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【2】



滝本さんたちと合流し、ファミレスで昼めしにした後、ナッシュカッツェへ。


ファミレス入る前に見た時も混んでたけど、今もお客が外に並んでいる。


すごく人気あるんだな。



「すごい並んでるね。」

「人気あるねぇ~。」


「割りと分かりにくい場所なのに、混んでるね。」


「分かりにくいから、オープンしたての時来てたら、空いてて良かったかも。」


「言えてる!」



今日下見して、今度姉ちゃんと来ようかと思ったけど、こんなに並ぶんじゃ微妙だ。ここって、やっぱ予約とか出来ないよね?



「先輩、私たちと会う前何して過ごしてたんですかぁ?」

「・・・・・・アンリの家で課題を(しようとして無駄な時間を過ごしてました)」


「もう課題やってるんですね!すご~い!私なんかいっつも休み終わるギリギリです!」


「いやそれドヤ顔で言うことじゃないからね今井さん。すごいかどうかは別として、嫌なことはさっさと済ませて遊んだ方が楽しめるからね。」


「私も早めにやる派です。」

「滝本さんは俺と一緒だね。」

「ふふっ、先輩と一緒とか嬉しいです。」


「僕だって灘流と一緒だよ!」

「ソウデスネ(棒)」





やっと順番が来て入れた店内は、甘い香りに包まれ、チョコレートをメインに扱ってる店っぽく、チョコレート色の落ち着いた感じ。


大きな窓からは外の光を取り込んで、窓際の席を明るく照らしている。店内の盛況ぶりを見せたいのか、ブラインドの類いは下ろされてない。ーー女子とかこの時間、座るの厳しくないか?日焼けはちょっとって思う女子の方が多そうだし。



案内されたのは窓から離れたテーブル席だった。



「何にしよう?」

「私決まった!」

「早っ」


「チョコのアイス食べる!」

「私は~・・・う~ん、どれも美味しそうで悩む。」

「僕これにしようっと!」


「私はこれ!」



俺は何にしよう?確かにどれも美味しそうで悩むな。ーーフォンダンショコラと紅茶にしよう。






「お待たせしました。こちらがーー」


「うわ~美味しそう!」

「だね!来て良かった。お姉さんに感謝!」



ピスタチオののったバニラアイスの添えられたフォンダンショコラを割ると、中からチョコが溢れだす。



外はカリッとして、中のチョコがトロッとしててすごく美味しい。バニラアイスと一緒に食べるとさらに美味しいとか、どこまで美味しいんだフォンダンショコラさんよ!



「灘流、それすごく美味しいんだね。」


「ん?分かる?」

「その顔見れば分かるよー。」



気付くと女子たちがボケッと俺を見ていた。ーーうわ、俺もしかしてすごい間抜け面で食べてた!?



「ええーっと、アンリのはどう?美味しい?」



たっぷり生クリームが添えられたチョコドーナツを食べてるアンリに、恥ずかしさを誤魔化すように聞く。



「うん!美味しいよー。」


「私のもすごく美味しいですよ!先輩、あ~ん、なんてーー!?」


倖田さんが差し出したアイスを食べる。



「うん、美味しいね。」


思わず笑みが浮かぶ。


口の中に広がるカカオと、溶けていく甘過ぎない苦味あるアイスが良い。甘いのももちろん好きだけど、こういう苦味のあるやつも好きなんだよね。



「ああああのそれはよよよ良かっ良かったです!」


「暑いの?倖田さん。顔真っ赤だよ。」


「灘流って・・・」

「ん?何だよアンリ。」


「いや、うん、何でもない。」



何か呆れた顔されてるんだけど解せぬ。


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