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理想の人生  作者: 浅間 白銀
1/1

猫背でも背伸びはする。

これはどこにでもいる、いそうな奴なのか分からないが、そいつの話だ。青春を謳歌しながら、少しずつ進んでいく。




「「長城、長城、長城、長城、長城、長城、長城、長城、長城」」

2人に何度も呼ばれ俺は振り向いた。

一人は学校のマドンナとでもいえるほどのかわいい双子の一人で、天然だ。

「あー、今なんか失礼な想像したでしょ~」

「お前は俺の心が読めるのかよ」

「いや~、読めないけど顔に出てたよ。そんなことより川本が呼んでるよ」

その川本はというと、特にかわいいというわけでもなく、特記事項がない。

「長城~、私にも失礼なこと考えてたでしょ~」

「お前らは二人して俺の心が読めるのかよ」

「読めなくてもわかるよ」

「「ね~っ」」

「で、なに?」

「猫背やめな、長城」

「だって寒いんだもん」

正当な理由だ。寒いのだから、わざわざ正しい姿勢になんぞなる理由など一つもない。

「いや、だらしない」

おっと、こちらも正当な理由だ。だが、

「そしたら、猫は猫背できなくなっちゃうじゃん」

「わけのわからない理屈言ってんじゃないの。だらしないのはだらしないんだから」

「まぁ、いいじゃん?」

このまま話しても勝てなさそうだから逃げる俺。弱いな。

「そういえば田澤眼鏡外したね」

「えっ、あっ、うん」

ほんのちょっぴり顔を赤くしたと思ったら、

「ちょっと長城、そうやって話しそらそうとしないの」

「おっと、お嬢さんたち、そろそろお時間だぜ。教室に行ったほうがよろしいのでは?」

「まったく、今回のところはこれくらいにしといてあげるけど、ちゃんと直しなよ」

「じゃな~」

「うん、じゃあね」

最後は田澤の笑顔の返辞で会話が終わった。



「ほんっとに、なんでこんなに冬は寒いんだ?」

教室にいた佐木に当たっていた。今日の昼休みは、授業が長かったためいつもより30分遅く、腹の虫が活発に活動していた。

弁当を食べ終え、俺はある人を訪れるために教室を離れた。方法はまず、部長に部活について話をしに行き、その後東条とゲームの話をしながら拝もうと思っていたんだが、

「お前のためにいい話持ってきてやったんだから話しな」

その声の主は川本だった。そしてその隣なりに立っているのが、川本一押しの鈴原だ。今の俺にとってはいい迷惑だが。ただ、鈴原と俺の面識が全くと言っていいほどないため、話す話題もなく気まずい雰囲気になるだけだ。まぁ、容姿は可愛いと思うんだが、話したことが皆無なために性格とかを全く把握できないせいで、行為を向けることはまず難しい。

キンコーンカンコーン

ちょうど予鈴が鳴ってくれて、俺はやっとこの気まずい環境から解放された。

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