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暇つぶし

「じゃあこの書類をお願いします」

ここの教会には少し離れた村など商人などが巡回するルートから外れているため派手な人が走って帝国まで持って行くことになる。

わざわざ帝国まで持っていくのはどうかと思ったが、派手な人曰く。

「僕が急いだ方がそこらへんの動物に引っ張られて行くよりも早いからねぇ」

どういうことだろうと頭を傾げると派手な人は部屋の端から端まで一瞬で移動してみせた。

「これなら、大丈夫…でしょうか?」

「大丈夫ぅ大丈夫ぅ今まで僕より早い人はいなかったからねぇ」

シスターさんから書類の束が入った封筒を受け取ると歩いて外に出ると一瞬で消えてしまった、おそらくもう出発したのだろう。

「さて私は掃除でもしましょうか」

あとは待つだけなので今日はいつもより気合を入れて教会を綺麗にする、しかし掃除ばかりの毎日で教会に特に汚れている所はない。

「終わってしまいました…」

無駄にテンションを上げただけに終わってしまった。

「暇…ですね…」

シスターとして教会で子供達の世話などをしているとゆっくりできる時間が欲しいと思っていたがいざ長時間ゆっくりする時間ができると何をすればいいかわからなくなってしまう。

何もしなくてもいいのに何かをしなければならないという強迫ににもにた何かを感じ思わず椅子から立ち上がってしまう。

「そうだ飛ぶ練習をしましょう」

早速肌寒い外に飛び出して一応周囲に人の気配が無いか確認してから翼を広げる。

「そういえば昔は大空を自由に飛びたいなんて夢がありましたね、もっともこんな羽じゃなくて天使のような羽でしたけど…」

白い天使の羽を生やして空を自由に飛んでいる自分を想像すると、ものすごく嫌悪感がした。

「別に過去の想像の自分にまで嫌悪しなくてもいいのに…」

苦笑しながら小さく呟く。

「さて」

気合を入れ直して自分の翼に神経を集中させる、いままでは拒絶していたが段々と馴染むようなイメージで翼に魔力を通していく、実際に通っているかわからないのであくまでイメージである。

空を飛ぶイメージなら子供の頃よくやっていたあとはそれを明確にどうやって飛ぶかだけだ、魔法を覚えるのと同じ、何をどうやってどうするかそしてどうなるか、その的確なイメージを浮かべて集中する、昔魔法を覚えた時も時間がかかったしその時は先駆者からの的確なアドバイスがあった、しかし今回は自力で取得しないといけないので一日やそこらでは取得できないと思っている。

現在三時間以上ずっと集中しているがこの羽が生えてくる前なら30分ほどで魔力がなくなり集中できなくなっていただろう、それだけ今のシスターさんには魔力が膨大にある。

閲覧ありがとうございました。

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