うすうす感づいていた
「私にもよくわからないけどこっちに何かある気がします」
「え、ちょっと…」
走りそうな勢いで、どこかへ向かう。
もともと歩幅が違うのでカザリ達は小走りでシスターさんの後を追う。
「そういえばシスターさんって一体何者なんすか、人の見分けが付かなかったり、めちゃくちゃな魔法使うし…そして今も何か見えてるみたいだし」
「私も実は知らないの、多分、シスターさんに対する印象はあなたとそこまで変わらないと思うわ」
「あーつまり」
「謎よ!」
「…そっすね」
突然シスターさんが、複数並んでいる内の扉の前に急停止した、意外と近かったようで走らなくても見失うほどの距離では無かった。
「ここだけ、ここに何かあります」
「何かって何よ、とりあえず開けないさい」
カザリが強引にマイクを扉の前に引き寄せる。
マイクが覚悟を決めて一気に扉を開く。
扉が開いたと同時にマイクの首が飛ぶ、カザリとシスターさんは咄嗟にガードしたため、近くにいたが血を浴びる事は無かった。
「え…」
2人がマイクの首がいきなり飛んだ事に驚き、マイクが絶命した事については特に感想は無かった。
「うーん、さすがに動揺はしてほしいですね」
扉の奥からのんびりとした声がする。
「殺しておいてそれを言う?」
「確かにそうだな、君たちがココに来るのはもっと早いと思っていたが、ずいぶんと遅いじゃないか」
「そんなのそっちの都合じゃない」
「…確かにそうだな、しかし何というか今はタイミングがとても悪い、いやそちらは良い方なのかな、ところで君たちは何をしに来たのかな、部屋の中に入ってきたらどうだね、もう罠なんかはないよ」
「信用できると思っているの?」
「そこは信用してもらうしかないねー、自分は別に立ち話でも問題ないがな」
「じゃあそうさせてもらうわ、シスターさんもそれでいいよね?」
「ええ、別に問題ないですよ」
「じゃあ立ち話ね」
「ま、自分は疲れるから椅子に座るけどね」
「はいはい、じゃあ質問ね、なんでずっと私達の事を監視してるの?」
「え、いきなり確信に行っちゃうの、それより先になんで殺したとかこの空間は何とかないのぉ?」
「別にいいわ、長居する気はないし」
「え、ココを脱出する方法とかは?」
「前に私が脱出に成功しているわ、ココ…地下でしょ?」
「ぬぬ、仕方あるまい、話すとするかなぁ、一応責任もあるし」
「別に責任とかは無いと思うけど?」
「だって君たちを作ったのはワシらだし」
「管理職も大変ね」
「えー結構すごい事言ってたと思うよ」
2人はまるで知っていたかのように平然としていた。
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