裏で見つけた物
期間が長く空いてしまい、すいませんでした。
暫くは前来た時と同じ道だったがいくつか分かれ道があった。
「やっぱり道が隠されていたね」
カザリはまるでピクニックに来た子供の様にはしゃいでいた。
シスターさんは服装が違うので特に警戒はされていないがカザリは何度かシスターさんと来ていたため教会の関係者と思われているため遠目で余計な事をしないように等間隔でシスターさん達をみている影がある。
カザリは慎重に警戒しながら進んで行くがシスターさんは、こんな道もあるんだなー…、と呑気にふらふらしていた。
(まずいなぁ)
ところどころ不吉な気配を避けながら少し進んで行くとなんだか誘導されている気がしていたちらっと教会が遠くに見えたためがどうやら段々と遠くになって行ったようだ。
「それにしてもあらためて大きな街だよねー」
「そうですねー、そういえばなんで同じ道じゃないですけどぐるぐる回っているんですか?」
「ふぇぁ?!」
のほほんとしてただ歩いているだけだと思っていたが以外としっかりしていた回答に変な声が出てしまった。
「こ、ここら辺にはお目当ての物がなさそうだね」
何かの商店っぽいのがあったがどれも規模が小さく本などが置いてある様子ではなかった。
「なさそうだしもう帰ろっか」
この辺にいるのはなんだか嫌な感じが強くなったのでシスターさんに帰ろうと提案する。
「そうですねーこちらを見ている人が多くなってきましたし…」
「わかってたの?」
「え、まぁ一応…わらわらいるなーと」
「解っているならコソコソするしかないわなー」
物陰からゆっくりと一人の人間が出てくる。
「あのー、何でついてきてたのですか?」
「ま、ここじゃあ新参は基本的に受け入れられないからな…探し物しているんだろ、本なんかはここじゃあ読める奴がいなくてただの紙束だからな、読まなくても使えるものしかないだろう」
「読めなくても使える物?」
「そのまんまだよ」
「じゃあ探しているものじゃないね」
「そういうこった、あとはどっかに埋もれてるかもな」
そういって雑貨屋を指さす、薬や武器、などいろんな物があるがどうみても本が置いてあるようにはみえない。
「あれになかったらこの辺にはねぇから諦めるこったな」
「そうですか、ありがとうございます」
とりあえずお礼を言って雑貨屋にいってみる、腐っているのもや実用性が全然感じられないものや貴重な薬草など様々な物が無造作に置いてあった。
「「うわー…」」
あるかどうかわからない物をゴチャゴチャした中から発掘するのはかなり苦痛だ。
「あった…かも」
カザリがなんとかかき分けてすこし湿った本をみつけた。
「どれどれー」
シスターさんはさっそくタイトルを読んでみる。
[人体の改造]
表紙にはそう書いてあった。
「これ、買いましょう」
店主に聞いてみると二束三文で買うことができた、なんで置いてあったか覚えて無かったらしく本がある事に驚いていた。
「早速帰って読んでみよう」
「見つからないようにですよ」
はしゃいでいるカザリをなだめながら教会へ帰っていった。
閲覧ありがとうございました。




