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第七話 意外な相手

 俺の視界が元に戻り、俺ことユイガは周囲を見渡す。敵はなし。で、あるならば食料を見つけ出すことにしよう。

「まずは木の実をとりに行くか。」

とそう張り切りながら道なき道を行くのだった。



 木の実を抱えつつ、俺は2つ。考え事をしていた。1つは拠点について。そうしてもう一つは、あいつと合流すること。なんてたってあいつは風魔法しか使えないからな。もしあいつの魔法が通用しないやつと相手することになったらきっと負けるだろうから。

「まあ、そんなことよりもまずは腹を満たさないとな。」

そういいながら木の実を口に入れ、飲み込んだ瞬間、俺の間近で足音がした。

「さあ、俺もちとばかし動くとするか。」

そういい、俺はその音の発生源と思われる場所へと足を運ぶのだった。



 「確かここらへんだよな。」

俺が到着した時には、人も、人影すらもいなかった。

「な~んだ。見逃しちまったか。」

そういった次の瞬間。俺の額に何かがかすった。ずきりと痛むその頬をなぞりつつ、何かが放たれたであろう方向を直視する。

 するとそこには赤い髪をし、黒い服に細かい刺繍が入った女がいた。そいつは俺を見て

「よかった。Cクラスがのこのこと現れてくれて。おかげで手間が省けたわ。」

「そういうお前は、何クラスだ?」

「私は、レイナ。Aクラス2位の女よ。」

「名前は聞いちゃいないんだが。」

「まあ、最強の一角の名前を覚えておいて、損はないでしょ?」

彼女は瞳を一度閉じ、

「じゃあ始めましょ?」

彼女の瞳が開いた瞬間、彼女はすでに俺の眼前へと迫っていた。

「クッ...!」

そう苦し紛れに炎魔法を放ち、彼女から距離を置こうとするが、いともたやすく俺の炎を彼女自身の炎魔法で相殺する。

「がら空きよ。」

そうして、俺の腹に手を添え、雷魔法を発動するのだった。



 その後も攻撃を仕掛けたが、すべて相殺され、しまいには俺の体は動けなくなるほど疲弊していた。それでも俺はあいつと合流するべく、そして自身が退学にならないためにも立ち上がる。

「あいつは、俺がいねぇとこの戦いでは生き延びられない。ここで負けたら俺もあいつも退学になっちまう。だからこそ、負けられないんだ!!」

そういい、ふらふらしつつも拳を彼女へと放つ。だが当たり前のようにその攻撃は空を切る。そして俺は倒れた。それでもあきらめきれず、自身を鼓舞しながら立ち上がろうとする。

「風魔法しか使えないあいつじゃ、生き抜けない!だからこそ、行ってやらなきゃなんねぇだろ。俺!」

だが、その思いも届かず、俺は倒れた。そんな俺を彼女は目を見開きながら、こう告げた。

「あなた、あいつの友達なの?」

と。

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