初恋の思い出
いつ頃だろうか、誰に対してだろうか。初恋とはなんだろうか。小学四年生の時の女性の先生が好きだった。音楽のリコーダーが苦手だった。人前で失敗するのが嫌だった。でも、その先生が励ましてくれたから練習して吹けるようになった。吹き終わった時、自分のことみたいに喜んでくれて、ギュッと抱きしめてくれた。すごく戸惑った。親は、あまりそういう表現をしない人だった。不思議な気持ちだが、とても嬉しかった。これが初恋だろうか。
小学五年生くらいから、クラスの女の子の体が気になるようになった。体育の授業で着替える時、気になる女の子を見てしまう。運動の得意な、走るのも速い子だった。自分が運動が得意ではなかったから、憧れもあっただろう。ある日、着替えているその子の胸の膨らみが、チラッと見えて、それが目に焼き付いてしまった。走っているその子の、体操服から見える太ももやお尻が、気になって仕方がなかった。
かと言って話しかけたり、友達になったりとか、到底出来ない、内気というか不器用な、自信のない男の子、それが私だった。
友達同士でも、よくそんな話をした。誰が可愛いとか、お前の好きな子をは誰?とか。
仲の良かった友達が、好きな女の子に花束を贈りたいというので、一緒に行った。その女の子は風邪で学校を休んでいて、お見舞いという意味だろうか?とにかく友達は花束を買い、二人してその子の家まで行った。お母さんが出てきて、友達が花束を女の子へ、と言って渡したら、とても喜んでいた。まあどうしよう!みたいに驚いて。
その友達とは一緒にエッチな本を見たりとか、よくした。だんだん女の子が好きになる、気になる、そういう時期を一緒に過ごした、そんな友達だった。