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悪魔でシスターですから  作者: 仙人掌


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見えた物

地図を確認したりして準備をして人目につかないように飛んで移動する、もちろん服装は修道服ではない。

「これは癖になりそうですね」

飛んでの移動はかなり楽でありまた街の近くでなければ基本的に見つかる事はなく、しかもわざわざ道のそって行く必要がないため短時間でかなりの距離を移動できる、そうなってくると地上での移動がすごく遅く感じてしまう。

「あっという間についてしまいましたね、これは飛んで来て正解ですね」

目的の場所は町からそれなりに離れておりもし馬車などを使えば数日はかかっただろう一応依頼にかかった費用も場合によっては後で補てんしてくれるがそれも審査が厳しく場合によっては自腹もあり得てしまう、ちなみにシスターさんの今までの依頼での馬車などの費用は全部補てんされている、事務の人曰く、【ちゃんと領収書があるからね】だそうだ、裏での仕事が多いため証拠などを残していない人が多く証明ができないため補てんされない場合がある。

閑話休題。


指定された岩場に到着したシスターさんは大翼蜥蜴がいるのを確認しまずは気づかれないように卵の数を結構時間かけて数えきり、その数と同じ数だけきっちり仕留める。

てっとり早く証拠品として尻尾を切り取っていく。

「流石だな、威力も正確だな」

どこからか男の声がする。

「あのーさっきからなんなんですか?」

「む、気づいていたか」

「えぇ、先客がいるのは知っていましたから」

「そうか、ふむ…」

「あえて聞きますけど、何をしているのですか?」

「ふむ、そうだな…観察、とでも言っておこう」

「ストーカー?」

「ちがうわ!」

いくらシスターさんが人間の見分けがつかないといっても喜怒哀楽くらいは解る、しかも目の前の男は大きく取り乱しているので流石にシスターさんでも解る。

「その様子ということはそうなんですね」

男は一度呼吸を整える。

「だから僕はコレは向いていないと言ったんだよ!」

突然感情的になり声を荒げる。

「あのー大丈夫ですか?」

「ああ、怒りはあるが平常だ、全く…、なんで観察日記など書かねばならんのだ!」

「一体何を観察しているのかしら」

「まぁ、お前だよ…あれからどれほどの変化があったのかとかね、記録を付けている、特に戦闘面はどれくらいの敵と相手できるかとかな」



「…一つ良いでしょうか?」

「なんだ、俺は見つかってしまっのもあるしさっさと帰りたいのだが、手短にたのむ」

「私がいた村が無くなってしまったのはあなた方が原因ですか?」

「あぁ、上が勝手にやった事だ、それが俺みたいな下っ端まで回ってくるなんてなよほど期待されているようだな」

「つまり貴方は知らない…と」

「そうだな、仮に俺を人質にしても俺が殺されるだけだ、それに俺も詳しくは知らんしな、この記録も直接渡すわけじゃない」

「そうですか、久々なこの怒りを貴方にぶつけても無意味という事ですね?」

「そうだな、今ここで殺されても記録だけはすぐに回収されるだろうさ、それこそ目にも止まらない速さでな」

「そうですか、では私はこのまま帰らしていただきます」

シスターさんは翼を大きく広げわざと男に風が当たるようにして帰っていった。



「なんとか助かったが…結局一時的だな」

男は口から血を流してその場に静かに倒れた。











「どうでしたかな、今回の記録は?」

「残念だが見つかってしまったようだな」

「ふむ…次はもっと慎重せねばなりませんな」

「それに新しい問題も増えた…」

「いっそ仲間に引き込みますか?」

「それにはおそらくここの人間の命がいくつか必要になってしまうだろうな」

「しかしやりようはあるぞ」

「…出来るのか?」

「捨て駒ならいくらでもいる」

閲覧ありがとうございました。

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