帝国にて
帝国…。
国と名前がついてるが国の首都のようなものであり帝国という国は存在しない、昔はあったが領土を拡大していった結果、領土が広大になってしまったそうだ。
その領土の広さは大陸の全体に及ぶと言われてる。
馬車に揺られて帝国に着くとまず大きな城壁が見えてくる。
広大な領地の国の中心の帝国を囲む城壁は一回も使われるとこなく終わり、作られた
時期も古いためところどころに老朽化が見える。
「その馬車、止まれ!」
城壁にある大きな門の前にいる兵士に止められる。
「あれ兵隊さん、定期便を止めるなんて何かあったんですか?」
馬車を引いているおじさんは止められた事に対して疑問に思っているようだ。
「あぁ、悪いが客全員に身分証明を見せてもらう」
兵士は少しだるそうに言う。
シスターさんがふと振り向くと馬車の後ろで固まっていた二人が動揺していたのを見て、馬車から少し乗り出して兵士達に尋ねる。
「何かあったんですか?」
「なんでも監獄から脱獄者がいるらしい、めんどくさい事にこうやって門を出入りする人を一々確認してるんだよ」
「まぁ、それは大変ですね」
わざわざ大げさに驚く。
体を馬車に戻して中を確認するとさっきいた二人組はいなくなっていた。
「で今回の客は何人いるんだ?」
「そうですねぇ、あぁ今回はシスターさんだけだよ」
「そうか、じゃあ身分証明書だしてくれ」
懐から身分証明書を出して兵士に手渡す。
「ま、大丈夫だろ」
軽く見てから身分証明書を返す、シスター服を着ているのでそもそも身分証明書を提示する必要が無いがルールだからと渋々確認したようだ。
「よーし通っていいぞー」
大きな門をくぐると一変して賑わいのある城下町になる。
城壁の中と外では全然違うためいきなり別世界に来たような感覚になる。
城下町に圧倒されていつの間にか停留所についてしまった。
「はい、お客さんつきましたよー」
「ありがとうございます」
馬車のおじさんと軽く会釈したあと本部の方へ向かう、場所はわからないが大きな時計塔があるのでそれを目印にすれば多少迷う事があっても辿り着けないことはない。
本部の教会は街と比べるととても大きいので入口を探すのに手間取ってしまった。
ようやく入口を見つけて中に入ると2人のシスターが出迎えてくれた。
「遠い所からわざわざご苦労様です、ここから先は私達が案内いたします」
「あ、ありがとうございます」
2人のシスターについて行って小さな部屋に案内される。
「今日は旅の疲れもあるでしょうしここで一晩休んで下さい、報告等は明日まとめてします、あと食事は見習いの者に運ばせます、あとくれぐれもこの部屋から出ないようにお願いいたします」
「は、はい」
シスターさんは2人のシスターの言葉に従うとこにし、村の物よりも上質なベットを堪能しながら明日に備えて寝ることにした。
閲覧ありがとうございます。