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『翔ぶが如く』と『西郷どん』を比較して

『翔ぶが如く』という大河ドラマを1990年頃に、やっていた。


やはり西郷隆盛と大久保利通が主役で、今ではともに大御所俳優となっている2人が主演だった。


今や大御所俳優のN・Tが西郷隆盛、やはり今や大御所俳優のK・Tが大久保利通という配役。


それから時は流れて2018年、今度はS・Rの主演で『西郷どん』が大河ドラマとして放送されている。


『翔ぶが如く』と『西郷どん』を比較してみて、隔世の感がある。


近年、テレビドラマがつまらない、昔の時代のテレビドラマの方がおもしろかった、ということが言われるが、それはやはり、出演する俳優の違いかもしれない。


昔の俳優の方が今の俳優よりも、演技力のある俳優が多かったからか。


他の娯楽があるから、時代が移り変わったから、あるいは、なんでこの役者がこの登場人物の役なんだ、雰囲気に合わない、ミスキャストだ、などということもよく言われる。


大して演技力もないのに、この大根役者が主役だと!?


完全に名脇役の、この人に喰われてしまってるじゃないかとか、そんなことはよくある話。


いろいろ言われるが、昔の俳優は、それこそ映画館の銀幕の向こう側の存在だった。


昔のN・Tが演じる西郷隆盛と、今のS・Rが演じている西郷隆盛と、単純に比較はできないが、やはり同じ西郷隆盛という人物を演じていても、どこか雰囲気が違う。


原作者も、『翔ぶが如く』は司馬遼太郎、『西郷どん』は林真理子が原作となっている。


林真理子の『西郷どん』は、西郷を愛した女たちの目線から見た西郷の姿というテーマがあるという。


西郷隆盛というと西南戦争のイメージがあるが、実は『薩摩のやっせんぼ』と言われていたそうだ。


若い時は西郷吉之助という名前で呼ばれていた。


薩摩藩主の島津斉彬(しまづ・なりあきら)によって抜擢されたことから頭角を表すが、やがて斉彬が病没すると、悲嘆にくれる。


そして、僧の月照(げっしょう)とともに、真冬の錦江湾(きんこうわん)に抱き合って飛び込み、入水自殺を図ったものの、西郷だけが一命をとりとめ、気がついたら奄美大島だった、いつの間にか流刑ということになっていた、という話。


当時の奄美大島は薩摩藩の圧政に苦しめられていた。

そんな中で西郷は、その流刑地で愛加那(あいかな)と知り合う、という話。

女優のN・Fが演じた愛加那(あいかな)という人物は実在の人物である。


西郷が流刑になっている間にも、安政の大獄、それがきっかけとなって、桜田門外の変が起こり、井伊直弼が暗殺される、という具合に状況は変化していき、さらには公武合体で皇女和宮が将軍家茂に嫁ぐなど、情勢は刻一刻と変化していた。


しかし公武合体もまた、周囲からの反発を受け、それを推し進めた老中の安藤信正が坂下門外で襲撃され、それで重傷を負い、失脚することになる。


薩摩藩でも、島津斉興(しまづなりおき)が亡くなり、島津久光(しまづひさみつ)が後を継いだ。


西郷はようやく奄美大島から薩摩に戻ったものの当初は、島津久光とは折り合いが悪かったようだ。


西郷にとっては、主君と言える存在は斉彬だけだった。


しかしその斉彬は、この世にいない。斉彬だけが、唯一の理解者だった。


やがて西郷は久光と対立したことで、徳之島に流刑となり、さらに当時は『地の果て』と言われた沖永良部島(おきのえらぶじま)に流刑となった。


「地の果て、沖永良部島(おきのえらぶじま)に流されて、生きて帰ってきた者はいない…。」


そこでは野ざらしの牢屋に閉じ込められる。


外には出られず、なおかつ人目にさらされ、雨風にさらされるという拷問。


そこで西郷は、愛加那(あいかな)と再会する、という展開になった。




大河ドラマでは、以前の大河ドラマで主役となった人物が脇で出てくる。


『西郷どん』の場合は、篤姫や徳川慶喜などだ。


一方、井伊直弼は決まって悪役で、最後は桜田門外の変で殺される、やられ役のような扱いだ。



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