表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で引きこもりたいけど周りの女性が許してくれない件について  作者: 涼月風
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/132

第89話 ーーー公園で俺はーーー





 サラマー国に行ってライン王に会おうと思っていたが、家を買ってしまい、、そしてリーナの姉、リーゼと会ってしまった為、落ち着いていられなくなり、一旦、日本に帰ろうと思った。


 サツキにもシロクマ耳っ娘の件を伝えなければならない。それに、今日は、睦美が修学旅行から帰って来る日だ。疲れているだろうから、少しでも疲れの取れる食事を用意しなければと考えての事だ。


 放課後、1人で帰宅しているとアスカが、また、やってきた。ふわふわ浮いているので着ているワンピースがめくれ白い物がチラチラ見える。今日はパンツを履いているようだ。


「シロウ、あっちのパンツ覗いてたろう?」

「ただ、確認してただけだ。この前のような事は、もう、懲り懲りだからな」

「嬉しかったくせに〜〜って、変態!早く忘れろーー!」

「わかったよ。記憶を封印しておくよ。永遠に」


「シロウ、どこ行くんだ?家はあっちだろう?」

「買い物だよ。睦美が帰って来るから、食事を作らないと、アスカも実体化して、買い物手伝ってくれ」

「マジかーー!お菓子を要求するぜ!」

「わかってるよ。ひとつだけならOKだ」

「うぉっしゃーー! やったぜーー!」


 アスカは、実体化して俺と並んで歩いている。こうしていると誰もアスカが幽霊だとは思わないだろう。


 近道をしようと公園の脇を通ると、アスカと同じぐらいの年恰好の女の子が1人ブランコに揺られていた。


「シロウ、ちょっと待っててくれーー」


 アスカは、その子の側に行き何やら話し込んでいた。俺は、ベンチに座り、2人のやり取りを見ていたら、


「君、ちょっといいですか?」

「はい?」

「高校生だよね。こんなとこで何してるんだい?」

「あそこにいる知り合いの子を待っているだけですけど……」

「ふぅ〜〜ん。知り合いの子ね〜〜」


 俺に話しかけてきた人物は、厳つい制服を着込んだお巡りさんだった。どうやら職質されているらしい。


「何か用ですか?」

「いや、何、最近多いんでね。小さい子に悪戯する人物が……」

「お、俺は違いますから〜〜本当に、ただ待っているだけですけど」

「本当に君の知り合いなのかね?」


……疑い深い警察官だ。そんなに俺、怪しいか?……


 アスカを呼ぼうとしたら、気配を消したらしく、ブランコに乗っていた女の子と一緒に消えていた。


……どこ行ったんだ?……


「君の言ってた知り合いの子はもう帰ったみたいだね。知り合いなら声をかけないで帰るはずはないよね。ちょっと、交番まで来てくれるかな?」


「えっーー!」


 ここで何だかんだ言っても無駄そうだ。騒げば、公務執行妨害とか理由をつけられて立場が悪くなるばかりだ。俺は、仕方なくそのお巡りさんと一緒に交番に行くのだった。


……アスカ、本当にどこ行ったの?……




◇◇◇



「ここに住所と名前を書いてくれる?」


 交番に着くなりその警察官は横柄な態度になった。不審人物だと決めつけているらしい。


「最近、この界隈で、小さな女の子が悪戯される事件が頻発しててね。君じゃないの?」


 マジか……疑ってる人物の誤解を解くには、証拠がいる。でも、俺にはその方法が思いつかなかった……


「俺は、何もしていません。知り合いの子を待っていただけです」


「その知り合いの子はいなくなっちゃったじゃないか? 嘘はいけないよ」


 その警察官は、30歳前後だと思うが、優しそうな雰囲気に見えても目は鋭かった。


……困ったなぁ……何もしてないのに、すぐに帰れそうもない……


 俺が住所と名前を書くのを拒んでいたら、だんだんと口調が荒くなってきた。もう、犯人扱いだ。そこに、50過ぎぐらいのおじさん警察官がやってきて、その若い警察官をたしなめていた。奥で会話を聞いていたらしい。


「そこの名前と住所を書いてくれれば帰っていいから」


 そのおじさんの警察官はそう言ったが、書く気にはなれなかった。どうも罠っぽい。すぐに帰っていいと言わなかったからだ。制服で学校はバレてるし、顔も知られてしまった。俺の事を調べるのにそう時間もかからないだろう。


 俺も「何もしてないので書けません」と頑固になっていた。


「じゃあ、君を帰すわけにはいかないなぁ〜〜」


 優しそうな口調でも、どこか威圧的だ。俺も警官も困り果てていると、そこにエリックさんが通りかかった。学校の仕事が終わったらしい。


「エリックさん!」

「シロウ、こんな近所で道に迷ったデスか?」


「えーーと、貴方は、この子の知り合いですか?」


 若い警察官がエリックさんに尋ねると、


「そうデス。この子の担任で家も同じ団地デス。シロウがどうかしましたか?」

「この子には、幼女悪戯の嫌疑がかかってます」

「シロウがデスか? わっはははは。久し振りに笑いました。腹痛いデス」


「アスカを公園で待ってたら、ここに連れて来られたんだよ」

「アスカなら、さっき向こうでシロウを探してましたよ」

「アスカの奴、警察官が来たら姿消したんですよ。酷いでしょう?」

「アスカらしいデス。この子は、そんな事する人物ではありません。すぐに解放して下さい」


「そうはいきません。規則ですから」

「これは任意の取り調べでしょう?シロウは貴重な時間を割いて警察に付き合っただけデス」


「う……む。わかりました。貴方がこの子の身元を保証するなら解放しましょう。ここにサインを頂けますか?」


「お安い御用デス」


 エリックさんのお陰でその後すぐに解放された。警察官達は、どうも納得してない様子だ。


「エリックさんのお陰で助かったよ。全く、人を疑うなんてーー!」

「彼等はそれが仕事デス。地道な活動が犯人検挙に繋がるのデス。気にしてはダメデス」

「そうは言っても、納得できないよーー!もう、アスカはーー!」


 俺は家に着いて、買い物する事を忘れていた。




◇◇◇



 睦美は疲れた様子も無く修学旅行から無事に帰ってきた。そして、今夜は、すき焼きが良いと贅沢な事を言い出した。旅館で食べたのが美味しかったらしい。予算オーバーな要望だが、俺も肉が食べたくなったので、今夜は、すき焼きにしようと買い物に出かけた。


 すると、また、アスカがやって来て、


「シロウは、マッポに連れていかれちまうし参ったぜ!」


……マッポって何だよ!……


「アスカが、気配消すから面倒になったんだろう!お菓子は抜きだからな!」

「そうそう、シロウ、あの公園の子、成仏させてやってくれねーーか?」

「ブランコに乗ってた子か? 幽霊だったのか?」

「気づかなかったのか? 最近、誰かに殺されたらしいぜ!犯人は見てないらしいけど」

「えっ!そんなニュース知らないぞ!」

「まだ、遺体が発見されてねーーらしいぞ。だから、事件にもなってねえ。さっき一緒にそれを見てきたんだ」


「マジか?」

「そう、マジ、マジ」

「わかったよ。でも、親とかいるだろう? それに俺には浄化は無理だからシアンかスズネに頼むよ」

「親か……そいつも一緒に転がってたぜ!」

「どういう事? 」

「あの子の家には、家族の遺体があったって事さ」

「それ、大変じゃないか!」

「あぁ……あっちもそう思うぜ。できれば、犯人も捕まえてやってくれ。殺される前に悪戯されたらしいぜ!もう、トラウマもんだよ。そんな犯人、許せねーーぜ!」

「そうだな。わかったよ」


 俺は、シアンとスズネに念話を入れて状況を説明した。




◇◇◇



 シアンに状況を説明したら、人間同士の争いには、エリックを参加させた方が良いと言われたので、アスカを連れて今、エリックさんの部屋に来ている。


 この家には初めて入ったが、何というか……人形の数が多いし、怖い。


「犯人は、変態人形好きエリックだと思う」

「シアン、冗談はやめてほしいデス。スズネにも伝えたのデスか?」

「うん。伝えたけど、親父さんに出かけるのバレて今、軟禁状態だと念話で連絡があったよ」

「わかった。犯人は、スズネのお父さん」

「シアン、ただ、探偵みたいに言ってみたいだけでしょう?」

「なぜ、シロウにバレた?」

「何となくそう思っただけ」


……全く、不謹慎なシスターだ!……


「アスカ、その家族の遺体がある場所はわかるのデスね」

「あたぼうよ!すぐにでも案内するぜ!」


「いや、やめておきましょう。下手に入り込んで証拠が台無しになってもしょうがありませんし、勘違いされて犯人に仕立て上げられても困ります。そうデスよね。シロウ」


……これ、俺を面白がってるよね。変態エリックめ!さっきの感謝返せ!……


「じゃあ、どうすんだよ〜〜あの子かわいそうだぜーー」

「シアン、地図を開いてアスカに場所を教えてもらって下さい。それと、海外経由のプロキシーで通報願いマス。あと、周辺の監視カメラのハックもお願いしマス」


「わかった。アスカ、こっち」


アスカはシアンのところでパソコンを覗き始めた。


「事件を公にするの?」


「はい。このままにはしておけませんし、公になった方が、情報も入りやすいデス。それと、シロウは、この件から手を引いて下さい。今日の件で目をつけられている可能性がありマス」


「俺も何かできる事をしたいんだけど……」


「こういう事は、私達の領分デス。それに、犯人はすぐに動くと思いマス。その時、お願いしマス」


「わかった……」


 俺は、後の事は、シアンとエリックさんに任せて夕飯を作りに帰った。多めに作ってここに持ってこようと思っている。

 しかし、許せない犯人だ。これが、睦美やサツキだったら、と考えるといてもたってもいられない気分になった。






 家に帰って夕飯を作っていると睦美が俺の携帯を返しに来た。


「シロウお兄ちゃん、あとで睦美が撮った写真を印刷してくれる?」

「わかった。楽しかったか?」

「うん。枕投げって自然と始まるんだね〜〜。睦美は、誰かの合図で始まると思ってたよ」


「修学旅行の感想がそれなの?」


「だって、遊ぶ時って、何々するから遊ぼーーって言ってからみんな参加するでしょう。でも、枕投げは、気づいたらしてたんだよ。凄くない?」


……何かわかる気がする……


「人それぞれだと思うよ。あれ、この人誰?綺麗な着物きた美人の人」


「あぁ〜〜睦美達が泊まった旅館の女将さんだよ。睦美が携帯落としたのを拾ってくれたんだ。その時、仲良くなって写真一緒に撮ったの」


「綺麗な人だね〜〜異国の人にも見えるけど着物姿が似合ってる」


「そうでしょう。睦美もそう思ったんだ」


 俺は、携帯に写っているその女性が何故か気になっていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ