3話 『俺の生徒ちゃん』現実でした!
こんなにありえないことが続くと
夢なのかそれとも現実なのか
わからなくなる
でも、きみとの日々を夢見てる
そう、好き・・・
あれから時間が経ち私は家に帰った。
「・・・はぁ、心臓がやばい。」
ドクドクと激しく聞こえた。
苦しいというよりも喜びに満ちていて今なら何でもプラス思考でいけそうだ。
では、家族を紹介します。
お父さんにお母さん。
長男の名は桜庭一に次男、桜庭生。犬のケンです。
合計、7人家族です!
家族ご飯。これで家族の性格を紹介しましょう。
まずは父母。
「パパァ~どう?今日のご飯、命がつくったんですよ~。」
「なにぃ~!?今日は特別に美味いと思ったら命だったのかい?」
「・・やだパパ。私のはまずいの!!」
「違うよママっ同じくらいおいしいさぁ~」
「きゃあ、パパ」
とこんな感じにラブラブ夫婦です。恥ずかしい・・・
次に通称はずにぃと通称しょーにぃ。
「命うまいぞ~。さすが愛する俺の命だな。」
とはずにぃ。少し夫婦に似た。
「・・・うまい。さすが・・」
としょーにぃ。私が少し似た。
さりげなく真ん中の席の私を撫で回す2人はシスコン兄弟。
「ありがト・・」
『・・・はぁ~ん(♡´Д`) 』
目をハートに見るのは末っ子の私。桜庭命、高校1年である。
家族は大好きだけど、少し大変な家族です。
私の手料理でここまで喜んでもらえるのはうれしいけど2杯以上はない。
そうそう、私は料理だけがとりえと言っても過言ではない。
大好きな料理は人一倍努力したつもりというか趣味です。はい・・
夕食後。お風呂に入り、今日勉強したノートを開く。
繊細で綺麗な字が私の下手くそな字の横に付け足してある。
「あっ・・・」
わかりやすい。
数学の計算。もしや中学1年問題・・
4年後、わかることになるなんて思ってもいない中学1年の春の私。
大丈夫だよ!
4年後は理解しそうだよ。
そんな期待を持ちつつ夜10時半、今日は早めに寝て明日に備えることにした。
急激な出会いに急激な距離。
行き詰まりそうな一日だった。
「先生やってくれるってことだよね?」
いわるゆ家庭教師・・・ん~ そんな呼び方は出来ない。
いうならっ
「王子系、椿先生と。それに使える執事系、柊先生!」
系っておかしいか・・?
でも、感じは王子と執事だなぁ。
あぁ~。
・・・
いや待て、もしやこれは夢じゃないだろうか。
夢じゃなかったら、目が悪いなんていってらから美人に見えちゃってついみたいな。
それとも、そんな約束した?
みたいなのでこのうきうきの時間は無駄になるのか?
そう考えると涙が出てくる。
・・
でもいいや。
あの笑顔を見れたし、私にとって幸せな一日に過ぎない。
今日は笑って寝れそう。
そう考えていくうちにだんだん意識が遠くなっていった。
椿くん・・・
事は次の日の朝。校門前となる。
実に冷酷と呼べるほどこちらを見つめてくるきつい視線。
風紀委員。
朝日向柊くん。
「まったく、もう少しで貴女は遅刻になりますよ・・」
「・・・・・夢じゃない?」
彼はもっと険しい顔にした。
「私は仕事がまだあるんです。早く教室に入ってください!」
「はっはう!」
つい噛んでしまう。そして、走る。
そして、そして!もう一人走っている。
横で笑いかけてくるのは・・
「おはよう。俺の生徒ちゃん」
「!おっおはうっっつっつっつば・・・・ツバキくんっ!」
やばいほど噛ンデしまう。
恥ずかしいいいいいいい!!!!!!!!!!
そのアトに夢でないことに感動を覚える私だった。
『俺の生徒ちゃん』現実でした!