目次 次へ 1/6 はじまり ──最後に目にしたのは虹色の光。 ──今目に映っているのは黒い闇。 自分が自分でないかのような、夢を見ているかのような浮遊感。 どうしたらいいのか分からない焦燥感。 ──この『世界』は『私』を拒絶している。 ──否、拒絶したのは『私』だ。 だからこそ、排除されずに留まっている。 ──本当は、存在を消して貰いたいとすら思っているのに。 この優しい闇は、それすら許してはくれないのだ。 ──ならばそれを逆手に取ってやろう。 私の願いを叶えるために。