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退職時の足取りは軽い

カザリが完全に人を辞めた時から数日が経った。

もうベットよりも大きくなってしまったのでベットは撤去して布団を敷きつめてそこに寝てもらっている、基本的に動かないのでたまに動いてもらって布団を交換しているくらいだ。

それもだんだんと交換する度に汚れが少なくなってきている。

さらに数日だ経ち、布団がぜんぜん汚れなくなっていた、それに全く動かなくなっていた。

それからカザリだった物の色が黒からだんだん白色に変化していき一週間後には真っ白になった。


「ありがとう、ございました…」

久しぶりにカザリだった物が言葉を放つ。

「いえいえ、私は楽しかったですよ」

シスターさんが返すとカザリだった物はその場で消えてしまった。


カザリが完全に消えてるのを確認してからしてから屋敷にいる人に報告し、シスターさんの仕事は終了した。

早速荷物をまとめて教会に戻る準備を始める。

「あの…」

おそるおそるといった様子でシスターさんに話しかける。

「はい、なんでしょうか」

一度手を止めて振り返る、そこには人が一人立っていた、もちろんシスターさんには誰か見分けがつかない。

「私がいまさら言うのはどうかと思っておりますが…、カザリをありがとうございました」

カザリのことを呼び捨てにしているのでおそらくカザリと親しかった人だろう。

「いえいえ、私は楽しい日々でしたよ」

「そう、ですか…」

それから何か言いかけたが振り返ってどこかへ行ってしまった。

そんなことを気にせずに荷物整理を再開する、といっても荷物自体は少ないので短時間で終わる。



誰とも合わずに屋敷を出て教会へ帰る、行きは馬車で送ってもらったが帰りは馬車の用意に時間がかかるらしく、ずっと屋敷にいた事もあり運動がてら歩いて教会に戻ることにした。

途中でまたもや山賊と魔獣の襲撃があったが難なく撃破した、森の中を練習もかねて飛んで移動する、何度か見つかりそうになったが何とか逃げ切る事ができた。

後日、新種の魔獣の捜索依頼が出たとかなんとか。

そんなこんなで通常の3倍の速度の日数で帰る事ができた。

「え、早くない、まだ報告が来てから全然日が経ってないんだけど!?」

帰りついて早速事務をしているシスターに驚かれた。

「普通に帰ってきただけでここまで驚かれるとは…」

「いやいやいやいやいやいや、おかしいって、早すぎるって完了の報告来たの昨日よ、まだ全然時間が経ってないじゃない、まだ処理が済んでないわよ」

「なんか、すいません…」

「はぁ…、とにかく依頼の処理が済んでないからとりあえず3日ほど待機しててね」

「わかりました」

「というか評価が最高級なんだけど、要人のお世話でこんな評価はなかなかないわよ、一体何をしたのやら」

「いえ…私は普通にしていただけですよ?」

「普通…ね、いいわ…少し遅れるけどちゃんと振り込んでおくから、あと新しい依頼はこっちの処理が終わる3日後以降ね、それまではゆっくりしてなさいな」

「また今回みたいな依頼は無いでしょうか…」

「うーん…私が覚えている限りだとないかなぁ、こっちは基本的に物騒な依頼しかないし、貴方なら暗殺系は無理そうでも討伐系とかしてほしいなぁーって」

「仕事なら仕方ないですができれば子供達といたいなーって」

「その手の依頼はあんまり人気無いからね、なかなか来ないのよ、まぁ来たら優先的にそっちに回すようにしますよ」

「ありがとうございます」

事務仕事をしているシスターから鍵を受け取る。

「ま、ゆっくりしていきなさい」

閲覧ありがとうございました。

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