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契約婚のはずが、腹黒王太子様に溺愛されているようです  作者: 星月りあ


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公爵邸にて

一方その頃、ウィリアムたちは敵全てを倒し終えていた。


「グハッ まさか俺たちがお前たちごときにやられるなどあり得ない」

「僕たちが帝国の騎士に負けるほど劣っているとでも? 可愛い妹を危険に晒したんだ。今生きているだけ有り難いと思え」


ウィリアムは怒りに満ちた表情を浮かべており、敵もそうだが、味方の騎士までもが震え上がっている。


また、ロベルトはというと

「よっ、帝国の騎士さん」

ジュリアンの護衛騎士2人と対峙していた。


「なぜここにいる!!」

「いや、その言葉そっくりそのまま返すけど、お前らこそ何やってるんだ? ここは公爵家の敷地内だぞ」

ロベルトは公爵邸で隠れてリリカの護衛をしていたのだが、そこに彼らは突然現れたのだ。


「くっ……はあっ!!」

2人の敵が同時に剣を持って走って来て、ロベルトに向かって振り下ろした。

「遅いな」

「なっ!! まさかこの攻撃を防ぐとはな」

「えぇ……この程度で勝てると思っているのかよ」


王族の侍従長は強さが求められる。いざというときに主人を身を挺して護らなければならないからだ。ロベルトも例外なく剣は強い方だ。だが、だからといって相手は皇子の護衛騎士。どこの国でも王族の護衛騎士は強くなくてはならないはずだ。そのため、1対1ならともかく2対1なので、苦戦することを想定して臨んでいたのだが……。

弱い……弱すぎるだろ、こいつら。

ロベルトは敵が弱すぎて困惑していた。


これじゃ、影の出番はなさそうだな。もしものときに、サポートしてもらおうと思ってリリカ嬢の護衛を頼んでいたんだけどな。


そのとき、

「ロベルト様!? こんなところで何を……」

リリカがロベルトがいることに気が付いて出て来てしまったのだ。

「リリカ嬢、来てはいけません!!」

いくら弱いといっても相手は帝国の騎士だ。何が起きるか分からない。


リリカはその場でぴたっと止まる。

「貴方たちは確か帝国の」

「ええ。ですが今はただの不法侵入者ですよ」

「適当なことを言うな!! 俺たちはな、公爵令嬢を誘拐するという願いを叶えるためにわざわざここまで来たんだぞ」

「そうだそうだ。崇高なる皇帝陛下のご命令だぞ」

「……どちらにせよ、不法侵入だ。はぁ、まさかあっさり目的を吐くとはな」

目的をぺらぺら話すなど騎士としてあるまじき行為だ。

こいつら、馬鹿なのか?

ロベルトは呆れ返っていた。


「もしかして、お前がその公爵令嬢か?」

「だったらなんです?」

警戒しながらもリリカは尋ねた。

「そうか……おい、こっちに来い。良いところに連れてってやるよ」

そう言って敵2人はにやにやして舐めるような目でリリカを見て、じりじりと距離を詰めて行く。


それを見て、ぞっとしたリリカは

「こ、来ないでっ!! 第五級、攻撃魔法!!」

と咄嗟に攻撃魔法を唱えた。


「この程度の魔法、どうとでもなる」

と敵2人は揃って剣を向けたが、魔法が剣に当たった瞬間、パキッと音がして剣が折れ、敵は避けることも出来ず正面から思いっきり魔法にぶつかった。

「うわぁっ!!」 「ぎゃあっ!!」

悲鳴が上がった。


魔法が消えた場所には気絶した敵2人が転がっていた。

「つ、ついっ……」

まさかこんなことになるなんて。やってしまったわ……。


そうリリカが後悔していると、はははっという笑い声が横から聞こえた。


「な、何が可笑しいのですか!?」

「ああ、すみません。あれ、自業自得ですから、リリカ嬢は気にしなくても大丈夫ですよ」

「自業自得、ですか?」

「ええ。そもそも不法侵入ですし、それに剣が見事に、それも2人揃って折れるなんて滅多に見られないですよ。2人ともまともに手入れしてなかったんでしょうね。いやー、面白かったですよ。お陰ですっきりしました」

「えっと、それなら良かったです? ですがロベルト様がどうしてこちらに?」

「王太子殿下に頼まれたんですよ。リリカ嬢の護衛をね」

「レイリック様が……」

レイリックが近くにいない間でも自分を護ろうとしてくれていたことを知ったリリカはネックレスを握り、嬉しそうな笑みを浮かべる。


へえ、これはこれは。

その様子を見たロベルトはにこにこしている。


「仲が良ろしいようで、何よりですね」

「えっ、えっと」

ロベルトに温かい目で見られ、リリカは赤くなった。


「じゃあ、こいつらは王宮まで連れて帰るので、ではまた」

「あっ、はい。ありがとうございました、ロベルト様」

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