聖女への事情聴取
「聖女殿、久しぶりだね」
「お久しぶりです、聖女様」
レイリックとロベルトは今シェリルと向かい合っている。
「お久しぶりですっ。どうかされたんですか?」
「単刀直入に聞こうか。リリカ嬢に何をした?」
「何って、少しお話しをしただけですよ」
わざわざ殿下が来るなんて、もしかして何かあったの? でも本当に少しお話ししただけで特に何もしてないわよ。
「なら何を話した?」
「女の子同士の会話ですよ。どうして殿下に話さないといけないんですか?」
そう返すと、シェリルはレイリックに冷たい目で睨まれ怯んだ。
一体、なんだって言うのよっ!!
「リリカ嬢がいなくなった」
「は、はあ!?」
嘘でしょ!?
「部屋には書き置きが残されていた」
まさかあんなこと言ったから? いや、でもなんで出て行くのよ!! 意味が分からないわよ。
「何か心当たりがあるようだね」
っ察し良すぎでしょ。
「分かったわよ、話せばいいんでしょ」
シェリルはリリカとの会話を2人に告げた。
「へぇ、随分勝手なことしてくれたね」
部屋の空気はすっかり冷え切っている。
「私もまさかこうなるとは思っていなかったのよ」
「そっちが素か」
「貴方こそ、パーティーのときとは全然違うじゃない」
本当、別人みたいよね。
「ちゃんと連れ帰って来なさいよ」
「君に言われなくても当然そのつもりだ。それと、君は別に僕のことが好きなわけではないだろう」
「ええ、そうよ。やっぱり気付いてたのね。私が貴方を好きになんてなるわけないじゃない」
この腹黒王子っ……。顔は良いけど無理よ、私は。相手するのも大変そうだし。
「ただムカついただけよ。ほら早く行きなさいよ」
「ああ。大人しく部屋にいるように」
問題を起こすなってことね。
「心配しなくてももう何もしないわよ」
その言葉を聞いたレイリックとロベルトはシェリルの部屋を退出し、執務室へと戻って行った。




