10話 行き過ぎ注意報・・。大雨注意報・・。
交差する恋が今・・・
勘違いや疑いがもっともっと
すれ違いの度数を高めていく
好きなはずなのに
この大雨のように
わかっていたなら傘を使えればいいけど
恋ってすれ違うとき
気がつかないまま、注意報もないまま
悪化していく・・・
雲行きの怪しい今日。
校門の前でハニカムのは王子様・・。
「おはよ。」
こんな風に挨拶をしてくるのは私の大好きな人。
朝日向椿くんである。
土曜日、私たちは・・文化祭で見事にカップルになった。
その、情報はやはり人気者の椿くんに関わっていることだからなのか1日で広まった。
そして、今日の月曜日。
登校を一緒にし、教室に入れば、女子たちの目線がきつい・・
「おはよん!メー。あんたら付き合うことになったんだって!」
「うっうん。」
女子のグループはこそこそと話し合っている。
しかし、似合わないのかな?
みんなの目線が奇妙なものを見る目と同じ感じがする。
「しっかしぃ。すごい身長さだずぅ~。」
ことっちはまじまじと私たちの丈を比べる。
「ふふ・・俺、昔からちっちゃい子大好きなんだ。」
「///」
顔が赤くなってきた。
すると、またまた話しかけてくるのは、料理担当の3人組。
「おめでと~。でも、似合うよ。メーちゃん可愛いもん。」
「うん。そうだねぇ~。」
と歓迎の言葉。
しかし・・
「まじありえなぁい。」
と批判の声。
その声を聞いたのか椿くんが机に座ると
「人の恋愛に口を出す奴はいねぇと思うけどさ、だろ。」
「そうだろ、てか、泣き虫取る奴はいねぇ」
と爆笑。
きっと男子には言ったつもりはないんだろうケド・・
後からなんかされそうで恐かった。
休み時間。
私は少しトイレに行くことにした。
教室の中はなんか息苦しくて、でも楽しい。
<ガタン>
「えっ・・。」
突然の物音。
扉を開けようとすると向こうから何かで抑えられていて出ることが出来ない。
個室の中。
私は閉じ込められてしまったのだ。
「どっどうしよう・・。だっだれかぁ~」
叫んでも叩いても誰も来ない。
完全な・・
「イジメ?」
「どうしたんだぁ~?」
ことっちの声がする。
ことっちに助けてもらおう。
「琴実~。ちょっと、きてぇ~。」
「えっ?あ、うぃ~。」
<バタン>
・・・
・・・・
頼みの綱もなくなった。
そして私は、放課後までここにいるはめになったのだ。
放課後。
「このままじゃ家に帰れないよ・・」
ちょうど座るイスだけのことはあって、そこに登ってどうにか降りることが出来そうだ。
「ふっ」
<バダダ・・。>
着地の失敗。
痛っ・・
膝が少し擦り剥けてしまった。
トイレを出てみれば、外は大雨だった。
まぁ、事前にニュースでわかってたから傘は持ってきた。
私は少し痛い足を引きずりながら教室へ戻る。
皆帰ったのか静まり返った廊下。
そこから聞こえた男子の笑い声と彼の声。
椿くん・・。
待っててくれたのかな?
・・
・・・
「てかさぁ~椿。泣き虫どうしたの?」
「ん?わかんないけど待っているんだ。かばんもあるし。」
「あいつのどこがいいかわかんないけど~でも、小さいし少しバカなところが可愛いよなぁ。」
「あ?とんじゃねぇぞ!」
「とんねぇよ!色気ねぇし・・さすがにバカすぎだろははっ。」
「まっ、確かにバカで色気はかけてるけどな・・そこがっなんだよお前等~ニヤついて・・・・・」
「・・・・・・」
耳を塞いでしまった。
【バカ】
まぁ確かにそうだけど、私のいないところで悪口言うことないじゃん。
【色気】
確かに童顔ですよ・・。
でも、彼が笑ったことで少し胸が痛んだ。
どうしよ・・・
教室には入れない。
「なぁ、もう帰ろうぜ?あいつきっとサボったんだよ。」
「んなことねぇだろ、あいつは案外まじめな奴なんだぞ。」
「んなわけねぇだろ。いっつも泣いてさ、きっと泣いてりゃおさまるとでも思ってんじゃね?」
「確かにちげいねぇ~」
椿くんが圧倒的に押されてる・・。
そりゃ、はたから見れば・・そうだろうけど、違うよ・・・。
「まずいいから帰ろうぜ。」
「・・・・そうだな。あいつ帰ったのかもな・・」
「付き合ってまもねぇのにそりゃねぇはぁ~」
男子たちの笑い声。
どうしよ。いるって言ったほうがいいかな?
一緒に帰りたいな・・。
でも、やっぱり隠れてしまった。
もう一度静かになる。
そっと教室に入れば私のかばんだけがある。
もう帰ろう。そう思ったとき、異常に軽いことに気づいた。
中を開けば、
“別れろ”
赤文字で書いてある紙1枚だけ・・・。
「私の教科書?傘は?」
教室中を探しまわす。少し開いた窓。
大雨の中顔を出すと下に私のものだと推測される教科書類や傘があった。
「あっ命、やっぱり学校にいたんだ?」
椿くんが教室のドアに寄りかかっている。
そして近づいてくる。
外の下にある私のものを見ると・・
「ん?だれだあそこにごみ投げた奴?」
(ズキ・・)
「さ、帰ろうぜ。そうそう、授業でなきゃほんとにバカになっちまうぞ。また今度お
「もういい!」
「なっ命!?」
私はその場から逃げ出した。
膝から血を流しながら、バックをとり、外に出る。
ずぶぬれの教科書を拾いバックの中に入れる。
そして私は・・家に帰ったのだ。
「これ・・・血?・・命・・。」




