王太子様に見せに行きます
豊穣祭の翌日、早速リリカは豊穣祭でレイリックにプレゼントしてもらった髪飾りをレイナに着けてもらった。
「よくお似合いです、お嬢様」
「……レイリック様もそう思ってくださるかしら」
「ええ、もちろんですよ。さあ、殿下の元へ参りましょう」
「ええ、そうね。約束ですもの」
レイリックの執務室に到着し、ノックをして入室する。
「失礼いたしますわ」
「リリカ嬢? どうしたの? あっ、その髪飾りは」
「はい。ありがとうございました」
「早速着けてくれたんだね。凄く、似合ってるよ」
「あっ、ありがとうございます……」
(良かったですね、お嬢様)
後ろでレイナとロベルトは微笑ましく見ていた。
すると、レイリックはリリカに近付き突然、髪を掬い、キスを落とした。
「……へっ!?」
一瞬何が起こったのか分からなかったリリカだったが状況を理解すると恥ずかしくなり真っ赤になって、顔を逸らした。
(えっ!? 今何されたの!? キッ、キキキキスされたの!? でっ、でもただの挨拶って可能性もあるし、私が知らないだけでこれが常識なのかもしれないし!! そうよっ、きっとそうに決まっているわっ!!)
(うわっ。俺まだ婚約者もいないのに、目の前でこんなイチャイチャと……見てるこっちが恥ずかしくなるっつうのっ。ああっ、もう甘すぎるし耐えられねぇ)
ロベルトもつい顔を逸らしていた。
「ふふっ、可愛いね」
「なっ!? おおお面白がってますわねっ!!」
「いや、事実を言っただけだよ」
「っご、ご冗談をっ」
「いや、冗談なんかじゃないよ。リリカ嬢は綺麗で可愛い僕の大切な婚約者だよ」
「っ!!」
ふらっ
「もう無理……」
レイリックの言葉を聞いた瞬間、足元がふらつくのを感じた。
「えっ!? リリカ嬢!?」
「お嬢様!?」
慌ててレイリックがリリカの身体を支えた。
レイリックの甘すぎる言動に限界に達したリリカはそのまま気を失ってしまった。




