【4】
「ではテーブルCの青腕章さんから、赤、黄、緑の腕章さんの順で答えをお願いします。」
・・・
・・
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「残念!どなたも不正解!続いてテーブルBのーーー」
・・・
・・
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「残念!緑腕章さんはちょっとカスってて惜しかった!」
皆、正解の物と全然違う食べ物を答えるから、見てる人達から笑いが漏れる。
人間は見えないだけなら味が分かるが、嗅覚も遮断されてしまうと味が全然分からなくなってしまうらしい。なので当てられないのも仕方ないと言えば仕方ないわけだが、ラストのテーブルAは、当てられないと恥ずかしい思いをすることになりそう。
これって分かっててグループ分けしたうえで、テーブルAを最後にしてるとしたら、ここのクラスの人ってちょっと意地が悪いかも。
「それではテーブルAの方たちお願いします。」
青(♂)「チーズ」
赤(♀)「バター」
黄(♀)緑(♂)「「豆腐」」
「正解はアボカドです!」
やたら自信満々だっただけに不正解が非常に恥ずかしい。
その後も
青(♂)「ポテトサラダ」
赤(♀)「ブドウ?」
黄(♀)「・・・いちじく」
緑(♂)「トマトソース・・・?」
「イチゴジャムです!」
青(♂)「はんぺん」
赤(♀)「・・・卵の白身」
黄(♀)「つみれ?」
緑(♂)「マッシュポテト・・・」
「マシュマロです!」
結局最初から最後まで不正解で終わったのだった。
「もう少し接戦って感じでバンバン正解が出るものだと思ってたけど、いざ蓋を開けてみたら案外当たらないものなのね。」
「そうね。どこの誰だか知らないけど、こうなると始まる前の自信満々が、自らの首を絞めてるわよね。私だったら恥ずかし過ぎて速攻立ち去るわ。」
そう言うタリアちゃんの顔はニヤニヤしている。あ、これ誰だか知ってるね。
「終わったみたいだし次行こうか。」
「そうね。」
「何か食べましょうか。」
青腕章
テレビでお馴染み有名シェフの息子
赤腕章
予約待ち半年料理教室講師の娘
黄腕章
全国展開レストランオーナーの娘
緑腕章
連載多数の有名フードライターの息子