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お手を拝借

作者: 埴輪庭

「僕は改めて伝えたいのだけど、君を愛してはいないよ」


 エリオ様の言葉を、私はただ黙って聞いていた。


 こんな人だとは思わなかった。


 これまでの印象とはまるで違う。


 ・

 ・

 ・


 ◆


 私はアリアナ。


 しがない男爵家の娘だ。


 そんな私にはグランヴェル伯爵家の長男──エリオ・フォン・グランヴェルという婚約者がいる。


 これはどこにでもある政略結婚の一つだ。


 彼の家は我が家の経済的支援を目当てとしている。


 対して我が家は商人からの成り上がり。


 喉から手が出るほど家格が欲しい。


 互いの利害が一致した、それだけの関係。


 そんなエリオ様は、それはもう見事な遊び人だとされていた。


 多くの令嬢と浮名を流し、その噂は私の耳にも嫌というほど届いた。


 もっとも致命的な行為に及んでいるわけではないらしいのが、せめてもの救いか。


 例えば夜会で親しげに手を取ったり、庭園で二人きり、体を寄せ合って談笑したり。


 その度に私はエリオ様を呼び出し、問いただした。


「エリオ様、先日の振る舞いは一体どういうおつもりですか」


「婚約者である私がいることを、ご理解いただけていないのでしょうか」


「もしかして、この婚約を破棄なさりたいとお考えですか」


 すると彼はいつも飄々とした態度で答えるのだった。


「いや、アリアナ嬢。婚約を破棄するつもりなど毛頭ないよ。それどころか、君との結婚を心待ちにしているくらいさ」


 その言葉を聞くたび、私は内心でため息をついた。


 そこまでして我が家の富が必要なのか、と。


 彼に対する感情は、諦めに近かった。


 この結婚は義務であり、そこに愛情など存在しないのだと。


 そう、思っていた。


 あの日までは。


 ◆


 学園が主催した大規模な夜会でのことだった。


 きらびやかなシャンデリアの下、着飾った令息令嬢たちが談笑に興じている。


 私は壁際に立ち、その光景をぼんやりと眺めていた。


 成り上がり男爵家の娘である私は、こうした華やかな場ではどうしても浮いてしまう。


 そんな私の元へ、一人の子爵令嬢が取り巻きを引き連れてやってきた。


 彼女は扇で口元を隠し私を値踏みするような視線を送る。


「あら、アリアナ様ではありませんか。このような場でお見かけするとは珍しいですわね」


 嫌味な口調だった。


「ごきげんよう、セリア様」


 私は努めて冷静に、貴族令嬢としての仮面を被って挨拶を返す。


 しかし彼女の侮辱は止まらなかった。


「成り上がりとはいえ伯爵家の婚約者ともなれば、このような場にも顔を出さねばならないのでしょう? 大変ですわね、お立場というものは」


 その言葉は私の胸に鋭く突き刺さった。


 血の気が引くのを感じる。


 怒りと屈辱で唇が震えた。


 言い返そうとした、その時だった。


「──聞き捨てならないな」


 低く、それでいてよく通る声が響いた。


 エリオ様だった。


 いつの間に近くに来ていたのか、彼はセリア様の前に立ちはだかる。


 その表情は、私が今まで見たことのないほど険しいものだった。


「やあ、遅くなったねアリアナ。すまない、随分人が多くて──ああ、それはそうと、君は今、僕の婚約者を侮辱したのか?」


 彼の声には明確な怒気が含まれていた。


 セリア様は一瞬怯んだものの、すぐに強気な表情を取り戻そうとする。


「わ、私はただ事実を申し上げたまでで……」


「事実? それは君の歪んだ主観だろう」


 エリオ様は冷ややかに言い放った。


「アリアナ嬢はグランヴェル伯爵家が認めた、僕の唯一の婚約者だ。彼女を侮辱するということは、グランヴェル家そのものを侮辱するに等しい。その覚悟があっての発言なのだろうね?」


 その言葉の重みに子爵令嬢は顔を青ざめさせた。


 取り巻きの令嬢たちも怯えたように後ずさる。


 エリオ様はなおも続けた。


「彼女の家柄がどうであれ、それは彼女自身の価値を何ら損なうものではない。彼女は誰よりも努力し、貴族社会に溶け込もうと日々研鑽を積んでいる。そういった姿勢は家格関係なく賞賛に値すると僕は思うがね」


 エリオ様の言葉は私にとっても予想外のものだった。


 私のことをそのように見ていたとは。


「さあ、僕の婚約者に謝罪したまえ。心からの謝罪を」


 エリオ様の厳然たる態度に、セリア様はついに観念したようだった。


 彼女は深々と頭を下げ震える声で言う。


「アリアナ様、申し訳ございませんでした……!」


 私は、ただ呆然とエリオ様を見つめることしかできなかった。


 私を軽視しているのだろうと思っていた彼が、なぜ。


 その疑問が私の胸の中で渦巻いた。


 夜会が終わった後もエリオ様の行動が頭から離れなかった。


 そして、ふとした思いつきが胸をよぎる。


 ──彼のことをもっと知りたい


 いや、知らなければならない。


 ◆


 そうして私はエリオ様の学園での言動を、密かに盗み見、盗み聞きすることにしたのだった。


 数日後、私は機会を窺い、中庭の木陰に身を潜めていた。


 エリオ様が親しい友人らしき生徒と話しているのが見える。


 息を殺し、耳を澄ませた。


「……それで例の婚約者とはどうなんだ?」


 友人の声が聞こえる。


 エリオ様は少し考えるような間を置いてから口を開いた。


「アリアナの事かい?」


「ああ、余り上手くいっていないそうじゃないか」


「まあね」


「ちゃんと気持ちは伝えているか? 愛していると一言いうだけで随分違うぞ」


「まあ別に愛していないからね……。そういう事は言わないよ」


 彼の言葉に、胸がちくりと痛んだ。


 やはり、愛されてはいないのだと。


 だが続く言葉は意外なものだった。


「というか政略結婚だからね。愛は最初からあるわけじゃなく、育てていくものだろう。ただ、僕はどうにも彼女との愛をどう育てていいかわからないのさ。彼女の事を知りたくても、ろくに何も教えてくれないからね。まあ自分の事をぺらぺら話すのはマナーがなってないとされているから仕方ないかもしれないが」


 さらに彼は続けた。


「腕は組めないし手も繋げないんだ。というか、触れる事すら許されないんだ。キス? 出来るわけないだろう。まあでもいいんだよ、それは。貴族令嬢としての嗜みなんだから」


 少し自嘲するような響き。


「でも普通の会話ですら難しいんだ。2人きりの時、空気がやけにおもくなってね、僕がまあ王都の噂話だとか、令嬢に人気の化粧用品だとかそういう話を振るんだが、彼女は全く気のない感じなんだ」


「気が合わないんだろうな……」


「それどころか、僕がそういう話に興味を持っていることを余り良く思っていない感じなんだ。まあなんというか、多分彼女は僕が嫌いなんだろう。でも政略結婚だから仕方なくくっついているんだろうね」


「そんなに合わないなら別れてしまえばいいじゃないか。婚約破棄出来ないのか? 商家上がりの金だけ持っている貴族なんていくらでもいるだろう」


 婚約破棄。


 私もそれを考えなかったといったら嘘になる。


「すでに両家の約定は結ばれているんだ。その上で政略結婚を決めたわけだからそう簡単には行かないよ。それにちょっと合わないだけではい別れる、はい婚約破棄。そんなの理想主義を通り越してただの馬鹿じゃないか。完璧な相性なんて物語の中だけの話だよ」


「まあなあ。じゃあ愛とかそういうものは置いといて、単純に好きか嫌いかではどうだ?」


「好きだよ。だって凄い努力してるじゃないか」


 努力。


 私が? 


「彼女は商人上がりの家から嫁ぐということで、ものすごくプレッシャーを感じているはずだ。それでも作法も教養も、必死に身につけようとしている」

 エリオ様は私が陰でどれほど努力しているかを知っていた。


 誰にも気づかれないと思っていた努力を。


「彼女はタフだ。表向きは優雅にしていてもね、貴族っていうのは陰でそういう事ができなきゃあだめだ。尊敬に値すると思うよ」


 温かい何かが私の胸に流れ込んでくるようだった。


 今まで感じたことのない、不思議な感覚。


 私は静かにその場を離れた。


 自室に戻り、これまでの自分の言動を思い返す。


 エリオ様の言う通りだった。


 私は成り上がり貴族という引け目から、貴族令嬢としての「型」に自分を押し込めようとしすぎていたのかもしれない。


 淑女は感情を表に出すべきではない。


 自らのことを多く語るべきではない。


 婚約者といえど、節度を保ち、安易に馴れ合うべきではない。


 そういった教えを頑ななまでに守ろうとしていた。


 その結果、エリオ様との間に見えない壁ができてしまっていたのだ。


 彼が差し伸べてくれたかもしれない手を、私は無意識に振り払っていたのかもしれない。


 エリオ様のことが嫌いだったわけではない。


 むしろ彼の整った容姿や、時に見せる知的な会話は好ましいとさえ思っていた。


 ただそれ以上に、「完璧な貴族令嬢」でなければならないという強迫観念が私を縛り付けていたのだ。


 ──エリオ様とちゃんと話す必要がある


 私はそう思った。


 ◆


 数日後、私はエリオ様を我が家の応接室に招いた。


 向かい合ってソファに座ると、緊張で喉が渇くのを感じる。


 エリオ様はどこか訝しげな表情で私を見ていた。


「アリアナ嬢からお招きがあるとは珍しいね。何かあったのかい?」


 彼の言葉に私は一度深呼吸をしてから口を開いた。


「エリオ様。本日は私の考えをお伝えしたくて、お時間をいただきました」


「君の、考え?」


「はい。私はこれまで、貴族令嬢としての規範をあまりにも厳格に捉えすぎていたのかもしれません」


 私は自分が学んできた淑女としての心得、そしてそれがいかに自分を縛り付けていたかを、訥々と語った。


「自らのことを語るのは品位に欠ける行いだと教わりました。ですから、エリオ様が私のことを尋ねてくださっても、私は当たり障りのない返事しかできませんでした」


「婚約者といえど安易な接触は慎むべきだと。だから、エリオ様が手を差し伸べてくださっても、私はそれに応えることができませんでした」


「王都の噂話や化粧品の話に私が興味を示さなかったのは、淑女たるもの、そのような軽薄な話題にうつつを抜かすべきではないと考えていたからです」


 私の告白をエリオ様は静かに聞いていた。


 表情は真剣で、軽薄さなどどこにも見当たらない。


 話し終えた私を見て、エリオ様はゆっくりと口を開いた。


「そうか……。君はそんな風に考えていたのか。僕は君に嫌われているのだとばかり思っていた。君が僕との会話を避け、触れられることすら拒むのは──僕という人間そのものが不快なのだと」


 エリオ様が苦笑する。


「だから君が興味を持つかもしれない話題を必死に探していたんだ。まあそれが浮ついた雰囲気の原因だったのかもしれないけれど。誤解していたのは僕の方だったようだ。すまない、アリアナ。君の努力や苦悩に気づかず、自分勝手な思い込みで君を追い詰めてしまっていた」


 エリオ様は深く頭を下げた。


 その真摯な謝罪に私の胸は熱くなる。


「……エリオ様。では、今後は、その……他のご令嬢との“浮気”は、おやめいただけますでしょうか」


 震える声で、私は尋ねた。


 少し直接的過ぎただろうか? 


 するとエリオ様は、顔を上げてきっぱりと言った。


「ああ、もちろんだ。そもそも、あれは君の言うような“浮気”などでは断じてない」


「あれは──言ってみれば情報収集だ。僕がなぜ王都のうわさとか僕自身が使いもしない化粧品の話とかをしっていたかの種さ。君と婚約してからこっきり、他のご令嬢と“そういう意味”で二人きりになったことはどはないよ」


 その言葉に私は安堵し、そして心が軽くなるのを感じた。


 そして、沈黙。


 しかしそれは以前のような重苦しいものではなかった。


 ややあって、エリオ様が再び口を開く。


「誤解も解けたなら──僕は改めて伝えたいのだけど、君を愛してはいないよ。恋してもいない。そもそもが政略結婚だ。最初から愛や恋があるなんていったらそれこそ嘘臭い。君だってそうだろう。僕なんてこんな軽薄な男なんだから。今は違うといっても、以前遊んでいた事は事実だからね」


 彼の言葉は率直で、そしてどこか寂しげだった。


 そんなエリオ様の言葉を私はただ黙って聞いていた。


 こんな人だとは思わなかった。


 これまでの印象とはまるで違う。


 エリオ様の顔が妙に寂しそうで、私は思わず声を上げてしまった。


「そんな事はありません! ……エリオ様は、その、素敵だと思いますけど……」


 するとエリオ様は少し驚いたように目を見開き。


「そ、そうかい……。アリアナも素敵だと思うよ……ええと、とにかくそうじゃなくて、今後の事だ。愛がないとはいっても、それは今だけの事だ。僕ら二人、愛か──あるいは愛に似たものを育んでいきたいと僕は思ってる」


 そんな事を言った。


 これは愛の告白なのだろうか? 


 そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。


 でも嫌な気分じゃなかった。


「だからね、僕も君に寄る。だから君も僕に寄ってほしいんだ。考え方というか、そういうものを。今までの君だと少し堅苦しくて……一緒に居てもっと君を知りたいとおもっても、ちょっと辛いんだよ。君も僕に遠慮なく言ってほしい。譲れる事、譲れない事、許せる事、許せない事──色々あるだろう? 上手く擦り合わせをしていきたいんだ」


「はい……」


 尤もな話だと思う。


「理屈っぽいと思われるかもしれないけれど、大事な事だと思う。だってこれから何十年も一緒に居るのだから」


 何十年も、エリオ様と一緒に。


 私は単純な女なのだろうか。


 妙に気持ちが上ずってしまう。


 それからの会話は以前とは比べ物にならないほど、和やかなものだった。


 お互いの好きなものや、苦手なもの。


 些細な日常の出来事。


 私たちはまるで初めて出会ったかのように、お互いのことを話し、そして聞いた。


 時間が経つのはあっという間だった。


 名残惜しさを感じながら、エリオ様が立ち上がる。


「今日は本当にありがとう、アリアナ。君と話せて本当に良かった」


 その笑顔は今まで見たどんな笑顔よりも輝いて見えた。


 彼が部屋を出て行こうとした、その時。


 私は無意識に手を伸ばしていた。


 そして、言った。


 言ってしまった。


「あの、エリオ様……。少し、足が痺れてしまって──立たせていただきたいのですが……」


 自分でも驚くほど、自然に言葉が出ていた。


 エリオ様は一瞬怪訝そうな顔をしたが、すぐに私の意図を察したのだろう。


 恭しく一礼すると、私の伸ばした手を優しく取ってくれた。


 私たちの間に愛はない、少なくとも今は──確かにそうかもしれない。


 恋もない──果たしてそうだろうか? 


 少なくとも、私の裡には。


 もしかしたら。


(了)

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