんだろうなぁ。


「へー。ならなんでラルは残ってるんだ?」


「あー、それはっすねぇ」


 ラルの視線が泳ぐ。まるで何か隠したい事がある時のように。


「自分、寝坊したんすよね」


 ラルが恥ずかしそうに答える。


 ……まぁ寝坊は良くないな。



「そうか。まぁ失敗はあるからな」


 とはいえ俺は失敗を責めるのは好きじゃないからな。


 奥に置いてあったギターとエフェクター諸々を持って外に出ようとする。


「カミシロ先輩? どこか行くんすか?」


「あぁ、ロペさんの所にね」


 こういう時にあの……なんだっけ? 空間作成(ラーゲコンプレシオン)ってやつがちゃんと使えるようになれば楽なんだけどな。


「そうっすか! なら自分も後で行くっす!」


「そうか、そしたらギターでも聞かせるよ」


 俺はそう言って更衣室から出た。


  なんか出て行き方がカッコイイと思ったのは俺だけか?

どうもーペグでーす。

せて本日のギター講座は……フレットです!


まぁ聞いた事あるようなって人は多いと思います。


フレットとはギター板……弦が張ってある所にある鉄の出っ張りのことです!


1フレットと言われたらヘッドと呼ばれる頭の方から1個目の鉄の出っ張りを抑える。(厳密には真横ですが)


3フレットと言われたら3個目の出っ張りを抑えるってことです!


ここの話は覚えておいてください!


今後のペグざく(ペグのざっくりギター講座の略です。これも覚えておいてください)で度々でる可能性があるので。


ではペグざく、また次の更新日でー!

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