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【2】



ここまで長かった…




「やっと目的地に着いたってわけね。」


「着いてたかどうかで言えば、とっくに着いてましたけど。」


「は?意味分かんない。」


「吊り橋から敷地なんで。わざと揺れるように設計されてるんですけど、楽しんでもらえましたか?」


「は?え?え?…はあああああああ!?」


「?」


「わざとって何!?楽しめるわけないでしょ!?てか、ちょっ、え?何?何なの?あそこから敷地とか、何なの?意思ある迷路も所有してるってこと!?」


「意思ある迷路て…。どこの家庭にでもあるごく普通の迷路ですよ。」


「迷路とか普通の家庭に無いわよ!」


「え、じゃあ敵が大軍で来たら時間稼ぎも何もなく、すぐ制圧されちゃいますね。どうやって身を守ってるんだろ?」


「こんな平和な世界で、そんな状況にならないわよ!」



ていうか、あんな迷路あるのに迎えに来ないっておかしくない!?



「なんで藍蒔は迎えに来てくれないのよ。」


「俺なんかの迎えですみません。」


「え、あ、そういう意味じゃないの!」


「移動するんで後ろに。」


少年は、キックスケーター?だっけ?あれっぽい見た目で車輪は無く、乗る部分だけ二人乗れる感じの余裕あるボードに乗ってる。


言われた通り後ろに乗ると


「あ、これ着けてください。」


アイマスクを渡された。



「え、なんでよ。」


「…意図せず知られた重大な秘密って、人は隠す為に何でもすると思いませんか?」


「は?」


「…もし、うっかり知ってしまったら、美羽さんは帰れるんですかね?……………ここから。」



間が怖かったから速攻アイマスクを着けた。



「俺に掴まっててくださいね。」




目隠ししてるし、落ちたら危ないし、ギュッと抱き着く。



フワッと少し浮く感覚がし、その後前へ走り出したのが分かった。





「…そんなにくっつかなくても大丈夫ですよ。」


「だって見えないから、すごく怖いの。」


な~んて嘘。




ねえ、どう?女の子の身体って柔らかいでしょ?うふふ。



耳とか赤くなってるかしら?







どれくらいそうしてたか分からないけど、乗り物が止まり、手を引かれ歩く。



「まだ?」

「もう少し。」



暫く歩いた後



「外して良いですよ。」



アイマスクを外すと、ソファやテーブルセット等、高そうな調度品のある部屋だった。



右側に通路らしき物があり、そこは洗面所とかなのかな?



正面奥にもう一部屋あり、ベッドが置かれているのが見えた。



「君の部屋?」

「違います。」


「ここで藍蒔を待てばいいの?」


「藍蒔は来ないです。」




そう言って突然、彼は私を背中から抱きしめた。






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