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悪魔でシスターですから  作者: 仙人掌


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探し物

シスターさんが事務仕事をしているシスターの視線を気にしながらランクの高い書庫に移動しようとしたが人の表情が読めないので様子を窺いながら移動が出来なかった。

しぶしぶ自分が見られる範囲の本で情報を集めようとしたが、ぜんぜん情報が集まらなかった。



「なんで…、こう私は人の違いが認識できなくなってしまったのか…」

部屋に戻り深く溜息をつく。

「えーっと…どんまい?」

今まで人を励ますことを一切したことがないカザリが精いっぱいの言葉だった。

「ありがとうねカザリちゃん」

今の荒んだシスターさんの心にカザリの言葉は一筋の光がさしたように癒された。

ねっとりと優しくカザリの頭を撫でまわす、カザリは撫でられてうれしいのか頭を前に出している。

シスターさんとカザリが暫く堪能していた。


「私も探してみる」

カザリが立ち上がりやる気を出す。

「カザリちゃん、ごめんね多分だけどカザリちゃんだと大した本は見られないと思うの」

「え、そうなの?!」

「たぶん絵本とかくらいしか見せてもらえないと思うよ」

「じゃあ露店とかに売ってないかな?」

「うーん、あったとしても私が探してる事が載ってるは無いかもね…」

「でも一応探してみようよ」

シスターさんはしばらく考えてから。

「…そうね、たとえ見つからなくても気分転換にはなるわね」

どうせ探しても見つからないだろうと思い、それならいっそ食べ歩きにしようと簡単に準備をすませて教会を出る。


「ねぇねぇ、まずはどこに行こう!」

カザリも見つかるとは思っておらず外に遊びに行く口実が欲しかったようだ、真っ先に串焼きの店を指していることからお腹がすいていたようだ、シスターさんは最初から言えば良いのにと思い一瞬苦笑して串焼きの屋台の元へ向かう。



すっかり屋台めぐりを満喫しているカザリとは別に一応雑貨屋などの露店を一応確認していた、それでもやっぱり本などの類の物は少なくあったとしても簡単な事柄しか書いてないことだった。

「いつも食べてばかりのシスターさんが今日は本探しかい?」

「そうなんですよー」

以前のシスターさんなら怒っていた言葉だが今の状態になってからは多少煽られた程度では何とも思わなくなっていてた。

「まぁ、あんたになら借りがあるからね、一つ教えておこうかな…おそらくだがあんたの探してる本は裏通りなならもしかしたらあるかもな」

「裏通りですか?」

シスターさんにとって裏通りはただの近道程度しか考えてなかったので裏通りにあるとは考えもしていなかった。

「あとな、もしその辺で探すなら修道服は着て行かない方がいいぜ、その服装を見るとみんなすぐに引っ込んじまうからな」

何がおかしいか解らないが豪快に笑いながら去っていった。




「なんだったの?」

閲覧ありがとうございました。

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