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契約婚のはずが、腹黒王太子様に溺愛されているようです  作者: 星月りあ


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84/90

王太子様が部屋に来られました

その日の夜のことだった。レイリックはリリカの部屋を訪ねて来た。

「はい、これ」

「えっ、それって……」

そう言って渡されたのは以前レイリックに贈ってもらったネックレスだ。


どうしてレイが持ってるのかしら。

「どうして僕が持ってるのかって?」

「えっ!!」

また考えを読まれたの!? 前に私は分かりやすいって言われたけど!! にしてもよっ!!


「驚いてる顔も可愛いね」

っなんか段々甘くなってない!? そんな恥ずかしいことをっ。

リリカは頬に熱を帯びるのを感じた。


僕も今までこんなこと言ったことなかったから、ちょっと恥ずかしいけど……

「言葉にしないと伝わらないってよく分かったからね」

レイリックはそう言って微笑む。


っ!! 笑顔が美しいっ……。

リリカは思わず目を逸らしてしまった。


「リリカ、僕の方を見て」

「えっ、えっと」

「どうしたのかな?」

「かっ……」

「か?」

「格好良すぎて眩しいですっ」

「っ!! そう思ってくれてるなんて嬉しいなぁ」

満面の笑みで見つめられる。


「っ〜〜」

リリカはまた倒れそうになったがなんとか耐えた。


「そっ、それでどうしてレイがそれを?」

リリカはこの甘い空気についに耐えられなくなり早口で尋ねる。


「僕たちがいない間に盗まれたら困るから預かってたんだよ」

「そうだったのですねっ!!」


実際は少し違う。レイリックはこのネックレスを改良し、新たな機能を追加していたのだ。元々、防御魔法と装着者の居場所がすぐに分かる追跡魔法が仕組まれていたのだが、それに加え、ネックレスを一定時間外した場合の通知機能とネックレスをまた置いていかれた場合に備えて、一度装着することで装着者の魔力をネックレスを使用して辿れる機能まで追加したのだ。それをロベルトに話したところ「うわ……そこまでするかよ。絶対引かれるから本人には言わない方がいいと思うぞ」と若干引き気味に言われてしまった。


「じゃあ着けてあげるよ」

「じ、自分で出来ますっ」

「いいから」

そう言われネックレスを着けられる。すると、ネックレスからピカッと一瞬光りを放った。


「ええっ!?」

な、何が起きたの!?


うん、無事魔力を登録出来たみたいだね。

これでどこにいてもすぐに分かる。

そう思い、微笑んだ。


「一体何が起こったんですの!?」

困惑しながらもレイリックに尋ねたのだが、なぜか

「ずっと一緒だよ」

とレイリックにぎゅっと抱き締められた。


「えっ!? ええっ!?」

「ふふっ、君と婚約出来て良かったよ」

笑顔で告げられる。

「っ〜〜。そっ、それは私もですわっ」


リリカは上手く話を逸らされたことに気付いていなかった。


「ところで、1つ聞きたいことがあるんだけど、転生って何?」

「えっ!!」

ドキッと胸が鳴る。


男神とシェリルの会話を聞いてからずっと、レイリックの頭の中に引っ掛かっていたのだ。(リリカは何か知っているのだろう)と確信していた。


「わ、私に聞かれましても……。シェリルに聞いてくださいませ」

早口で捲し立てるように告げる。


「ふーん、本当に知らないの?」

「えっ、ええ、もちろんですわっ」

真っ直ぐ見つめて尋ねられ、つい目を泳がせてしまった。

「君は嘘が下手だね」

「うっ……」

どっ、どうしたらいいのっ!? 本当のことお話しするべき!? でも否定されたら……。

そう考え、しばらく思案していたが、

「知りたいんだよ。リリカのことなら何でも。でも、どうしても言いたくないなら、もう聞かないけど」

と言われる。


「っ……」

レイならもしかしたら信じてくれるかもしれない……。


「分かりました。お話しします」


そして、リリカは全てを説明した。


「生まれ変わり……ね」

レイリックはしばらく考え込む素振りを見せていたが、ようやく口を開いた。


「大変だったね」

「え?」

「勝手な都合で転生なんてさせられて」

「っいえ、この世界でも楽しく暮らしていますし、もう大丈夫ですわ。前世のことも随分昔のことのように思えていますし」

「そっか。それなら良かったよ」

「ただ、その、お兄様には秘密にして頂けませんか?」

実の妹の中に2つの魂がある、なんて言ったら反応が怖い……。


「分かった。秘密にしておくよ」

「ありがとうございます」

リリカはほっと一息吐いた。


「もしかして前世でリリカはカタリナ王国出身だったの?」

カタリナ王国の茶葉をリリカが好んでいるため、そう思ったのだ。


「えっ、いえ、日本という国です。ですが、カタリナ王国とは似たお茶が飲まれていました。違うのは名前ぐらいで」

「そっか。でもニホン? 聞いたことがないな」

「この世界には存在しない国なので。前世では魔法も存在しませんでしたし」

「えっ。魔法が……」

レイリックは一瞬驚いた表情をしていた。


そりゃあ、驚くわよね。いきなりこんなこと。でも

「信じてくださるのですか?」

「ああ、当然信じるよ」

「っありがとうございます」

「それにしてもこの世界とは全く違うんだね。リリカが暮らしていたところはどんなところだったの?」

「そうですね……。私は母国から出たことがなかったので、他国のことは分かりませんが、少なくとも私が暮らしていた国はこの世界より発展していたと思います」

「へぇ、それは興味深いね」

「乗り物も全く違っていて」

「馬とか船は使わないの?」

「いえ、使わなくはないですが、移動手段の主は電車と飛行機でしたね」

「電車? 飛行機?」

「はい」

そこからリリカは前世の乗り物を詳しく説明した。


「もしそれを再現できたら、より発展するだろうね」

「ええ。ただ仕組みまでは分からないのですが……」

「動力源は魔力で問題ないだろうけど。一旦考えてみるよ」

「はい」

レイなら本当に再現してしまう気がするわ。


そして、そんなリリカの予想通り、数年後に完成することになるが、それはまた別のお話し。

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