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異世界で引きこもりたいけど周りの女性が許してくれない件について  作者: 涼月風
第1章

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第9話 ーーー冒険者は、冒険させられるーーー

今回、文章短めです。

 




 俺は、今、真剣にある事で悩んでる。

 このままだと、もれなく冥府の悪魔 リーナが俺が死ぬまでず〜とついてくる。

 弱った……俺の趣味の時間がなくなる……

 それに、日本に帰ってみんなに何て言えばいいんだ。


「悪魔のリーナです。俺が死んだら魂あげる約束したんだ。エヘッ」


 言えない……言えるわけない……


「友達のリーナです。家の事情で俺が面倒をみる事になったんだ。エヘッ」


 犯罪者扱いされる……家族に変態扱いされるのはキツイ……うーーむ。


 そんな事を考えながら、俺は、朝を迎えてしまった。窓から入る陽射しが眩しい。


 まだ、20日以上こちらの世界にいなければならないんだ。その間に良い考えが浮かぶかもしれない……


 それと夜中、暇だったのでマイルーム2を開こうとしたら、マイルーム1と同じように女神の干渉がかかり封鎖されていた。


 何で自分の部屋に入れないのだろう? 女神が与えてくれたものだから文句も言えないが、つらい……。


 俺の中では、既に家具の配置や趣味の物を飾る位置まで、決まっているのにこの仕打ち……


 あーー自分の部屋でゆっくりしたい……


「シロウ……もう起きてる……」


 リーナが目を覚ましたようだ。起きてるというか、寝てないというか……


「おはよう。よく眠ってたね」


「うん。1000年ぶりにいい朝。お腹空いた」


「そうだよね。封印されてた時、食べれなかったもんね。じゃあ、起きて食べに行こう」


「うん」


 俺達は、下の食堂にやってきた。一通り注文し、空腹を満たす。リーナは満足気だ。


「シロウは、今日どうするの?」


「リーナは、どうしたい?」


「質問を質問で返すのはマナー違反」


「そうだね。すまん。特に何するか考えてなかったんだ」


「シロウは、レベルを上げるべき。今のままでは契約者として失格」


「レベル上げって、魔獣とかと戦うんだろう? 魔獣はリーナの仲間じゃないのか?」


「仲間とかじゃない。人間にとって、虫とか動物みたいな感じ」


「そうなんだ。どこかに効率よくレベルが上げれる場所があればいいんだけど……マンガとかだと迷宮とかダンジョンとかあるんだけど、そう都合のいいところなんてないだろうし……」


「迷宮あるよ」


「えっ、あるの?」


「1000年前にはあった。今は知らないけど……」


「そこは、ここから近いの?」


「割と遠い。でも、転移できるから一瞬で着くよ」


「…………」


「そこ行く?」

「うーーむ……」

「そこ行こう!」

「うーーむ……」

「確か温泉もあるよ」

「よしっ!行こう」


 この世界に来て、身体は拭いていたがお風呂には入ってなかった。温泉があるなら是非とも入りたい。


 俺達は、人気の無いところでリーナの転移魔法を使い迷宮に向かうのだった。




 ◇◇◇



「リーナさん。こ、ここは……?」


「迷宮の入り口はあっち。ついて来て」


『ピォーン、ピォーン』


 リーナは華麗にスキップして先を行く。俺は、ここを動くことができない。ここは、標高数千メートルはあるだろう山の上だった。困った事に、平坦な所は30センチぐらいの両側が切り立った峰の上だ。遥か下の方に雲がある。


 ……恐い、高い、寒い……

 ……転移先がいきなりこんなとこなんて……

 ……落ちたら死ぬ、動くなんて絶対無理……


「リーナ!待ってーー!これ、無理。動けない!」


「何で?」


「いきなりこんなとこ、普通の人間じゃ無理だからーー」


「平気だよ。落ちそうになったら飛べばいい」


「イヤイヤ、俺、飛べないから、飛んでる人間見た事ないから」


「シロウ、飛べないの?」


「飛べないよ。この間まで、魔法なんて使えない世界にいたんだ。飛べたらビックリ人間だよ。鳥人間コンテストで優勝できるよ」


「じゃあ、歩いて来て」


「歩いてって言われたって、足がすくんで一歩も前に出ないよ。バランス取るだけで必死なんだ」


「そう。わかった。そっちに行くから」


「助かった……」


 そう思った瞬間、風が吹く。


「おぉーー!やべーー落ちるとこだった」


と安心した瞬間、バランスを崩してしまった。


『ギャッーー!!』


 俺は、崖から転がり落ちていた。


 ……ごめんなさい。ごめんなさい。また、死にそうです……


「シロウ、迷宮はあっち。そっちじゃないよーー……」


 リーナの声が遠ざかる。俺は、数千メートルのバンジージャンプに挑戦?したのだ。


 俺が、気がついたのは、山の中腹にある場所だった。


 ……俺……生きてる?……ここ、天国じゃないよね……


 怪我はしているものの、命には別状ないみたいだ。


「何で?……そうか、リーナと契約したから、HPが高いんだ」


 俺は、起き上がるとボロボロだった。血は出てるし、貧血を起こしそうだ。


 ……酷い目にあった……あんなとこから落ちて死なない俺って、何?


 すると、リーナが羽根を広げて飛んで来た。


「さすがシロウ、速いね。追いつけなかった。迷宮はあっちだよ」


「速いって、重力に忠実だっただけだよ。痛たたた」


「怪我してる?」


「ボロボロだけど、大丈夫そう……」


「早く行こう!」


「先に温泉でもいい?汚れを落としたいんだ」


「いいよ。じゃあ。捕まって。転移するね」


 リーナの黒い影が俺に伸びる。俺はそれに捕まり、また、転移した。



 ◇◇◇



「リーナさん。こ、こって……?」


「温泉は、そこ。ついて来て」


 リーナは嬉しそうに足早に歩く。俺は、熱くて死にそうだ。


「リーナ。ここどこ?」


「温泉だよ。シロウが入りたいって言った」


「入りたいけど、温泉赤いんですけど……それにぶくぶく泡吹いてるんですけど……」


「ちょっと熱めだけど気持ちいいよ」


「リーナ。これ、マグマだよねーー!死んじゃうから。入る前に消し炭になるから!」


「シロウは、贅沢。ここは、最高なのに……」


「イヤイヤ。リーナ。俺、ひ弱な人間だから!マグマに入れるほど皮膚頑丈じゃないから!」


 いるだけで熱くて死にそうだ。昨夜寝てないし、クラクラする。これきっと熱中症かもしれない……


 俺は、またまた、気絶しそうだ。


「リーナ。ここは、俺には熱すぎるよーー。涼しいとこ行きたい」


「そうなんだ。じゃあ、こっち」



 ◇◇◇



 リーナが案内してくれた所は、環境は素晴らしいとこだった。環境は……


「リーナさん。あそこに何かいるんですけど……」


「あれは、フォルネウスだよ」


「フォ……なんだって?」


「フォルネウス」


 そこは、海のような広い地底湖だった。涼しいけど、目の前に巨大な人間の体に下半身が龍のような化物が俺を睨んでいる。


『これは、お嬢お久しぶりです』


「フォルネウスも元気だった?」


『お陰様で、のんびりやらせてもらってます。ところで、そちらの矮小なゴミは何ですか?』


「シロウだよ。私と契約したの」


『な、何と、そのゴミのような人間と契約したのですか!』


「うん」


『お嬢ともあろうものが、こんなチンケな人間と……見かけによらず強いとか?」


「ううん。シロウは軟弱」


『何と、嘆かわしい……あの冥府の黒炎を纏いしお嬢が軟弱な人間となど言語同断でございます。即刻、其の者の命を奪い契約の破棄を提案します』


「ダメ。シロウは私のもの」


『ふぅーーお嬢も変わりましたね』


「そんなことない。昔から、こんな感じ」


「あの……ところで、お知り合い何ですか?その……リーナと……」


『誰が口を開いて良いと言った。この人間め!』


 その気迫で当たりが震撼する。


「ひぃーー!すみません。すみません」


「フォルネウス。シロウをいじめちゃダメ!これ、絶対」


『わかりました。お嬢がおっしゃるなら、そういたしましょう。運が良かったな!人間』


「シロウだよ」


『……シロウ。お嬢に何かしてみろ!ただじゃおかないからな!』


「わかりました。何もしませんから……」


「そんな事はない。もう、シロウとは、経験済み」


『何おぉーー!!』


「リーナ。何言ってんの?何もしてないよね。俺?」


「熱く抱きしめてキスしてくれた。私、初体験」


「それって、契約の時だよね。俺が転んで……」


「そう。とても、素敵だった」


『おのれ!シロウ!お嬢を手篭めにするとは、生かしておけん!』


「違います。契約の儀式のことですから、誤解です」


『契約?……それなら、仕方ない』


 悪魔にとって、契約は絶対見たいだ。わがまま女神に爪の垢を飲ませたい。


「フォルネウス。冥界はどうなってるの?」


『魔王様が倒れてから、各々好き勝手にしています。上に立つ人物もいない為、統率が取れず弱体化した冥界は、神の力で封じられてしまいました』


「フォルネウスは、自由に行き来できるんだ」


『私は、海を司る悪魔。水があれば自由に移動できます』


「リーゼが魔王になってると思ってた……」


『彼奴にその器はありません。お嬢は身内でしたね。失礼しました』


「ううん。いい。今、リーゼはどこのいるの?」


「さぁーー風の噂、一つ聞きませんな。ところでお嬢は、どうしてたのですか?』


「封印されてた」


『それは、何と……私とした事が、すみませんでした……』


「大丈夫。今は、シロウと一緒で楽しいから」


『そうでありますか。それは、良かっでです』


 リーナは、フォル何とかと話込んでいる。俺は、喉が渇いたので湖の水を飲んだ。すると、突如、激しい痛みが込み上げてくる。


「シロウ、大丈夫?どうしたの?」


『馬鹿者め!この湖の水は我の毒でできている。人間などが飲んだら死に至るぞ!これも、お嬢のためだ。我の加護を授けよう』


 そう言って、フォルネウスは俺の頭に手をかざす。すると、次第に苦しみが治るのだった。


【ポミャン 毒無効化耐性を取得しました】


 頭の中にスキルの取得アナウンスが鳴り響く。俺は、また、死ぬところだった。


「ふぅーー苦しかった……」


『軟弱者め!お嬢に似合う強さを身につけるが良い』


「フォルネウス。ありがとう。シロウも無茶はダメ」


 ……無茶させてるのは、リーナの方だと思うけど……


「シロウ。何か言った?」


 ……リーナ!顔が近いし、目が恐い……


「何も言ってません!」


『ワッハッハハーー。お主は、軟弱だが面白い。また、来るが良い』


 俺の受難はまだまだ続きそうだ。







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