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11話 泣き虫スイッチ・・。

少しばかりの時間

君と笑顔になれた時間

過去の時間


まだ、土砂降りの雨は続く・・


涙ばかりが落ちていく

君がいなきゃ

ずっと涙のスイッチはONのまま----







教室でつい聞いてしまった・・


『・・・確かにバカで・・』


そして、あざ笑う笑い声。

ひりひりする膝。

家に帰った私はお風呂の中で考える。

私のこと遊んでいるのかな?

バカバカしかいわないからからかってんのカナ?

マイナスにそして、椿くんを最悪な人と考えている。

駄目なのにそんなこと思っちゃいけないのに。

あの言葉がきつかった。


お風呂から上がるとはずにぃとしょーにぃがいた。


「どーしたんだぁ?今日は帰ってきてから元気がないぞー!」


「・・そうだんに・・乗る・・。」


そんな優しいお兄ちゃんたちに私は少しごまかしながら話すことにした。


「なんで、男の人はバカっていうの・・?」


「!誰だそいつ・・いまから兄ちゃんが絞めてくるから名を教えなさいぃぃ」


ゴゴゴゴゴゴォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一気に兄貴たちが燃え上がった。

そうしていると夫婦も割り込んでくる。


「きっと、恥ずかしいからよ~ねぇパパぁ~」


「そうだよ!男ってもんは、好きな子にはバカっていうんだよ。ねぇ、ママぁ~」


そんなものなのかな?


「うん・・わかった・・・。少し考えてみる・・おやすみなさい。」



私は、そんな変な意見を参考に・・・なんかせず流してしまった・・。








朝、校門に立っているのはやはり、椿くん。



「おはよ、命。あのさ、」


「・・うん。あっごめん私、ちょっと先生に呼ばれているから教室先に言ってて!」


「えっうっうん。」


彼は私の言動に疑いはしなかった。

ごめん椿くん。あなたの気持ちが恐い・・。



私は、ホームルームにも出ず、保健室にこもっていた。

保健の先生から良くなったら戻るように言われ、今は一人である。



<ガラッ>


入ってきたのはお腹を押さえながら今にも倒れそうな・・


「柊くん!?」


「あ・・命さん。」


すごい青い顔をしている。

そして、ベットに倒れこむと同時に私を見つめてきた。




「・・・・そういえば椿が元気がなかったのですが、あなたのその顔を見ると、何かありましたね?・・もしかして、振られましたか?」


柊くん、私たちが付き合うことになったこと知らないのかな?

でも、今の状態って・・・?なんていうの?


「えっと、成立はしたものの崩壊・・・」


っ!

涙が出てきた。


「あれ?・・・ごっごめんなさい。」


「・・・だから、なぜあなたは謝るのですか。」


苦しいながらもそっと涙をふいてくれる柊くん。


「話してみてください。私でよかったら・・。」


そうだ、少しでも話したら楽になるかもしれない。

私は柊君に打ち明けることにした。



・・

・・・

・・・・



「そうですか。それは、どちらも悪いですね。」


「え?」


「まず、命さん。あなたはこのことを椿に話したほうがよいでしょう。そして、案外鈍感な椿は少し気を使うというところですね。知らぬ間にすれ違ったと言うことですね。でも、まだ時間は浅い。あなたから打ち上げてみればいいのでは?」



雨が降り始めた。

深深と心身に溶け込んでく。

私は泣き虫で弱虫だから、そんなことは出来ない。



「出来ないよ・・」


「・・愛しすぎたからではないですか?」


「え?」


「愛しすぎるから、私にとっては些細なことに見えますが、そんなことでも壊れてしまう。繊細になってしまったんですよ。」



そっか。

ずっと片思いをしてきたものが実現になってもっと彼を知って私はこんがらがっているのかもしれない。

傷つきやすい繊細な心になったんだ。



でも、なぜだろう?

椿くんにはいつも笑顔で入れた、涙だって耐え切れた。

でも、なぜ、今頃になって?

これも、愛しすぎたから?



「いいですか、命さん。相手を知ることはけしていいことばかりじゃないんですよ・・?」


「・・でも、いつも笑顔でいれた。でもいまは泣くことしか・・」



また涙が出てくる。

そう、笑顔だった頃は・・・過去になっている。

少しの時間でも何年も過ごしたような感じだったのに。

椿くんがいないと1日さえも遅く感じる。



「椿くんはやっぱり本気じゃないのかな・・」



暗黙の空気が流れる。



・・・

「なぜ、そう思うのですか?」


「だって、人気者の椿くんが私みたいな泣き虫バカを・・好きになるわけないよ。」


「そうですか・・。まっ、椿の人権を否定するならいいですけど、一回話してみたほうがホントいいですよ。」




「椿くん・・・聞いてくれるかな?」


「はい。僕が保障します。」




「椿く・・ん・・。」



涙が滴る。

滴って滴って大雨みたいに流れて、私の心の痛みを消し去ろうとしている。


すると、彼が優しく頭を撫でた。



「僕には、君を笑顔にする力はありませんので・・。泣き虫さん、今日はいっぱい泣きましたね。でも、それがいい方向へ導いてくれる糧になりますから・・。」

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