優斗全力で(ロリババアに)土下座をする
色々と忙しくて遅くなってしまいました。
「お〜い、もうやめていいじゃろうか」
プルプルと震えながらそう言うのは土下座をやらせているロリババアである
「はあ?まだ少ししか経ってないじゃん」
「わしの感覚では長いことやっている様な気がするのじゃが?」
「まだまだ全然経ってないよ。僕がいいって言うまでは土下座をやめたらダメだからね」
僕が土下座を教えてから約一時間ほど経っているけどまだ土下座をやらている。
これには重大な理由がある。決してちょっとした嫌がらせなんかじゃ無い、無いったら無い。
「じゃあ足を木の枝でツンツンするのをやめて欲しいのじゃが。これ絶対嫌がらせじゃよね?」
「? 何言ってんの?そんな事してないよ?」
そう言いながらも足を突き続ける。
「お主の手は勝手に動くのか!してないと言いながら足を突くんじゃ無いわ!」
ロリババアが何か言っているような気がするけどきっと気のせいだよね? そうに違い無い
。後そんなに怒鳴ったら心臓に悪いよ?
「気のせいでは無いわ!後ババアとはなんじゃ!わしは心も体も美少女だと言ったであろうが!それに心臓の心配をしてくれるのはいいのじゃが誰のせいでこんなに怒鳴っていると思っとるんじゃ!」
「僕のせい?そんな怒鳴られる様なことした覚えないんだけどなー。それにしても自分のことを自分で美少女とか言って恥ずかしく無いんですか?心も美少女なんだったらなんでそんなお婆さんみたいな喋り方をしてんですか?あ! これから名乗る時こう言ったらいいんじゃ無いかな? 体は美少女心はババアその名は・・・その名は・・・」
「ジーーー」
「なんなのじゃ?こっちを見てきおって。」
「ジーーー」
「だからなんなのじゃ?」
「ジーーー」
「なんなのじゃと聞いておろうが!無視するんじゃ無いわ!」
「・・・ハァ〜、分からないの?さっきその名は・・・ていうところまで来てたじゃんか。そこまで来たら普通名前を名乗るでしょ」
「分かる訳なかろう!だいたいなんなのじゃその、体は美少女心はババアというものは!」
「えー!知らないの〜?あの有名なコ◯ンを?」
まぁ本当は『体は子供頭脳は大人』なんだけどね
「◯なん?なんじゃそれは?そんなもの聞いたことも無いのじゃ」
そうかこの世界の人はコ◯ンを知らないのか。
ということはガン◯ムとかジョ◯ョとかその他のアニメや漫画のネタも通じないということじゃないか。
そこまで考えてたまたまコ◯ンを知らなかっただけでジ◯ジョなら分かってくれるかも、と少し希望を抱いてジョ◯ョ立ちの様なポーズをしてみた。
するといつの間にか土下座をやめて何処から出したのかお茶の様なものを飲んでいたロリババアは驚いた様な顔をして急いでお茶の様なものを飲み干した後・・・
「お主、やはり勇者じゃな?」
「・・・どうしてそうなった?」
「なんで◯ョジョ立ちをしたら勇者ってことになったの?なんなの?この世界では勇者は皆んなジョジ◯立ちをすんの?」
「じょ◯ょ立ち?と言うのは知らんがお主の一つ前の勇者はお主と同じ様なポーズをよく街中などでしとったぞ」
「街中で⁉︎」
「ああ良くやっておったぞ。そしてその度に一緒に旅をしとったドウキュウセイという者達にチュウニ病という病気と呼ばれておったぞ」
「厨二病?その人達が来たのって何年前?」
「確か約千年前じゃったかの」
「千年前⁉︎なんでそんな昔にジョ◯ョ立ちを知っている人がいるんだ?」
「そういえば前代の勇者たちは自分のことをコウコウセイと言っておったぞ」
高校生?千年も前に高校なんて無いはず、ということはこの世界と前の世界では時間の流れが違う?まあそんな事はどうでもいいけどね。
「おーい、何黙っとるんじゃ?」
「いや、ちょっと前の勇者について考えてただけだよ。それと、さっきから前の勇者のことを見てたかの様な言い方だったけど見てたの?」
「ああ、見ておったぞ。」
ということはこのロリババア千歳以上ていうことになるんじゃないか?ババアとは思ってたけどヨボヨボじゃん。
千歳以上で心も二十代とかなんの冗談だって話だよ。
「おい、お主今考えてはいけないことを考えていなかったか?」
「え?そ、そんな訳ないじゃん。別にあんたの年齢のことを考えていた訳じゃないよ?」
優斗は馬鹿である。優斗自身が何をどう言おうと優斗は馬鹿である。
「おい誰が馬鹿だって?喧嘩するなら相手になってやろう!」
「お主誰に言っとるんじゃ?それよりもさっき儂の年齢のことを考えていたそうじゃな?」
「それがどうしたってヒィィィ、すいませんでした」
馬鹿と言われたことで少し怒っていた優斗だったがそれ以上の怒りを持ってニコニコしながら近づいてくるロリババアを見てそれも直ぐに消し飛び、ものすごい勢いで土下座した。
それからどうにか怒れるロリババアの機嫌を直すのに一時間ほどかかってしまった。
ハァ〜、僕はただ人が住んでいるところに行きたいだけなのになんでこんな見た目だけのババアの機嫌をとらなくちゃいけないんだよ!
「じゃあ怒りも治まった様だしさっさと人が住んでる街に行こう♪」
やっと人の街に行けると思うと少しテンションが上がってしまう。しかし
「いや?無理じゃよ?」
「はあ?なんでだよ!」
「なんでってお主が石像に向かって放ったそにっこぶーむ?とやらがそのまま転移石まできってしまったからじゃよ」
そにっこぶーむじゃなくてソニックブームだよ。
それより転移石が切れた?まさかそんなことないだろう。ないよね?一応確認しとこう。
・・・切れてるよ!すごく綺麗に真っ二つになってるよ!
「わかったか?まあ幸いこの石には自動再生がついておる、数日後には治っておるじゃろう」
「なんで転移石が切れるの?普通こういうのって頑丈に作られてるよね?」
「頑丈に作られておるぞ?ただお主の力がこの石の耐久度よりも高かったということじゃよ」
力って言っても僕は木の枝を振っただけじゃん。なんで それだけで転移石が切れるんだよ!
「そんなことわしが知るか!それよりもちとお主の力は大きすぎる気がするんじゃよ。少し見てみるかの」
「えっ見れるの?」
「見られるぞ?まさかお主自分の力も理解できておらんのか?まあちょうどいい機会じゃし見ておくがいい」
「えー僕の力なんか見る必要あるのー?」
「勿論あるぞ。お主がこのまま人の街に行けば扉を開けようとすれば取っ手が砕けコップを持てば割れたりと不便じゃよ?さらにお主のその力を欲して人間界中から襲われることになるぞ」
「あーそれは大変だー見ておかないといけないなー」
ロリババアに頼まなくちゃいけないのは嫌だけど自分の能力が気になるし今後のためになりそうだから見ておこう。別にワクワクしてるわけじゃないよ?ただ必要そうだから見ておくだけだよ?本当だからね?
「お主、自分の能力を見るのがそんなに楽しみなのか?」
「え?い、いやそんなわけないじゃん」
「しかしお主プレゼントの箱を開けるときの様にワクワクした顔をしておるぞ?」
「そんなわけないよ」
「ならば鏡で自分の顔を見てみるがいい」
そう言うと同時にロリババアの手に手鏡が出現した
「ほれ」
ポイと投げられた手鏡な落としそうになりながらキャッチして顔を写すと確かにワクワクした様な顔をしていた。
「まあそんなことはいいじゃん早く僕のステータスを見せてよ。」
「わかったわかった。そんなに急かすでない。ではいくぞ、【鑑定】」
「・・・」
「・・・」
「お〜い」
「・・・」
「おーい?」
「・・・」
「おーいって」
「ハッ、あまりにも驚きすぎて固まっておったわ」
「で?僕の能力はどんな感じだったの」
「聞いても失神したりせぬか?」
「しないよ」
「では言うぞお主の能力は」
「えぇぇぇ⁉︎」