第四十九話 謎の場所
俺は、今か今かと待ちながら魔法結界をさすっていた、その時だった。突然、魔法結界の管区悪が変わった気がした。そして思わず、俺は強度を確かめる。すると、強度がかなりもろくなっていることに気づいた。そのことに気づいた時にはもう、俺は空間魔法を発動させようとしていた。だが、俺の方には、何者かの手が置かれていた。そしてその手の主は、校長だった。
「少し待て、まだそのときじゃない。」
「そのときじゃない。というと?」
「おぬしはさっきも同じようなことを体験しておるじゃろう?そして、隠し通せていると思っているのかもしれないが、おぬしは今、かなり疲弊している。違うか?」
思わず舌打ちをしてしまいそうになる。さすがは校長。何でもお見通しだな。と、すこし感心もしてしまう。
「ああ。その通りだ。だが、そこら辺にいる奴ら相手なら問題はない。」
「そうはいっているが、おぬし。その疲弊がどこから来ているものだかはわかっているよな?」
「結界に入った影響、だろ?」
「それを知っておいてなお、か。」
はぁ、とため息を吐きながら校長は俺の瞳を見つめる。
「残念だが、いくらお前が抵抗しようとも、わしはおぬしを行かせることはできん。」
そうか。という代わりに、俺は無言の首肯をする。それと同時に、心の中で歯を食いしばる。くそっ。俺にもっと力があれば。と。
次の瞬間僕の意識は覚醒し、目覚める。
「ここは?」
その場所はとても暗く、あたりには大勢の生徒がいることに気が付いた。そしてその暗くなっている原因を突き止めるために、僕はあたりを見渡す。
「なるほど。」
その壁をさすったりしたことで、僕はここがどんな場所かを理解した。
「ここは、魔法結界の内側?」
「大正解。」
すると、横から聞き覚えのある声がしたので、思わず僕はその声がした方向へと視線を向ける。
そこには、カナがいた。だが、暗いせいか表情は読み取れなかった。
「カナ。」
「久しぶり。まさか、あなたもここに来ることになるなんてね。」
そう会話をするが、僕は疑問に思っていたことをカナに尋ねることにした。
「カナ。なんで君がここに?」
するとカナはすこしためらい気味に答えた。
「もしかしたら、あいつらに負けたからかも。」
「あいつら?」
「そう。なんか禍々しいオーラを放ってた生徒。」
その瞬間、僕はその時を思い出した。
「そうだ。僕はレザーに負けたんだ。」
だが、そんなものはどうでもよかった。今は一刻も早くここから脱出しなくては。そう思ったが、まだ眠っている生徒たちを見ていると、自分だけ脱出するというのが怖くなった。
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