第2王子との再会
3人で街を歩いていると、
「あれ、義姉さん?」
突然、声を掛けられた。
「!? レナード殿下、お久しぶりですわ」
「ああ、久しぶりだね」
兄さんから連絡来てたけど、本当に来てるなんて。
「どうしてこちらに?」
「留学先がこの国なんだよ」
「そうなのですね」
「それでその人は?」
隣にいた植物の神を見て、尋ねる。
「まさか……恋人、なのか?」
「えっ!? 違いますっ」
「そうなのか。良かった……」
「何がです?」
「ちょっと兄さんから連絡が……いや、なんでもない」
兄さんからはこっちに向かってること伝えるなって言われてるからな。
レイリック様から話しを聞いたのね……。
「……」
「今はどこに暮らしてるんだ?」
「近くにある宿泊施設ですわ」
「そうか。なら僕の家で暮らす?」
「えっ、ですがそれは……」
「警備とかの問題もあるでしょ。ああ、変なことはしないよ。心配しないで」
「そのような心配はしていませんわ。そんなことをされる理由もないでしょうし。ではお願いします」
「……信用しすぎだと思うけど。まあ、いいや、行こうか」
「はい」
「それで結局その人は誰なの?」
レナードの屋敷に移動してすぐに、再び尋ねられた。
「神様です」
「カミ殿?」
知らない名前だな。
「いえ、そうではなく植物の神様です」
「……え?」
レナードはリリカの言葉が理解出来ずにいた。
……義姉さん、騙されてないか? 義姉さんのことは信頼してるし、嘘なんて付くような人じゃない。だとしたら、騙されているとしか思えないんだが。
これは、信じてないわね。
レナードの反応を見たリリカは瞬時に気付いた。
「神様、なにか証拠とかないの?」
「え?」
「神様だって証明出来るものよ」
「え〜、じゃあこれでどうかな?」
そう言うと、手から小さい光の球を出した。暖かい不思議な感覚がする。
「それは……」
「神力だよ」
「……充分です。ありがとうございます」
「うん」
信じてもらえたようね。
あんなの信じざるを得ないでしょ。どう見ても魔法じゃないし。はぁ、しかし、どうして義姉さんが神様と一緒にいるんだ?
リリカはレナードに事情を説明した。
「え!? いや、だったらなんでこんなに余裕そうなんだ!?」
ええ、全くよね。
リリカはレナードの言葉に大きく頷いた。
「ちょっと散策して来るから」
そう言うと神様はどこかに行ってしまった。
「……」
「……」
そして、部屋の中にはリリカとレナード、レイナの3人になり、無言の時間が続いている。
気まずい……。
「あのさ、1つ聞いていい?」
「なんでしょうか?」
「その、兄さんと何かあったのかなって。どうして出て行ったの?」
レナードはレイリックから何も事情を聞かされていなかった。
「それは……レイリック様が聖女様のことをお好きだからですわ……」
「……えっ!? いや、それはないでしょ!!」
レナードは即否定した。
「ですがそうお聞きしましたわ」
「聞いたって兄さんに?」
「いいえ、聖女様からですわ。レイリック様の大切な方だと」
「ああー、そういうことか」
レナードは頭を抱えた。
どうせ兄さんに惚れた聖女殿が、嘘を付いたんじゃないか? よくある話しだけど……。いや、嘘でもないか。そりゃ、聖女殿は重要人物だからな。そう伝えたのかもな。完全なる誤解だ。兄さんは義姉さん一筋なのに。
はぁ〜〜〜。
レナードは大きくため息を付いた。




