表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
契約婚のはずが、腹黒王太子様に溺愛されているようです  作者: 星月りあ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/90

結婚式当日2

結婚式当日にかけてたくさんのお祝いの品々が届いた。ウィリアムとスカーレットからのプレゼントだけでも部屋が埋まりそうだったのに、国内外の貴族や王族からも届き、部屋にはとても入りきらなかったため、別室に入れてもらった。レイリックの弟で第二王子レナードや、以前交流したウェルディ聖王国のシェリルやエスフィート帝国皇帝ジュリアンからのプレゼントだけは埋もれてしまわないよう別々にしてもらった。




これからアルマーニ王国の王都にある大神殿で結婚式を挙げる。


馬車で向かう道すがら、たくさんのお祝いの言葉が飛んできた。街はお祭りムード一色だった。神殿に到着するとすでに多くの人々が集まっていた。


「おめでとう、兄さん、義姉さんも」

外で待機していたらしく、いきなり声を掛けられる。


「レナード殿下、ありがとうございます」

「ああ、ありがとう。レナードも来てくれたんだね」

「当然だよ。二人の結婚式だからね。僕にも祝わせてよ」


「王太子殿下、リリカ嬢、ご結婚おめでとうございます」

声のした方を見ると立派な衣装を身に纏ったジュリアンが立っていた。


「お二人には随分迷惑をかけてしまいましたが……ご招待頂きありがとうございます。末永い幸せを願っています」

「ありがとうございます、皇帝陛下」

「レナード殿下は初めまして、ですね」

「はい。長らく留学しておりましたので」

「そうですか。もっとゆっくりお話ししたいところですが、皆さんとお話したい人はまだまだいる様子ですからこれで」

「ええ、またお会いしましょう」


ジュリアンが去ると、今度は騎士を連れた聖職者の格好をした女性がリリカとレイリックの元に歩いてきた。


「お久しぶりですっ」

聞き覚えのある明るい声に、振り向くとシェリルが立っていた。


「シェリル!!」

「もう仲違いなんてしないでよね」

「あれは君のせいだけどね」

すぐさまレイリックが返した。


「喧嘩して聖王国にまで逃げて来ないでよ?」

「逃がさないから心配はいらないよ」

「……本当、相変わらずね。……おめでとう、これから大変かもしれないけど」

「?よく分からないけれどありがとう」

リリカは首を傾げる。


「あ、そうそう、リリカ。私もちゃんと願い事叶えてもらえたの」

「願い事?」

「そうよ。ほら、あの創造神に願ったじゃない」

「あっ、そういえば……」

“私も素敵な男性と出会いたいわ“

確かそう言っていた。ってことは……


「もしかして恋人が!?」

「ええ、彼よ」

そう紹介されたのは騎士の男性だった。その男性は控えめに「ど、どうも……」と言い、恐縮している様子だ。


「そういうわけだから、貴方たちも仲良くやってちょうだい」

「君に言われなくとも」

「ええ、もちろん」

「では私たちはこれで。じゃあまたね」

そう言って彼女たちが離れた途端、大勢の人に囲まれてしまった。




**********


ついに式が始まり、レイリックとリリカが入場すると皆の視線が集まるのを感じた。レイリックの婚約者となってから、表舞台を何度も経験したおかげで多少気にはなるもののこの程度のことでは動じなくなっていた。


「緊張してる?」

「はい、一度きりの結婚式ですから」

「そうだね、だからこそ楽しまない?」

「……そうですね。存分に楽しむことにします」

そうよ、折角の結婚式だものね。




神殿の奥、大神官のいる場所へと真っ直ぐ向かう。


「では誓いの言葉をここに」

大神官が二人の目を交互に見て告げる。


レイリックとリリカは互いに顔を見合わせた。


「はい。レイリック・フォン・アルマーニはここにリリカ・エバルディを一生愛し、支えることを誓います」

「私リリカ・エバルディはレイリック・フォン・アルマーニを一生愛し、支えることを誓います」

誓いが終わると、二人は見つめ合った。


「では誓いの口づけを」


リリカは大神官の言葉にはっとして顔を上げた。


く、口づけなんてっ……。そうよね、結婚式ならあるわよね。


どうして今まで気づかなかったのだろうと今更ながらに思った。


緊張しつつもレイリックに近づくと、いきなり耳元で「本当に初心すぎるよ。可愛いなぁ」と囁かれて、どうにか声を出さないように堪えた。


「ふふっ、大丈夫だよ」


レイは平気かもしれないけれど私はっ。


「僕も初めてだし、これでも緊張してるんだよ」

リリカの心の声に答えるように彼は告げる。


全く気づかなかったわ。私だけじゃなかったのね。


「おいで」

「はいっ」

レイリックの優しい言葉に、勢いに任せて初めての口づけをした。




目を開けると、レイリックの顔が至近距離にあり、思わず目を逸らしてしまった。


「これって……」

レイリックの小さな声が聞こえて視線を戻すと、天井から何かが降ってくるのが見えた。


「これはお花?」

どうして天井から? っていうかよく見るとリュカとリコルテの花じゃない!!


他にも以前図鑑で見たことがある茶葉の花がいくつか見えた。


“おめでとう”

男性の声が耳元で聞こえた。


やっぱり創造神様の力なのね。


リリカは思わず笑みを浮かべた。


「これは凄いな……」


レイリックとリリカは目が合うと、二人で笑い合った。




後にこの結婚式は創造神様が祝福を授けられたとして、国内外で語り継がれる伝説となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ