第95話.パプリカという刺客
血糖値的なことで選んだサラダも食べ終わり、次はすごく美味しそうなピンチョスを取りに移動。いろいろあって悩むな。
お皿に取ったら移動。──ハッキリ言って移動が非常に面倒くさい。移動しなければ移動時間の分多く食べられるのに。
でも、ひとつの場にずっと居たり、料理のテーブルの周りで話し込んだり、入口や通路を塞ぐのもマナー的にダメなので、仕方なく食事用のテーブルや離れた所へ移動。
「あら、貴女──確か橋本だったかしら?」
「彩夏さんのお友達?」
ベーコンとチーズから食べよう。ベーコンカリカリしてる。こっちは──タコとポテト。─────味つけが・・・パプリカ・・・・・・・
「嫌ねぇ、相手良く見て?私のお友達な訳ないでしょう。」
「ああ、確かに。彩夏さんのお友達って感じではなかったわね。」
パプリカを一刻も早く消し去るため、ズッキーニと海老、チキンテリーヌとプチトマト、サーモンの香草焼きとポテト、スモークチーズとドライマンゴーを食べた。
パプリカのせいで急いだため、じっくり味を堪能出来なかった。おのれパプリカめ。
「この子ずいぶんお腹が空いているのねぇ。お家で満足に食べられないのかしら?」
「嘘でしょ。お家で満足に食べられないなんて。可哀相!──そんな貧乏人も呼ばれてるの?」
うっかりパプリカを味わったせいで若干ご機嫌斜めである。
《集え》
空になったお皿にまだ食べてないピンチョスを集める。──最初から魔法でお皿に盛ればいいだろって?
料理はいろいろあるので、先ず見て種類を把握してからじゃないと、嫌いな物も混ざってお皿に盛られてしまうからね。
ピンチョスは種類もちゃんと見たから、もうパプリカ味とかお皿に盛る愚はおかさないのである。
主人公は橋本ではありません。
28話パーティーに憧れていた時期が私にもありました参照