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セカンドライフは異世界で  作者: 灯台。
少年期
29/67

27話 地下闘技場

 翌日、ジュリアはギルドへ、俺は地下闘技場と奴隷市場に行き情報収集をする事にした。


 まずは奴隷市場からまわる。ドーム型の建物に入ると中には豪華な装飾が施された明らかに貴族オーラを出しまくる人間がひしめいていた。


 それぞれの後ろには首に鎖が繋がれ、手枷がはめられ自由を奪われた人間を連れていた。その光景に吐き気がして手当り次第に解放してやりたい気分にはなるが中々出来ない。


 ドームの中央に進むとオークション会場が見えてくる。ステージには司会の様な仮面を着けた男が1人、それを囲うように半円を描く様に客席が並び、至るところから競り落とす声が聞こえて来る。まさかここまでイメージ通りだとは思わなかった。


 手当り次第にビシアスの事を聞いて回る。一刻も早くこんな場所からは立ち去りたいからな。


 知っている者は居なかったので足早に地下闘技場へ向かう。


 裏路地に進んで行くと屈強な男2人が脇に立つ扉が現れた。最早犯罪者にしか見えない面構えなんだよな。


 中に入ろうとする俺の顔をジロジロと見てくるが何かされる訳では無い。扉を抜けると長い階段が地下の闇へと続いている。下まで降りるともう1つ扉があった。開けると歓声と熱気に圧倒された。


 中央にある円形のリングを囲う様に客席が並び、そこがびっしり人で埋め尽くされていた。

 恐らく500人近いだろう、直径10m程のリングで奴隷を戦わせたり、金を求めて腕に覚えのあるものが戦闘していた。勿論ここは何でもありだ、相手を降参させるか殺すまで戦闘は終わらない。


 観戦中の貴族、運営側の人間それぞれに聞いて回る。しかし誰1人知らない。当てが外れた事でどっと疲れが込み上げて来たので早く宿に戻ることにした。

 出口に向かって歩いていると


「おい、坊主お前だろ、ビシアスの事を嗅ぎ回ってるってのは」


「だったら何だ、お前は何か知ってんのか」


 疲れと見たくもないものを見てきたストレスでイライラしてたので男への当たりはきつかった。


「知ってるさ、でもそれは人に尋ねる態度じゃねぇよな」


 片方の口角を釣り上げ笑う男。


「済まなかった、情報と引き換えに何が欲しい?」


「分かってるじゃねぇか、坊主。簡単な事さ、お前ちょっと試合してこい」


「はぁ?何でそんな事しなくちゃいけないんだ」


「ビシアスの事を知りたいんじゃないのか?あいつの事は良く知ってるがこの世界で詳しい者は数少ないぞ」


 確かに情報をみすみす逃すのは勿体ないが・・・よし、やってやろう。何も殺さなくてもいいんだ、サクッと気絶させて終わらせてやる。


「よし、良いだろう」


「そう言うと思ったぜ、次の試合だ。準備しろよゲイル君」


「何で俺の名を」


「細かい事は気にすんな、ほらアナウンス入るぞ」


「続いての挑戦者はまだ10歳と幼い少年、奴隷として親に売られ自らの運命を呪いながらも生きて帰るには相手を倒す他ない。さぁ自らの手で勝利をもぎ取るのだ」


 どうして俺は売られた奴隷の設定になってんだ、謎の男に連れられ闘技場中央のゲートへ向かう。

 さっさと終わらせて情報を聞き出してやる。


 向かいのゲートから対戦相手が登場してきた。2m近い身体にムキムキの筋肉、背丈と同じ程の槍を持つ男が現れた。

 子供にこんな相手をぶつける神経を疑うぞ。確実に公開処刑じゃねぇか、俺じゃなければ。


「さぁ、両者登場致しました。ではお互いの持てる力を全て用いて熱い戦いを見せて頂きましょう。戦闘開始」


 アナウンスと共に相手が戦闘体制に入る、しかし全てが遅い。俺の右足は相手の顔面を捉えている。勢いそのまま振り抜くだけで相手は吹っ飛び、壁にめり込んだ。ピクピクと痙攣していたから死んではいない。


 あまりに一瞬の出来事に会場は静まり返っていた、俺は何事も無くゲートに戻り


「これでいいだろ、知ってることを話してもらうぞ」


「あ、あぁもちろんだ」


 地下闘技場を後にして話を聞くため、ジュリアと合流する予定の宿へ向かった。

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