53話 大戦準備
「くそっ、このままやられてなるものか。六聖将は私と共に来い。今後の対策について話をする」
モーリスと炎聖、水聖、土聖は謁見の間を足早に後にし、後には呆然と立ち尽くす隊員達が残された。
「まぁ、帰るか。命令を待つしか無いよな」
俺とジュリアが謁見の間を後にしようとすると他の隊員達もぽつぽつと後に続く様に帰っていく。
「しかしレオナードさん、正直この後の対策って難しいですよね?相手は全ての人間が標的なんて、とてもじゃないけど護りきれると思えないんですけど」
「確かに難しいだろう。此処、王都や大都市なら自衛出来る所も多いだろうが、田舎の方になると戦う術もなくやられてしまうだろうね」
「だからってみすみす見殺しになんて出来ないわよ」
俺とジュリアとレオナードで拠点に戻り今後について暫く話していると誰かが帰ってきた。
「丁度いい3人が居るわね。直ぐに動いてもらうわよ」
「レイラさん、どうなりました?」
「そうね。問題点はさっき3人が話していた内容で大差ないわ。そこでモーリスは東西南北の街にそれぞれひとつずつ防衛拠点を置くことにしたわ。それぞれ此処から大体2ヶ月程の距離ね」
「そこに田舎の村の人達も受け入れて護ると言うことですか?」
「ゲイル君は理解が早いわね。王都も入れて5箇所で各地の受け入れと保護を行うわ。そして各拠点につき六聖騎士が1部隊ずつ配置されるわ」
「ちなみに何処にどの部隊が?」
「王都には炎獄の番犬が、私達水冷の守護龍は東、そして風聖の暴風の幻狼が北、南は土聖の大地の巨人が、西は闇聖の暗黒の双蛇に決まったわ」
「早速だけど3人には直ぐに街に向かってもらうわ。相手が動き出す前でなければ被害が大きくなってしまう。他の隊員を集めたら直ぐに後を追うから」
「「「ハイッ」」」
俺達は身支度を手短に済ませすぐさま東の街へと出発した。
俺はずっと考えていた。この大戦の要はヘイトリウスとアビウスだ。となるとアビウスをこの手で・・・。




