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第56話.幸せな日々≪古里羅≫


あの日から、離れていた時間を埋めるように一緒に過ごしている。


彼の居る日々はとっても充実していて楽しい!お昼は一緒に食べるようになって分かったけど、なんとお弁当は彼の手作りだったの!


彼ったら逢わないうちに料理まで出来るようになっててびっくり!きっと私に食べてもらいたくて頑張ったのね。そう思ったらキュンとしちゃった!



彼のお弁当はどれも絶品で最高だから、ついつい食べすぎてしまうのが最近の悩み。だって太ったら嫌われちゃうかもしれない。ーーな~んて、言ってみただけ。そんなことで彼が私を嫌うはずないものね!


「野菜も食べなきゃダメだ。」


私の健康のため助言までして気遣ってくれる優しい彼。有りがたいって思うけど、すぐ言う通りにするのも何だしちょっと反抗。



「ええ~、セロリ嫌~い。でも分かった!嫌いだけど、野菜は食べなきゃだよね!」


嫌だけど、私のために言ってくれてるのが分かるから、我慢してセロリを食べた。うう…美味しくない…



料理上手で優しくて、気配り上手ですごく照れ屋さん。欠点なんて無さそうな彼だけど、もちろん欠点だってある。ーー彼の欠点は、私が好きなあまり私の気持ちをすぐ確かめたがるとこ。


私の前でわざと他の女子と仲良くして、私の気持ちを確かめようとする。昔からそう!全くあの頃とやること変わらないんだから!そんなことしなくても、私は貴方が大好きなんだからね!


彼がヤキモチ焼かせるためにしてることだって分かってるけど、ーー分かってるのに結局彼の望み通りの態度をしてしまう。だって仕方無いじゃない、他の女子と仲良くされると嫌なんだもの!



今日までずっと我慢してきた。彼が何も言わないのを良いことに、邪魔者がのうのうと私たちに混ざってお弁当を、彼が私のために作ってくれた大事なお弁当を食べていることを!でももう限界!



バンッー


「ねぇ、いつまで誘い続ける気なの!?私に嫉妬させるためだって分かるけど、いい加減にしてよ!もういいでしょ!」



ちょっと声が大きくなり注目されてしまった。は、恥ずかしい!



誤魔化すように肉巻きを食べた。




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