12話 涙恋・・。
「運命の人」は内容が欠けています。
恋ってものはそもそも涙をいつかは準備していなくちゃならない
失恋の時
しつれんのとき
シツレンノトキ
悲しい涙がある
嬉し涙だってある
どちらかを決めるのは
ある意味、運命で繋がった同士・・
あの日から一日がたつ。
そう一日。たった一日だけでもう一日で・・
もっとイジメとう言う名の行動が次々と起こっていた。
相変わらず教室の椿くんは知らないようでそして、彼には笑顔が戻っていた。
ことっちはインフルエンザで1週間は学校に来ない。
だからなのか、いやだからなのだろう。
いじめるチャンスはこの機会しかない。
そして、この機会しかないのだろう。
たったの恋でたったの時間に、ただ彼の存在だけが大きすぎてここまで被害が及ぶのだ。
さっぱり・・・
【忘れてしまおうか?】
【さっぱりと楽になろうか?】
泣くしかなかった。
ただ、泣くしかなかった。
自分の涙は『なけばいいって物じゃない』
『大切な失恋の・・いや恋の涙なのだ』
そっとしておきたい。
彼が別れたなんて言わなければずっと付き合っていることにはなるのだから。
そして、それには他者も必要で、他者が覚えていることによって初めて私たちは付き合っているんだと言う噂になる。
そして、それは私への被害も及ぶことを意味していた。
そして、彼が付き合ってないよって言うきっかけになっていた。
放課後の図書室。
なるべくイジメを避けるため、荷物も全部持ち込んだ。
誰もいない静かな教室。
夕暮れが静かさをいっそう際立たせ、そして、運動部の声がまさに学校なんだと思い出させてくれる。
「・・運命の人・・。」
棚の上にあるのは、椿くん、いや柊くんだったけど恋の始まりの本。
君の存在を見つめたきっかけの本。
運命の本。
「そういえば、読んだことなかったな・・。」
図書室には小さい子でも取れるように脚立が新しく投入された。
私でもすぐ2mになってしまうこの脚立も大好き。
運命の本をとると実話をまじ入れた内容なんだと書いてある。
静かにゆっくりと脚立から落ち、奥の席へと移動した。
そして、慎重に読み進めてみた。
・・・
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・・・・
僕の愛する妻は病気で亡くなった。
僕は、許されないことをした。
でも僕は、彼女の思いを否定せざるおえない。
なくなるまでの日々をこの『運命の人』と言う本につづってみたいと思う。
・・・・
僕の妻は、入院している。
余命一年の重い病気だ。
そして、僕は彼女がなくなる前の1週間で入院していることを知るわけなのだ。
・・・・
彼女の親友から電話で聞いたこと。
彼女が言っていたこと。
『あの人だけには言わないで』
正直、病気に対して涙を浮かべたが、その言葉には怒りさえも覚えた。
なぜ僕にはいえない。
夫婦だと言うのになぜ。
僕だから普通言えるのではないだろうか?
いや、僕だからなのか。
ていうか、夫婦だから、勝手に入院しても気づくんじゃ・・って言うことはない。
僕は海外で働いていた。
いわゆる出張だった。
僕は、彼女の元から離れている。
でも、毎日電話をしている。
しかし、声からでは彼女は弱った風には感じない。
彼女の心配心が余計僕をいっそう傷つけた。
・・・・
そして、ケンカになる。
「なぜ教えない!?」
「なぜ知っているの?」
そこは真っ白なシーツの上。
白い服を着た細くなった妻の目の前で・・
僕は怒りを語る。
語って語って・・
語って語って・・
しまいには、
泣いて泣いて泣いて・・
モガキナガラ泣いたのだ。
愛を語る。
寂しさと恋しさが混ざり合って、この僕を子に仕立てあげる。
「あなた・・」
優しくその細い手で【強く】力の限り僕の背に【添えた・・】
僕はまた泣いた。
「愛してます。」
・・・・
この時点で1週間をきっていた。
愛しているは、一週間後・・・
「愛してます。」
さよならとなった。
・・・・
・・・・・
・・・・・・
そして、今日も僕は涙を流さずにはいられない。
愛を語らずにはいられない。
・・
君が【残した】手紙とビデオレター。
そして、この愛。
この運命の人の【思い出】。
今日も未来も恋しい君を想いながら泣くことだろう。
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