表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/152

【3】



「え、…あのっ」


「呼んだのは藍蒔だけど、俺の相手してよ。」


「わ、分かった!相手するね!ソファでお話しよっ。あのっ…は、離れて?」


取り敢えず照れアピールしとこ。



「やだ。」

「は、恥ずかしいよ…。」


「ずっとくっついてれば慣れるよ、きっと。…俺だって、ほんとは恥ずかしいんだ。」



会ったばかりなのに積極的ね!


まぁ、私って美少女だし~、気持ちは分かるわ~。



でも、藍蒔と知り合いだし、もしかすると、今日が初めてじゃない可能性も。






ある日、藍蒔と居た美少女な私に一目惚れした少年。藍蒔に相談したら、じゃあ俺が協力するわってなった。


迷路でさんざん不安感や恐怖心を煽り、ヒーローが颯爽と登場。



吊り橋効果で私が意識。



自分だけを意識させる為と、すんなり部屋に誘導する為に、それらしいこと言ってアイマスクを着けさせ部屋へ。



さぁ、ここからが真の目的って訳。


多分最初は、私と部屋でいろんなこと話して、私のこと知りたい、仲良くなりたいってのが目的だった。


でも、密着してるうちに、それだけじゃ物足りないことに気付く。



『恋人になりたい』




どうしたらいい?


どうしたら恋人になれる?


会ったばかりなのに恋人になりたいなんて、図々しいと思われないだろうか?冗談でしょって笑い飛ばされやしないだろうか?



それが怖くて素直な気持ちを口に出せない。



悶々とした気持ちのまま、気付いたら、抱きしめていた…



て感じ?



やだもー、私ってなんて罪な存在なの!






「――ん、美羽さん?俺の話聞いてました?」


「…ほぇ?」


「立ったまま寝てました?」



「や、やあね!そんなわけないでしょ!」



おかしい、ちっともおいしい流れにならない。



美少女の私を間近にしてるのに、まるで平常心なのは何でなの!?



「聞いてなかったみたいだし、もう一度言います。腹減ってますよね?すぐ用意するんで食べてください。」



「失礼します。」



開きっ放しだったドアから、使用人らしき人が入って来て料理をテーブルに置く。



一礼して下がった。



たっぷりウニを使用したパスタの上には、キャビアが。


グウ~~っ


良い匂いに刺激され、お腹が鳴る。



恥ずかしさにチラリとソファの少年を見れば、聞こえてないのか、こっちを見ることもなく本を読んでいた。





テーブルに並べられた料理の数々を平らげ、飲み物で一息ついた頃



「まだ時間大丈夫ですか?」


「大丈夫よ。」


「じゃあ、美羽さんの時間、俺に少しだけください。」


ついにおいしい流れが!






ソファに並んで座り、他愛もない話に花が咲く。



時折ボディタッチをしてあげれば、摩れてない初々しい反応を見せるからすごく楽しめる。



すっごく可愛いから、ついついボディタッチサービスを大盤振る舞いしちゃった!



「美羽さん。…これ、今日の記念に。」



そう言って見せられたのは、花をあしらったブレスレット。


「受け取ってくれますか?」


「え、くれるの?」


「美羽さんの為に作ったんです。」



私の為に作った物が用意されてるなんて、やっぱりどこかで私に一目惚れしてたのね!



「ありがとう。」


さっそく着けると、嬉しそうに彼が笑顔を見せる。



いや~ん、可愛い!!








その後『今日はありがとう』とキラキラした笑顔で菓子折りを渡され、帰宅。




あ、名前聞くの忘れちゃった。



まぁ次に逢った時聞けばいいわね!



少年は私に惚れてるから、訪ねてあげれば喜ぶし、その時に聞こうっと。






お菓子は某有名高級菓子で、めちゃくちゃ美味しかった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ