南東の教会再び
街に戻って来たタイミングで教会の鐘が鳴る。
「…っ…相変わ…らず、キツイッ!」
二回三回と鐘が鳴る度に頭をハンマーで思いっきり殴られたような頭痛が襲う。
人目のつかない所で耳を塞ぎ鐘の音が響き終わるまで蹲る。
響き終わる頃には脂汗をかき肩で大きく息をしている。
息を整えるのに少し時間がかかったが何とか回復し教会へ戻る。
「掃討から帰ってきました」
早速仕事が終わった事を報告する。
「あら、以外に時間がかかったわね」
事務仕事をしているシスターが答える、シスターさんには仕事を教えてくれたシスターか解らないが同一人物と信じて報告する。
事務仕事をシスターはどこからか取り出したファイルに挟まっている報告書を読んでいく。
「…貴女、これはなかなかに好スコアね、予想された数の倍以上ねしかも全部即死、さらに群れのボスになった堕天使を撃退、コレは文句なしね」
報告書を読み進めて行く程に事務仕事をしているシスターは興奮していった。
「そう、ですか…」
シスターさんにとっては単独での戦闘は今の状態になる前も含めても初めてなため今回の成果が良いのかどうかはイマイチ解らなかった、しかし目の前のシスターの興奮度合いからみて良いようだ。
「いやー堕天使がいるなんて、事前の報告に一切ありませんでしたからねぇ、これは報酬が期待できますよ!」
「そうなんですか…」
「堕天使ですからねー、浄化撃退ですからねぇ~多分振込は時間かかりそうですね」
「どうしてですか?」
「いやー金額が大きすぎてここじゃあきっと足りない…」
「そんなに多いのですか!」
ここの街は歴史こそあまり感じられないが規模はそこそこ大きくそこの中央にある教会が支払えないということは結構な金額だろう。
「多分ですけどね、ま私の予想なんでわかりませんが」
「そうですか…」
元よりシスターさんに支払われていた給料などはシスターさんが教会で暮らしていたのもあり滅多に手をつけていなかったため元々お金の心配はしていなかった。
「大金が入ればラッキー程度で…」
「そうですね」
苦笑いしてごまかす。
「じゃあこの後は何か予定あります?」
事務仕事をしているシスターが突然何か思いついたように質問する。
「そうですね、特にありませんが強いて言うならお風呂に入りたいです」
「わかります、仕事のあとはお風呂ですよねー、あここの協会のお風呂は結構良い物ですよー」
「それはいいですね」
「でしょー、じゃあお風呂から上がるまでに私は仕事を終わらせますね、そしたらお買い物行きましょう」
「はい、ぜひ」
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