表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
契約婚のはずが、腹黒王太子様に溺愛されているようです  作者: 星月りあ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/90

公爵、執務室に突入する

「リリカ嬢を追う」

執務室に戻るなり、レイリックはロベルトに告げる。


「公爵に連絡は?」

「した。すぐにでも飛んで来るだろうな」


バンッ

そのとき、執務室の扉が乱雑に開けられた。そこにはウィリアムが立っていた。


「リリカはどうなったのです!? 一体、何があったのですか!!」

「ということはお屋敷に戻られたわけではないのですね」

「ああ、帰って来てなどいない」

「……」

「公爵様、実は……」

ロベルトが主人の代わりに状況を説明する。


「そんなことが……。聖女め、勝手な真似をっ」

ウィリアムは憤り、執務室を出て行こうとする。


「ちょっ、どちらに行かれるのですか!?」

「聖女のところに決まっているだろ」

「聖女様とは我々がすでにお話ししました。犯罪とかそういうわけでもないので、何も出来ないんですよ。っていうかしたらダメ」

慌ててロベルトが止める。


「くっ、仕方ない。今はリリカを捜すことか。しかし捜すな、か」

「ああ。だけどそう言われても、当然捜すよ」

「居場所に心当たりはあるのですか?」

「ああ。とはいえ、僕の予想通りだと他国だ」

「!? ではすぐに出掛ける準備を」

「公爵、リリカ嬢を捜すのは僕に任せてくれないかな」

「しかし……」

「頼む」

「……ただ待っているだけというのも落ち着かないのですよ」

「必ず見つけ出す」

レイリックは強い口調でウィリアムに言う。


「……分かりました。ただし、必ず連れて帰って来てください。それが条件です。いつまで経っても帰って来なかったら、迎えに行きますよ」

「ああ、約束しよう」


そのとき、また扉が開き、今度は高貴な1人の女性がノックなしに部屋に入って来た。


「えっ? 母上」

レイリックの母であるアルマーニ王国の王妃だ。


「話しは聞いたわよ。仕事は私たちがやっておくから、こっちのことは気にしなくても大丈夫よ」

「私たち?」

「ええ、そうよ。陛下にも当然してもらうもの。貴方、仕事しすぎなのよ」

「え?」

「普段、たくさんしてる分、たまには任せちゃいなさい」

「母上……ではお願いします」

「ええ。入りなさい」

そう告げると続々と王妃付きの侍従が執務室に入って来た。そして、目の前に積まれていた書類が持ち上げられて、どこかに運ばれて行く。あっという間に目の前の書類が無くなった。


「じゃあね」

王妃は部屋に戻って行った。


「よし、庭園に向かおう」

「えっ? 庭園?」


到着すると、そこには1人の男性が作業をしていた。


「グレイス、久しぶりだね」

「ん? 王太子殿下、どうしてこちらに?」

彼は庭師のグレイスだ。グレイスと話すのはリリカを庭園まで案内しに来たとき以来だ。


「グレイス、1つ尋ねたいことがあってここまで来たんだ」

「なんでしょうか?」

「リュカの生産国はどこかな?」

「えっ? リリカ様にも同じことを聞かれましたよ」

!! やはりリリカ嬢はリュカの生産国に向かったのか。


なるほど、そういうことか。

ロベルトはレイリックの考えを理解した。


「主な生産国はカタリナ王国ですね」

「主な?」

「はい。周辺諸国でも生産されていますので。カタリナ王国の手前にあるキース王国でも大量に生産されています」

「なるほど……。分かった」

カタリナに向かうべきか、キースで捜すべきか。


「とりあえずカタリナ方面へ向かおう」

レイリックはロベルトにそう告げると、すぐに出発した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ